チェルシーは、FIFAクラブワールドカップで2021年大会と2025年大会の2度、世界王者に輝いた実績を持つイングランドの名門クラブだ。特に2025年7月13日の決勝では、フランスのパリ・サンジェルマン(PSG)を3-0で撃破。コール・パーマーが2得点1アシストを記録し、ジョアン・ペドロもゴールを決める圧巻の勝利だった。
2025年大会は従来の7クラブ規模から32チーム参加の新方式へ移行した記念すべき第1回大会でもある。チェルシーはグループステージで一度敗れながらも、決勝トーナメントでベンフィカ、パルメイラス、フルミネンセを次々と破り、エンツォ・マレスカ監督の下で頂点に立った。2026年11月現在の監督人事や次回大会の予定も含め、両大会の戦績を振り返る。
【結論】チェルシーは2021年と2025年にクラブワールドカップを制覇

チェルシーのクラブワールドカップ優勝を理解するには、2021年大会と2025年大会を分けて考える必要がある。両大会は同じFIFA主催のクラブ世界一決定戦だが、参加チーム数や大会方式が大きく異なる。
2021年大会は従来の大会方式で開催され、チェルシーは決勝でブラジルのパルメイラスを撃破した。一方、2025年大会では参加クラブが32チームに拡大。欧州、南米、アジア、アフリカ、北中米、オセアニアの各大陸を代表するクラブが参加する新しい競技形式が採用された。
チェルシーは、この新方式の記念すべき初代王者となった。つまり、2021年の優勝は旧方式での世界制覇、2025年の優勝は32チーム制での世界制覇という、異なる時代のタイトルである。
チェルシーの優勝実績を比較- 2021年大会:決勝でパルメイラスに2-1で勝利。大会名はFIFAクラブワールドカップUAE 2021。
- 2025年大会:決勝でパリ・サンジェルマンに3-0で勝利。32チーム制の初代王者。
なお、2021年大会は新型コロナウイルスの影響で開催時期が変更され、実際の試合は2022年2月に行われた。そのため、2021年大会と2022年に行われた決勝を混同しないことが大切だ。
【2025年決勝を解説】チェルシーがPSGを3-0で破った理由
2025年7月13日、アメリカのニュージャージー州にあるメットライフ・スタジアムで行われた決勝は、チェルシーがパリ・サンジェルマンを3-0で下す結果となった。
PSGは同年のUEFAチャンピオンズリーグを制した強豪であり、決勝進出時点でも優勝候補の一角だった。しかし、チェルシーは前半から積極的な守備と素早い攻撃を組み合わせ、試合の主導権を握った。
コール・パーマーが22分と30分に連続ゴール試合が動いたのは22分。コール・パーマーがマロ・ギュストのパスを受け、ゴール前で冷静にシュートを決めた。
さらに30分、パーマーは再び得点を記録する。相手守備陣の対応をかわして左足で正確にシュートを放ち、ほぼ同じようなコースへボールを流し込んだ。
わずか8分間で2得点を挙げたパーマーの活躍によって、チェルシーは決勝の流れを完全につかんだ。特に注目されたのは、単純な決定力だけではなく、相手の守備配置を見ながらシュートを打つ位置とタイミングを選んだ判断力だった。
ジョアン・ペドロが43分に決勝の3点目前半終了間際の43分には、パーマーのパスからジョアン・ペドロがゴールを決めた。GKジャンルイジ・ドンナルンマの動きを見極め、ボールを浮かせてネットを揺らした。
前半だけで3得点。チェルシーは後半を待たずに大きなリードを築いた。
後半はPSGも反撃を試みたが、GKロベルト・サンチェスの好セーブなどもあり、チェルシーは無失点を維持。85分にはPSGのジョアン・ネヴェスが退場となり、試合はさらに厳しい展開になった。
最終スコアは3-0。チェルシーは大会を通じて17得点を記録し、チームとしても最多得点を挙げた。
パーマーは大会最優秀選手に選出決勝で2得点1アシストを記録したパーマーは、試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれただけでなく、大会最優秀選手に贈られるアディダス・ゴールデンボールも獲得した。
また、チェルシーのGKロベルト・サンチェスもアディダス・ゴールデングローブを受賞。チームとしての優勝だけでなく、個人賞でも存在感を示した。
