2026年11月5日時点で、巨人から2027年シーズンに向けた新外国人選手の獲得正式発表は確認されていない。現在は既存選手との契約交渉や退団者の整理が注目される段階だ。
10月12日付の日刊スポーツは、外国人選手の大幅な入れ替えが起こる可能性を報道。ダルベックの残留希望、マルティネスの契約状況、ハワードとバルドナードの退団見込みなどを伝えた。
ただし、スポーツ紙が報じる「退団濃厚」「残留予定」と、球団が契約合意を発表することは別の話だ。選手の帰国も、それだけで退団を意味しない。2027年の陣容を考える際には、正式発表、球団方針に関する報道、本人の希望を分けて見る必要がある。
新外国人の具体的な候補についても、契約合意が公表されていない段階で名前だけが先行する情報には注意したい。現時点で確実に追うべきなのは、残留交渉の対象と、退団によって生まれる補強ポジションだ。
【残留の最重要人物】ダルベック25本塁打とマルティネスの契約を検証

25本塁打
2026年レギュラーシーズン
135試合、打率.252、81打点、OPS.772
2026年の巨人打線で、最も大きな存在感を示した外国人野手がダルベックだ。
NPB公式の個人成績によると、来日1年目の2026年は135試合、124安打、25本塁打、81打点。本塁打と打点はいずれもチームトップだった。主に4番を任され、長打力という点では期待に応えたシーズンだった。
注目されたのは、10月11日のDeNAとのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第2戦後の発言だ。チームの敗退が決まった試合で本塁打を放ったダルベックは、来季について次のように話した。
「来年も契約していただけたら戻ってきたい」
加えて、巨人について素晴らしい球団だと評価し、再びチームの勝利に貢献したい意向も示した。翌12日には球団が帰国を発表。報道では、球団側も残留交渉を進める方針と伝えられている。
もちろん、本人の希望だけで契約が成立するわけではない。球団が評価するのは、本塁打数だけでなく、年俸条件、守備位置、三振の多さ、打線全体とのバランスだ。
実際、ダルベックは181三振を記録している。打率.252、出塁率.315という数字も含め、確実性には改善の余地がある。それでも25本塁打と81打点を記録した打者を簡単に手放す理由は少ない。2027年の打線を組み立てるうえで、残留交渉の優先度は高いと考えられる。
マルティネスは2027年も守護神を務める見通し42セーブ
2026年シーズン
57試合、防御率1.38
マルティネスは、ダルベックとは状況が異なる。2024年12月に巨人との4年契約が発表されており、2025年から2028年までの契約期間で考えると、2027年は3年目に当たる。
2026年も守護神として安定した成績を残した。NPB公式のセ・リーグ投手成績では、57試合登板、42セーブ、防御率1.38を記録。42セーブはリーグ最多だった。
巨人にとって、マルティネスの存在は単なる外国人選手の残留以上の意味を持つ。試合終盤の勝利方程式を維持できるため、先発投手や中継ぎ投手の補強を考える際にも大きな前提条件となる。
したがって、2027年の外国人補強では、マルティネスの代役探しよりも、彼につなぐまでの投手陣をどう整備するかが焦点になる。
【退団報道を徹底整理】ハワード・バルドナード・ウィットリーの現在地
ハワードは退団濃厚と報じられた背景1.93
2026年防御率
7試合、3勝3敗、37回1/3
ハワードは2026年に楽天から巨人へ加入した右腕。成績だけを見ると、防御率1.93、42奪三振と一定の能力を示した。
しかし、シーズンを通して稼働できなかった。8月28日の阪神戦を最後に一軍登録を抹消され、9月23日には腰の治療に専念するため米国へ帰国した。
10月12日付のスポニチは、ハワードとウィットリーが今季限りで退団する見込みと報道。故障による途中離脱が、契約判断の材料になったとみられる。
ただし、防御率1.93という結果を残した投手でもある。能力そのものを評価するのか、年間を通じた稼働率を重視するのかが、球団側の判断を左右するポイントだ。
バルドナードは本当に退団するのか2登板
2026年シーズン
2024年は58登板、2025年は19登板
バルドナードの去就は、今回の外国人補強で特に慎重に見たいテーマだ。
2024年には58試合に登板し、左のリリーフとしてブルペンを支えた。しかし、2025年は19登板に減少。2026年はわずか2登板にとどまった。
10月12日付の日刊スポーツなどは退団濃厚と報じたが、10月26日にスポーツ報知が伝えた帰国時の本人取材では、来季の去就は未定だった。
