菊池雄星のキャリアを評価する際には、日本プロ野球(NPB)時代とMLB時代を分けて見ることが大切です。
所属リーグや対戦相手、登板環境が異なるため、両リーグの防御率を単純に比較することはできません。それぞれの舞台で残した数字を確認しましょう。
西武ライオンズ時代の年度別実績菊池は岩手県盛岡市出身で、花巻東高校を経て2009年ドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団しました。2011年にプロデビューし、2018年まで8シーズンにわたって西武でプレーしています。
NPB公式の年度別成績によると、西武時代の通算記録は次のとおりです。
NPB通算成績(2011~2018年)73勝46敗

勝敗2.77
防御率1,010.2
投球回903
奪三振158
登板試合数1.17
WHIP
特に際立っているのが2017年です。
- 勝敗:16勝6敗
- 防御率:1.97
- 投球回:187回2/3
- 奪三振:217
- WHIP:0.91
16勝は当時の自身のシーズン最多勝であり、防御率1.97、217奪三振という数字も残しました。
翌2018年も14勝4敗、防御率3.08を記録。2年連続で14勝以上を挙げ、西武の先発陣を支えました。
MLB通算成績は49勝65敗、1,078奪三振2019年にシアトル・マリナーズでメジャーデビューした菊池は、2026年シーズン終了時点でMLB通算213試合に登板しています。
| 指標 | MLB通算 |
|---|---|
| 登板 | 213試合 |
| 先発 | 201試合 |
| 勝敗 | 49勝65敗 |
| 防御率 | 4.49 |
| 投球回 | 1,055回2/3 |
| 奪三振 | 1,078 |
| WHIP | 1.37 |
注目すべきは、MLB通算1,000奪三振を達成している点です。
2025年9月6日のアスレチックス戦で節目の1,000奪三振に到達しました。日本生まれの投手としては、ダルビッシュ有、野茂英雄、前田健太に続く4人目の記録です。
NPB時代の903奪三振に加え、MLBでも1,000奪三振を突破したことは、長期間にわたって三振を奪える投手として活躍してきた証拠です。
【2024・2025年成績】アストロズでの好投とエンゼルスでの評価
菊池雄星のMLBキャリアを振り返るうえで、特に重要なのが2024年のアストロズ移籍と2025年のエンゼルスでの活躍です。
2024年はブルージェイズからアストロズへ移籍2024年はシーズン途中で所属球団が変わったため、成績を見る際には球団別とシーズン合計の両方を確認する必要があります。
| 所属球団 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 |
|---|---|---|---|---|
| ブルージェイズ | 4勝9敗 | 4.75 | 115回2/3 | 130 |
| アストロズ | 5勝1敗 | 2.70 | 60回 | 76 |
| シーズン合計 | 9勝10敗 | 4.05 | 175回2/3 | 206 |
7月29日にアストロズへ移籍した菊池は、移籍後10試合に先発して5勝1敗、防御率2.70を記録しました。
60イニングで76奪三振という数字も優秀です。9イニング換算では11.4奪三振となり、三振を奪う能力の高さを示しています。
加えて、アストロズ加入後の最初の9先発では、チームが9連勝を記録しました。
この活躍は、菊池が強豪球団でも先発ローテーションを担える投手であることを示した重要な実績です。
2025年はエンゼルスで33試合に先発2024年11月27日、エンゼルスは菊池と3年総額6,300万ドルの契約に合意したと発表しました。
これは当時のエンゼルスが獲得したFA選手として、大型の契約でした。
迎えた2025年、菊池は33試合に先発。7勝11敗という勝敗ながら、防御率3.99、178回1/3、174奪三振を記録しました。
2025年エンゼルスでの主な実績33試合
- 勝敗:7勝11敗
- 防御率:3.99
- 投球回:178回1/3
- 奪三振:174
- WHIP:1.42
- オールスター:選出
2025年はアメリカンリーグのオールスターにも選出され、2021年のマリナーズ時代に続いて自身2度目の出場となりました。
また、エンゼルスの規定到達投手の中で、先発数、投球回、奪三振、防御率の各項目でチームトップを記録しています。
特に注目したいのは、178回1/3という投球回です。シーズンを通じて先発ローテーションを守り、長いイニングを投げられたことは、チームにとって大きな価値がありました。
2025年は勝ち星こそ7勝でしたが、投手としての貢献度を勝敗だけで判断すべきではないシーズンだったのです。
2026年との比較で分かる変化2025年と2026年を並べると、変化は明確です。
| 指標 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 先発 | 33 | 14 |
| 勝利 | 7 | 1 |
| 防御率 | 3.99 | 4.92 |
| 投球回 | 178回1/3 | 67回2/3 |
| 奪三振 | 174 | 67 |
| WHIP | 1.42 | 1.54 |
投球回は約110回減少しました。防御率も0.93悪化しています。
ただし、2026年は左肩の故障によって98試合を欠場しています。前年と同じ条件で比較できるわけではありません。
2026年の数字は、投手としての能力だけでなく、シーズンを通して健康に投げられるかという課題を強く反映しています。
【プロの結論】菊池雄星の現在の評価は?勝敗・防御率・WHIPの見方