FIFAの大会総括でも、パーマーの決勝での2得点とアシスト、サンチェスの活躍がチェルシーの優勝を象徴する出来事として取り上げられている。
【全試合結果】チェルシーの2025年クラブワールドカップ戦績と試合日程
チェルシーは2025年大会のグループDに入り、フラメンゴ、LAFC、エスペランス・チュニスと対戦した。
グループステージは2勝1敗の勝ち点6で2位通過。フラメンゴには敗れたものの、決勝トーナメントでは調子を上げ、最終的に4試合連続で勝利して優勝を果たした。
グループステージの3試合初戦の相手はアメリカのLAFC。チェルシーは2-0で勝利し、好スタートを切った。続くフラメンゴ戦では先制したものの、後半に3失点して1-3で敗れた。
グループ最終戦ではチュニジアのエスペランスに3-0で勝利。フラメンゴに次ぐグループ2位で決勝トーナメントへの進出を決めた。
決勝トーナメントの4試合ラウンド16ではベンフィカと対戦。1-1のまま延長戦に突入したが、チェルシーは延長戦で3得点を追加し、4-1で勝利した。
準々決勝では2022年の決勝でも対戦したパルメイラスと再び激突。接戦を2-1で制し、準決勝へ進んだ。
準決勝の相手はブラジルのフルミネンセ。ジョアン・ペドロが18分と56分にゴールを決め、古巣を相手に2得点を記録した。チェルシーは2-0で勝利し、決勝へ進出した。
そして決勝ではPSGを3-0で破り、優勝を決めた。
| 日付・ラウンド | 対戦相手・結果 | 試合のポイント |
|---|---|---|
| 6月16日・グループD第1戦 | チェルシー 2-0 LAFC | ペドロ・ネト、エンソ・フェルナンデスが得点。初戦を白星で飾る。 |
| 6月20日・グループD第2戦 | チェルシー 1-3 フラメンゴ | ペドロ・ネトが先制するも逆転負け。ニコラス・ジャクソンが退場。 |
| 6月24日・グループD第3戦 | エスペランス 0-3 チェルシー | トシン・アダラビオヨ、リアム・デラップ、タイリック・ジョージが得点。 |
| 6月28日・ラウンド16 | ベンフィカ 1-4 チェルシー(延長) | 延長戦で3得点。ベスト8進出。 |
| 7月4日・準々決勝 | パルメイラス 1-2 チェルシー | コール・パーマーの得点などで勝利。 |
| 7月8日・準決勝 | フルミネンセ 0-2 チェルシー | ジョアン・ペドロが2得点。決勝進出。 |
| 7月13日・決勝 | チェルシー 3-0 PSG | パーマー2得点、ジョアン・ペドロ1得点。優勝決定。 |
この戦績から分かるのは、チェルシーがグループステージから圧倒的な強さを見せていたわけではないということだ。むしろ、フラメンゴ戦の敗北を経て修正し、ノックアウトステージで得点力と守備の安定性を高めていった点に優勝の価値がある。
FIFAの大会総括によると、チェルシーはラウンド16以降だけで11得点を記録した。勝ち上がるにつれて攻撃が機能し、決勝では最も完成度の高いパフォーマンスを披露した。
【出場資格を解説】チェルシーはなぜ2025年大会に参加できたのか
2025年大会の出場資格は、単純な国内リーグ順位だけで決まったわけではない。FIFAは2021年から2024年までの各大陸の主要クラブ大会の優勝実績と、所定のクラブランキングを基準に出場チームを決定した。
チェルシーの出場権は2021年のCL優勝で獲得チェルシーが出場権を獲得した直接の理由は、2020-21シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ優勝である。
2021年5月29日の決勝でチェルシーはマンチェスター・シティを1-0で破り、欧州王者になった。この実績によって、2025年クラブワールドカップの欧州枠を獲得した。
つまり、2021年のクラブワールドカップで優勝したから2025年大会に出場できたのではない。出場権の根拠は、あくまでも2021年のUEFAチャンピオンズリーグ制覇だった。
新方式は32チーム・8グループ制FIFAが導入した2025年大会の新方式では、世界各地から32クラブが参加。4チームずつ8グループに分かれ、各チームがグループ内で総当たり戦を行う。
各グループの上位2チームがラウンド16に進み、以降は一発勝負のノックアウト方式で優勝を争う。大会全体では63試合が実施された。
出場枠の内訳は次のとおりだ。