本人は日本に戻ってきたい意向を示し、今季の課題を改善して再起したい考えを語っている。
つまり、退団濃厚という報道と、本人の残留・復帰希望は必ずしも矛盾しない。契約を決めるのは球団と選手双方の交渉だからだ。左腕リリーフとしての実績はあるものの、2026年の稼働状況を考えると、巨人が新しい左の救援投手を探す可能性も十分にある。
ウィットリーは残留か退団か2.31
2026年防御率
14試合、3勝4敗、81回2/3
ウィットリーは、開幕ローテーションに入った大型右腕だ。NPB公式記録では14登板、3勝4敗、防御率2.31、97奪三振を記録している。
一方、7月24日の阪神戦以降は上半身のコンディション不良で離脱。後半戦に一軍で登板できなかった。
10月13日に帰国した際、本人はシーズン終盤の故障でチームに貢献できなかったことへの悔しさを語った。来季については流動的と伝えられており、契約の結論はまだ別問題だ。
投球内容だけなら魅力があるが、先発ローテーションを任せるには年間の稼働率も重要になる。巨人が先発投手の外国人補強を優先する場合、ウィットリーの契約判断は大きな分岐点になる。
外国人選手9人の去就・契約動向一覧2026年シーズン終了時点で注目される外国人選手を、ポジションと成績、契約に関する情報で整理した。
出典:NPB公式個人成績、2026年10月の日刊スポーツ・スポーツ報知・スポニチなどの報道。報道段階の情報は契約確定を意味しない。
【ティマ・マタ・ルシアーノ】若手と新戦力候補の契約動向
キャベッジは前年の成績を取り戻せるか
2025年 → 2026年
17 → 13本
本塁打数の推移
キャベッジは2025年に123試合で打率.267、17本塁打、51打点を記録した外野手だ。
ところが2026年は103試合、打率.235、13本塁打、29打点に数字を落とした。シーズン後半には状態を崩し、3度の二軍降格を経験。CSファーストステージのメンバーにも入らなかった。
本人は2026年のシーズンについて、経験を積めた一方で成績には改善の余地があったと振り返っている。
キャベッジを残す場合、期待されるのは前年のような長打力の回復だ。外野手の外国人枠を使う以上、打率や出塁率も含めた総合的な貢献が求められる。
ダルベックの残留が決まった場合、外国人野手を複数人起用する必要性も含めて判断される可能性がある。
ティマは将来を見据えて残すべき選手10本塁打
2026年ファーム公式戦
78試合、打率.269、46打点
ティマは即戦力として獲得された外国人選手とは少し立場が違う。2004年9月生まれの若い外野手で、将来の中軸候補として育成されてきた。
2026年のファーム公式戦では78試合に出場し、打率.269、10本塁打、46打点を記録。二軍では長打力を発揮した。
一方、一軍では14試合、打率.091と苦戦。二軍での実績を一軍につなげることが、次の課題となっている。
ティマについては、短期間の一軍成績だけで評価を決めるよりも、年齢、身体能力、二軍での成長、今後の育成計画を含めて判断したい。即戦力の外国人野手と同じ基準で退団を考えるべき選手ではない。
マタは残留要請へ!右肘の状態が判断材料2.65
2026年防御率
7先発、2勝1敗、34投球回
11月4日に大きな続報があったのがマタだ。スポーツ報知によると、巨人は同日、マタがベネズエラに帰国したことを発表。球団は来季の残留を要請する方針だという。
マタは2026年8月20日のDeNA戦で来日初勝利を挙げるなど、7試合に先発して2勝1敗、防御率2.65を記録。34イニングで38奪三振と、投球内容には評価できる部分がある。
ただし、9月9日の中日戦で右肘の違和感を訴えて緊急降板。その後は登板できなかった。10月28日にはネットスローを再開し、帰国までリハビリを続けていた。
来季の残留を考えるうえで重要なのは、右肘の回復状況と先発ローテーションに復帰できる見通しだ。7試合という登板数だけで能力を判断するのは早い。
マタは今回の外国人選手の中でも、残留交渉の進展が具体的に報じられた選手の一人だ。
ルシアーノは救援陣の再編に残れるか5.25
2026年防御率
12登板、6ホールド
ルシアーノは2026年に12試合へ登板し、0勝1敗、6ホールド、防御率5.25という成績だった。
中継ぎとして一定の登板機会を得た一方、安定感には課題が残る。外国人投手の入れ替えが進む場合、リリーフとして残す価値をどこまで評価するかが焦点になる。
マルティネスが守護神として残ることを考えると、ルシアーノに求められるのは、勝ちパターンに入るための安定した投球だ。現時点で2027年の契約に関する確定情報は公表されていない。
【外国人枠の仕組み】巨人は2027年に何人まで起用できる?