菊池雄星の成績を評価するとき、最も注意したいのは勝敗だけで投手の実力を判断しないことです。
先発投手の評価には、複数の指標を組み合わせる必要があります。
① 勝敗はチーム事情にも左右される投手の勝敗は、本人の投球だけで決まるものではありません。
先発投手が好投しても、打線が得点できなければ勝利投手にはなれません。反対に、失点が多くても打線の援護によって勝ち星が付く場合があります。
2025年の菊池は7勝11敗でしたが、防御率3.99、178回1/3を記録し、オールスターにも選出されています。
この事実からも、勝敗だけで投手の評価を決めるのは適切ではありません。
② 防御率は失点を抑える能力を確認する指標防御率(ERA)は、投手が9イニングあたりに何点の自責点を許したかを示す数字です。
菊池の場合、2023年の3.86、2024年の4.05、2025年の3.99と、一定の水準で推移していました。
一方、2026年は4.92まで上昇しています。
この変化は、2026年の投球内容が過去数シーズンと比べて苦しいものだったことを示しています。
③ WHIPは走者を出さない安定感を示すWHIPは、被安打と与四球の合計を投球回で割った指標です。
一般的には数字が小さいほど優れた投球と評価されます。
菊池の代表的なWHIPを比較すると、次のようになります。
WHIPの年度別比較
{#each [{year:"2023年",v:1.27},{year:"2024年",v:1.20},{year:"2025年",v:1.42},{year:"2026年",v:1.54},{year:"MLB通算",v:1.37}] as item}
{item.year}{item.v.toFixed(2)}
{/each}
数値が小さいほど、安打と四球による出塁を抑えている。出典:MLB年度別記録。
2024年のWHIP1.20は、MLB移籍後の安定感を示す重要な数字です。
一方、2026年の1.54は通算1.37を上回っています。走者を出す場面が増えたことが、防御率の悪化にもつながっています。
④ 2027年以降の評価を左右するポイント菊池は2024年11月にエンゼルスと3年契約を結んでいます。契約期間は2027年シーズンまでです。
そのため、今後の評価では次の3点が焦点になります。
- 健康状態の回復: 左肩の状態を整え、年間を通して先発登板できるか。
- WHIPの改善: 四球や被安打を抑え、走者をためない投球を取り戻せるか。
- 投球回の確保: 2025年のように年間170~180イニング前後を担えるか。
2026年の不振をそのまま選手としての評価に結び付けるのではなく、故障からの回復と復帰後の投球内容を分けて考えることが大切です。
菊池の強みである奪三振能力と先発経験は、これまでの年度別記録からも明らかです。今後は、その強みを安定した投球回数と防御率につなげられるかが問われます。
【菊池雄星の成績】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:菊池雄星の2026年最新成績は?
2026年のレギュラーシーズンは14試合に先発し、1勝7敗、防御率4.92、67回2/3、67奪三振、WHIP1.54でした。
Q2:菊池雄星のMLB通算勝利数は?
2026年シーズン終了時点で49勝65敗です。MLB通算213試合に登板し、1,078奪三振を記録しています。
Q3:菊池雄星の自己最多勝利数は何勝?
NPB時代の2017年に記録した16勝です。西武時代の同年は防御率1.97、217奪三振という好成績でした。
Q4:菊池雄星の2025年エンゼルスでの成績は?
33試合に先発し、7勝11敗、防御率3.99、178回1/3、174奪三振でした。アメリカンリーグのオールスターにも選出されています。
Q5:菊池雄星は2026年に長期離脱したの?
はい。2026年5月に左肩の張りで負傷者リスト入りし、約4カ月にわたって離脱しました。8月23日に復帰し、最終的には14試合に先発しました。
Q6:菊池雄星は右投げ?左投げ?
左投左打です。1991年6月17日生まれで、岩手県盛岡市出身。花巻東高校から西武ライオンズを経てMLBに進みました。
菊池雄星の2026年成績は、1勝7敗、防御率4.92、67奪三振、WHIP1.54でした。左肩の故障による長期離脱があり、2025年の33先発から14先発へと登板数が大幅に減少しています。
一方、MLB通算では49勝65敗、防御率4.49、1,055回2/3、1,078奪三振という実績を残しています。
特に押さえておきたいのは、次の3つです。
1. 西武時代: 73勝46敗、防御率2.77。2017年には16勝を記録。
2. MLBでの実績: 2023年に11勝、2024年にはアストロズ移籍後に防御率2.70を記録。
3. エンゼルスでの現状: 2025年はオールスター選出、2026年は左肩の故障による長期離脱。
菊池雄星は、日本とアメリカの両方で先発投手として実績を積み上げてきた左腕です。
2026年の成績だけでキャリア全体を評価するのではなく、過去の好成績や故障の経緯、奪三振能力、投球回数まで含めて判断が必要です。
2027年シーズンに向けて、まずは健康状態を取り戻し、再び安定した先発登板を続けられるか。その動向が、エンゼルスでの今後の評価を左右する大きなポイントになります。
主な参考資料
- MLB公式選手プロフィール・年度別投手成績
- MLB公式エンゼルス球団ニュース(2026年9月17日)
- MLB公式エンゼルス契約発表(2024年11月27日)
- Baseball Savant年度別投手データ
- 日本野球機構(NPB)公式・菊池雄星個人年度別成績