- 欧州(UEFA):12チーム
- 南米(CONMEBOL):6チーム
- アフリカ(CAF):4チーム
- アジア(AFC):4チーム
- 北中米カリブ海(Concacaf):4チーム
- オセアニア(OFC):1チーム
- 開催国枠:1チーム
欧州は12枠のうち、2021~2024年のチャンピオンズリーグ優勝クラブに4枠、残り8枠にランキングを通じた出場権が割り当てられた。加えて、原則として同一国からの出場は最大2クラブという制限も設けられている。ただし、同一国から複数の大陸大会優勝クラブが出た場合には例外が適用される。
新方式の大きな特徴は、欧州と南米以外のクラブにも世界最高峰の舞台で複数試合を戦う機会が与えられることだ。従来の大会よりも参加地域が広がり、クラブ間の実力差や各大陸の競技水準を比較できる大会へと変化した。
【2021年大会の結果】チェルシー対パルメイラスの決勝を振り返る
チェルシーが初めてクラブ世界一に輝いたのは、FIFAクラブワールドカップUAE 2021だった。大会名は2021年大会だが、新型コロナウイルスの影響によって開催が延期され、決勝は2022年2月12日にアラブ首長国連邦のアブダビで行われた。
準決勝ではアル・ヒラルを1-0で撃破チェルシーは準決勝でサウジアラビアのアル・ヒラルと対戦。ロメル・ルカクが決めたゴールを守り切り、1-0で勝利した。
決勝進出を決めたチェルシーは、南米王者のパルメイラスと世界一の座を争うことになった。
決勝は延長117分のハフェルツ弾で決着パルメイラスとの決勝は、両チームの守備が拮抗する緊迫した試合となった。
55分にルカクが先制ゴールを記録したものの、64分にはパルメイラスのラファエル・ヴェイガがPKを成功させて同点に追いつく。
その後、90分間では決着がつかず延長戦へ。試合が動いたのは117分だった。チェルシーはPKを獲得し、キッカーを務めたカイ・ハフェルツが冷静に成功させた。
このゴールが決勝点となり、チェルシーは2-1で勝利。クラブ史上初のFIFAクラブワールドカップ優勝を達成した。
2021年大会と2025年大会には、決勝の勝ち方にも違いがある。2021年は延長戦までもつれた接戦を制したのに対し、2025年は前半だけで3得点を奪う攻撃的な試合運びで勝ち切った。
【歴代優勝チームと2026年最新情報】チェルシーの世界的な位置付け
クラブワールドカップの歴史を振り返ると、欧州の強豪クラブが優勝を重ねてきたことが分かる。特にレアル・マドリードは旧方式の大会で最多となる5度の優勝を記録している。
クラブワールドカップの歴代優勝チーム旧方式のFIFAクラブワールドカップは、2000年に第1回大会が開催された。その後、2001~2004年の中断を経て2005年に再開され、2023年大会まで毎年開催された。
- 2000年:コリンチャンス
- 2005年:サンパウロ
- 2006年:インテルナシオナル
- 2007年:ACミラン
- 2008年:マンチェスター・ユナイテッド
- 2009年:バルセロナ
- 2010年:インテル・ミラノ
- 2011年:バルセロナ
- 2012年:コリンチャンス
- 2013年:バイエルン・ミュンヘン
- 2014年:レアル・マドリード
- 2015年:バルセロナ
- 2016年:レアル・マドリード
- 2017年:レアル・マドリード
- 2018年:レアル・マドリード
- 2019年:リバプール
- 2020年:バイエルン・ミュンヘン
- 2021年:チェルシー
- 2022年:レアル・マドリード
- 2023年:マンチェスター・シティ
- 2025年:チェルシー(32チーム制の新大会)
2024年には従来のクラブワールドカップは開催されていない。また、2024年からは毎年開催する別大会としてFIFAインターコンチネンタルカップが始まっている。
こうした歴史の中で、チェルシーは2021年と2025年に優勝。旧方式と新方式の両方で世界一を獲得したクラブとして、重要な実績を残した。
2026年11月現在、マレスカはチェルシーの監督ではない2025年の優勝を語るうえで欠かせないのが、エンツォ・マレスカ監督の存在だ。
マレスカは2025年大会でチェルシーを率い、攻守の切り替えや前線からのプレッシングを重視したチーム作りを進めた。PSGとの決勝でも、序盤から積極的に相手へ圧力をかける戦術が機能し、前半の3得点につながった。