外国人選手の補強を理解するうえで欠かせないのが、NPBの外国人枠だ。
ここで注意したいのは、球団が契約できる外国人選手の人数と、一軍に登録できる人数は別だという点である。
2025年11月にNPBは、2026年シーズンも外国人選手の登録枠拡大を継続すると発表した。現在の運用は次のとおりだ。
一軍出場選手登録5人
ベンチ入り4人
外国人枠の基本的な考え方
2026年シーズンの拡大運用に基づく説明。
このルールを巨人に当てはめると、マルティネスを含む複数の投手と外国人野手を組み合わせながら、一軍登録の枠を使い分けることになる。
例えば、マルティネス、先発投手2人、外国人野手2人という構成なら、投手と野手のバランスを取りながら5人を登録できる。ベンチ入りする選手は、その日の先発や相手チームとの相性によって調整することになる。
したがって、外国人選手を多く獲得すれば、その全員を同時に一軍で使えるわけではない。獲得時点からポジションと起用方法を明確にする必要がある。
【2027年の補強ポイント】巨人に必要なのは投手か野手か
最優先は年間を通じて計算できる先発投手2026年の外国人投手を振り返ると、実績と稼働率の両立が大きな課題として浮かぶ。
ハワードは7試合、ウィットリーは14試合、マタは7試合。いずれも先発として一定の能力を見せたが、故障やコンディションの問題で十分な登板数を確保できなかった。
2027年に向けて外国人先発を獲得するなら、単純な球速やメジャー経験だけではなく、次の条件が重要になる。
- 年間を通じてローテーションを守れる体力と稼働実績。
- 日本のストライクゾーンや打者の特徴に対応できる投球術。
- 先発として一定の投球回数を稼げる能力。
- 制球力と奪三振力を両立できること。
特に、2026年のように外国人先発が途中離脱すると、日本人投手への負担が大きくなる。補強の優先順位としては、まず先発ローテーションを安定させる投手が候補になる。
中継ぎはマルティネスにつなぐ投手が必要マルティネスが残留見通しであることは、巨人のブルペンにとって大きな強みだ。
しかし、抑えが固定されていても、7回や8回を任せられる投手が不足すれば、終盤の失点リスクは高くなる。
バルドナードの去就やルシアーノの契約判断によっては、外国人の左腕リリーフや、複数イニングを投げられる中継ぎ投手を探す必要が出てくる。
先発だけを大量に獲得するのではなく、救援陣の役割を整理したうえで補強することが合理的だ。
野手はダルベック残留を前提に考える野手の補強は、ダルベックの契約交渉が大きな分岐点になる。
25本塁打、81打点の打者が残留すれば、長打力のある一塁手・内野手を新たに探す必要性は相対的に低くなる。その場合、出塁能力やコンタクト力に優れた外野手が補強候補として浮かぶ。
反対にダルベックが退団する場合は、主軸を担える右の長距離打者の獲得が重要になる。キャベッジの残留が決まるかどうかも、外野の補強方針に影響するだろう。
巨人の2027年構想では、外国人野手を何人獲得するかよりも、既存選手の役割と新加入選手の役割が重複しないことが重要になる。
【歴代外国人選手から見る】巨人が助っ人補強で重視すべきこと
巨人は過去にも数多くの外国人選手を獲得し、チームの中心として活躍した選手を生み出してきた。
1980年以降の代表的な外国人野手として知られるのが、、、らだ。
クロマティは1984年から1990年まで在籍し、巨人で通算171本塁打を記録。ラミレスは2008年から2011年まで在籍し、148本塁打をマークした。李承燁も2006年から2010年までプレーし、100本塁打を記録している。
投手では、2012年から2019年まで在籍したも印象深い存在だ。長期間にわたって救援陣を支えた外国人投手として、巨人の歴史に名を残している。
こうした歴代の成功例から読み取れるのは、外国人補強の価値は単年の成績だけでは決まらないということだ。
長期的に主軸を担う野手、勝ちパターンを支える救援投手、複数年にわたってローテーションを守る先発投手。それぞれの役割を明確にした補強が、チームの安定につながる。
ダルベックやマルティネスの契約を考える際にも、こうした歴代の成功例が比較材料になる。
【巨人外国人補強】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:巨人の2027年新外国人は誰に決まった?
A1:2026年11月5日時点で、巨人から2027年向けの新外国人獲得の正式発表は確認されていない。現時点では既存外国人の残留・退団交渉が中心となっている。
Q2:ダルベックは2027年も巨人に残留する?
A2:本人は残留を希望しており、球団も交渉を進める見込みと報じられている。ただし、契約合意の正式発表とは区別する必要がある。
Q3:ライデル・マルティネスは2027年も巨人にいる?
A3:2024年12月に発表された4年契約の期間中で、2027年は3年目に当たる。残留が見込まれており、巨人の守護神として重要な戦力だ。
Q4:ハワードとバルドナードは退団が決まった?
A4:両選手とも退団濃厚との報道が出ている。ただし、バルドナードは帰国時に日本への復帰希望を語り、去就は未定と報じられた。正式な契約発表とは分けて考えたい。
Q5:マタは2027年も巨人に残る?
A5:2026年11月4日のスポーツ報知の報道では、球団はマタに残留を要請する方針。右肘の状態と来季の復帰見通しが判断材料になる。
Q6:巨人の外国人枠は何人まで?
A6:2026年シーズンの運用では、一軍登録は最大5人、試合のベンチ入りは最大4人。契約できる外国人選手の人数そのものには上限がない。
2027年に向けた巨人の外国人補強は、既存戦力の評価と新戦力の獲得を同時に進める重要な局面に入っている。
現時点で特に注目すべき要点は次の5つだ。
- ダルベック:25本塁打、81打点の実績と本人の残留希望がある。主軸としての継続起用が期待される。
- マルティネス:4年契約の3年目。2027年も守護神としての役割が期待される。
- マタ:球団が残留要請を進める方針と報道。右肘の回復が重要になる。
- ハワード・バルドナード・ウィットリー:退団見込みの報道があるが、正式な契約状況とは区別が必要。
- キャベッジ・ティマ・ルシアーノ:それぞれ異なる課題と将来性があり、契約判断が注目される。
【プロの結論】2027年の巨人が優先すべきなのは、単純な外国人選手の人数合わせではなく、先発ローテーションの安定化と中継ぎ陣の再構築だ。
ダルベックの残留が決まれば、野手の長打力を維持しながら投手補強に資金と枠を振り向けやすくなる。マルティネスという強固な守護神がいる以上、そこにつなぐ投手陣を整えることにも大きな意味がある。
今後の注目日は、外国人選手の契約発表、NPBの自由契約選手公示、保留選手名簿の公示だ。報道段階の退団情報が正式な公示に移るのか、残留交渉が契約合意に至るのか。2027年の巨人の戦力構想は、これからの発表によって具体的な姿を見せていく。