ただし、2026年現在の監督事情には変化がある。チェルシーは2026年1月1日にマレスカ監督との契約関係を終了。1月6日にはリアム・ロシニアーを新監督に任命したものの、4月22日にロシニアーとも袂を分かった。
その後、5月17日にシャビ・アロンソの監督就任を発表。7月1日から正式に指揮を執っている。したがって、2025年の優勝監督はマレスカ、2026年11月現在の監督はシャビ・アロンソという整理が正しい。
2026年にクラブワールドカップは開催される?2025年から始まった32チーム制のFIFAクラブワールドカップは、4年に1度の開催方式となった。そのため、2026年に同じ形式の大会は開催されない。次回大会は2029年に予定されている。
一方、2026年にはFIFAインターコンチネンタルカップが開催されている。この大会は各大陸のクラブ大会優勝チームを中心に競う毎年開催の国際大会であり、32チーム制のクラブワールドカップとは別の競技会だ。
2026年大会の最終3試合はカタールで開催されることがFIFAから発表されている。日程は12月9日、12日、16日。最終日の決勝では、2025年のインターコンチネンタルカップ王者であるPSGが、チャレンジャーカップの勝者を迎える予定だ。
この区別は特に重要だ。2025年のクラブワールドカップを制したのはチェルシーだが、2025年のインターコンチネンタルカップを制したのはPSGである。大会名が似ていても、両者は別のタイトルだ。
【よくある質問】チェルシーのクラブワールドカップに関するFAQ
Q1:チェルシーはクラブワールドカップで何回優勝していますか?
A1:2021年大会と2025年大会の2回です。2021年大会は2022年2月に開催された決勝でパルメイラスを2-1で破り、2025年大会はPSGを3-0で下して優勝しました。
Q2:2025年の決勝でゴールを決めたチェルシーの選手は誰ですか?
A2:コール・パーマーとジョアン・ペドロです。パーマーが22分と30分に2得点を決め、43分にはパーマーのアシストからジョアン・ペドロが追加点を挙げました。パーマーは大会最優秀選手にも選出されています。
Q3:チェルシーはなぜ2025年クラブワールドカップに出場できたのですか?
A3:2020-21シーズンのUEFAチャンピオンズリーグで優勝し、欧州の優勝クラブ枠を獲得したためです。2021年のクラブワールドカップ優勝が出場資格の直接的な理由ではありません。
Q4:2026年にもクラブワールドカップは開催されますか?
A4:32チーム制のFIFAクラブワールドカップは4年ごとの開催となったため、2026年には開催されません。次回は2029年の予定です。2026年には別大会のFIFAインターコンチネンタルカップが開催されています。
Q5:2025年のチェルシーの優勝監督は誰ですか?
A5:エンツォ・マレスカです。2025年大会でチェルシーを世界一に導きました。ただし、マレスカは2026年1月に退任しており、同年11月現在はシャビ・アロンソが監督を務めています。
チェルシーのクラブワールドカップ戦績を振り返ると、2021年と2025年という異なる大会方式で2度の世界一を獲得したことが最大の特徴だ。
2021年大会では、カイ・ハフェルツの延長117分のPKがパルメイラスとの接戦に決着をつけた。2025年大会では、コール・パーマーの2得点とジョアン・ペドロの追加点によって、PSGを3-0で圧倒した。
2025年の優勝には、32チーム制という新しい大会の歴史を切り開いた意味もある。グループステージでフラメンゴに敗れながら、決勝トーナメントで立て直した過程は、チェルシーのチームとしての修正力を示すものだった。
2026年11月現在、チェルシーはシャビ・アロンソ新監督の下で次のタイトル獲得を目指している。2029年のクラブワールドカップで再び世界一を狙えるかどうかも、今後の大きな注目点となる。
チェルシーのクラブワールドカップを正しく理解するための判断基準は、2021年の旧方式、2025年の32チーム制、そして毎年開催されるインターコンチネンタルカップを混同しないことだ。この3つを区別すれば、クラブの優勝実績と2026年以降の大会動向を正確に把握できる。
主な事実確認資料: