箱根駅伝トロフィーは、箱根駅伝の往路優勝校に箱根町から贈られる、伝統工芸「箱根寄木細工」で作られた特別な記念品です。1997年の第73回大会から制作が続き、毎年異なるデザインには、その年の出来事や社会情勢、時代を象徴するモチーフが取り入れられています。制作を担ってきたのは、箱根町畑宿の金指ウッドクラフトです。
2026年1月2日に開催された第102回箱根駅伝では、青山学院大学が往路優勝を達成しました。この大会に向けて制作されたトロフィーは通算30作目。大谷翔平選手の二刀流に着想を得た野球モチーフが採用され、無垢づくりと木象嵌の技術が組み合わされています。総合優勝杯との違いや金指勝悦さんから金指ナナさん、後継職人たちへと受け継がれた制作の歴史、箱根駅伝ミュージアムでの展示についても詳しく見ていきます。
【まず知りたい】箱根駅伝トロフィーとは?往路優勝校に贈られる特別な記念品
箱根駅伝トロフィーとは、正式には箱根駅伝の往路優勝校に贈られる寄木細工の記念トロフィーを指します。
一般的なスポーツ大会の優勝カップとは異なり、箱根町の伝統工芸を生かして制作される点が大きな特徴です。
箱根町から往路優勝校へ贈呈される仕組みこのトロフィーの制作が始まったのは1997年、第73回箱根駅伝です。
箱根町は大会の往路優勝校に対する記念品として、地元の伝統工芸である箱根寄木細工を使ったトロフィーを贈る取り組みを始めました。
制作を依頼されているのが、神奈川県箱根町畑宿に工房を構える株式会社金指ウッドクラフトです。
箱根町の記者発表資料によると、トロフィーは主に無垢の技法で制作され、毎年その時代の流行や世相を反映したデザインが採用されています。
つまり、この記念品には2つの意味があります。
- 往路優勝という競技上の成果をたたえること
- 箱根町の伝統工芸と、その時代の文化を後世に伝えること
競技の勝者を記念するだけでなく、箱根という地域の文化を全国に発信する役割も担っています。
なぜ毎年デザインが違うのか箱根駅伝トロフィーの大きな魅力は、毎年同じ形を繰り返さないことです。
金指ウッドクラフトの公式作品紹介でも、1997年以降の歴代トロフィーが年ごとに掲載されており、毎年デザインを変更していることが説明されています。
その年のスポーツ界の話題、社会的な出来事、文化的な流行などをモチーフにするため、トロフィー自体が時代の記録にもなっています。
選手たちがタスキをつないで歴史を作る一方、職人たちも木材を使ってその年の記憶を形にしているのです。
【歴代トロフィーの歴史】金指ウッドクラフトと受け継がれる職人の技
箱根駅伝の往路優勝トロフィーを語るうえで欠かせないのが、金指ウッドクラフトと金指勝悦さんの存在です。
1997年から続く制作の歴史には、伝統工芸を守るだけではなく、新しい表現を追求してきた職人の姿があります。
1997年から続く歴代デザインの変遷箱根町の発表資料によれば、第102回大会向けに制作されたトロフィーは通算30作目に当たります。
歴代作品には、単なる装飾品ではなく、その時代を象徴するテーマが盛り込まれてきました。
代表的なデザインの変遷を整理すると、次のようになります。
- 1997年: 第73回大会から箱根寄木細工によるトロフィー制作がスタート。
- 2020年: 当時の社会的な話題を反映し、映画も大きな話題となった「鬼滅の刃」をモチーフにした作品が制作された。
- 2021年: 東京2020オリンピック・パラリンピックをテーマに、五輪マークやパラリンピックのシンボルなどを寄木細工で表現。
- 2022年: ウクライナ情勢や新型コロナウイルスなどを背景に、世界の平和を願うデザインが制作された。
- 2023年: 第100回大会向けの作品は、金指勝悦さんが生前に制作に取り組んだ最後のトロフィーとなった。
- 2025年12月: 第102回大会向けの通算30作目として、大谷翔平選手に着想を得た野球モチーフの作品が公開された。
鬼滅の刃を取り入れた作品では、登場人物の羽織や着物の模様に着想を得て、市松模様や麻の葉模様などが採用されました。
また、東京2020をテーマにした作品では、五輪とパラリンピックのシンボルを木の色の違いによって表現。台座には湘南の海をイメージした意匠も取り入れられています。
2022年の平和をテーマにした作品も、職人の社会に対する思いが込められた代表的な一作です。
こうした作品の変遷から、箱根駅伝トロフィーは大会の歴史だけでなく、毎年の社会や文化を映し出す工芸作品でもあることが分かります。
制作に関わる人物・団体の関係一覧トロフィーの制作には、箱根町、金指ウッドクラフト、歴代の職人、後継者たちが関わっています。
| 人物・団体 | 役割 | 関係・実績 |
|---|---|---|
| 箱根町 | 贈呈主体 | 第73回大会から往路優勝校にトロフィーを贈呈 |
| 金指ウッドクラフト | 制作事業者 | 毎年異なる寄木細工のトロフィーを制作 |
| 金指勝悦 | 伝統工芸士 | 無垢づくりを確立し、長年トロフィー制作を担当 |
| 金指ナナ | 代表取締役 | 勝悦さんの妻。逝去後に会社の代表を務める |
| 金指雲流 | 後継職人 | 勝悦さんのおい。後継者として制作に参加 |
| 制作を担う弟子たち | 技術の継承者 | 先代の技術を受け継ぎ、共同で作品を制作 |
| 青山学院大学 | 第102回大会の往路優勝校 | 2026年大会でトロフィーの贈呈対象となった |
この関係で特に注目したいのは、金指勝悦さんから後継者への技術継承です。
勝悦さんは2022年に82歳で亡くなりました。第100回大会向けの作品は、生前に制作していたものを妻のナナさんと3人の弟子が完成させたと箱根町が公表しています。
その後も金指ウッドクラフトでは制作が続き、2026年の第102回大会向け作品は、勝悦さんのおいに当たる金指雲流さんら3人の弟子による合作となりました。
金指勝悦さんから金指ナナさんへ受け継がれた制作活動金指勝悦さんは、箱根寄木細工の伝統工芸士として知られ、独自の無垢づくりを発展させた職人です。
長年にわたって箱根駅伝の往路優勝トロフィーを制作し、時代のテーマを木工芸で表現してきました。
2022年の逝去後は、妻の金指ナナさんが金指ウッドクラフトの代表を務めています。
2025年の第101回大会向け作品では、金指雲流さんが制作を引き継ぎました。ナナさんは当時の取材で、先代の手が入らない新たな制作体制について、次のように語っています。
「今年から主人の手が一切入っていない。これからは弟子だけで頑張っていくんだ、という気持ちも込められている」
この言葉からは、単に制作担当者が交代したのではなく、先代が築いた技術と作品への思いを後世につなごうとする姿勢が伝わります。
2026年のトロフィー制作では、金指雲流さんら3人の弟子による合作という形で、その継承が具体的な作品になりました。
【職人技を解説】箱根寄木細工の無垢づくりとは?
箱根駅伝トロフィーの価値を理解するには、材料となる箱根寄木細工と、金指勝悦さんが追求した無垢づくりを知る必要があります。
見た目の美しさだけでなく、一般的な寄木細工とは異なる加工方法に特徴があります。
箱根寄木細工の基本的な仕組み箱根寄木細工は、さまざまな種類の木材が持つ色合いや木目を組み合わせ、幾何学的な模様を作り出す伝統工芸です。
その起源は江戸時代末期の箱根畑宿にあります。
木材は種類によって色が異なり、木本来の自然な色を利用することで、複雑な模様を表現できます。
例えば、次のような特徴があります。
- 木材の色の違いを利用した幾何学模様
- 細かな木片を組み合わせる精密な加工
- 自然素材ならではの木目や風合い
- 同じ模様でも木材の組み合わせによって異なる表情
こうした技術が、箱根を代表する伝統工芸として受け継がれています。
一般的な寄木細工と無垢づくりの違い金指勝悦さんが追求した技術が「無垢づくり」です。
一般的な寄木細工では、異なる色の木材を組み合わせて模様を作り、その模様を薄く削り出して別の木製品の表面に貼り付ける方法が広く用いられています。
これに対して無垢づくりでは、模様を作った木材のブロックそのものを加工し、立体的な製品に仕上げます。
| 比較項目 | 一般的な寄木細工 | 無垢づくり |
|---|---|---|
| 基本構造 | 模様を薄く削り出す | 模様のある木材自体を使う |
| 加工方法 | 製品の表面に貼り付ける | 木材を削り出して立体化 |
| 主な特徴 | 表面の精緻な模様 | 立体的な形状と模様 |
| 表現できる形 | 箱や小物など | 曲面や複雑な立体作品 |
| 制作上の特徴 | 表面装飾に適している | 高度な加工技術が必要 |
金指勝悦さんは、模様を作った木材のブロックそのものをろくろで加工する技法を発展させました。
この技術によって、平面的な装飾だけでは難しかった曲線や立体的な形状を表現できるようになりました。
トロフィーのように、カップ部分や台座など複数の立体的な要素を持つ作品にも応用できるのが大きな特徴です。
2026年の作品で注目された木象嵌の技術第102回大会向けのトロフィーでは、無垢づくりだけでなく、木象嵌(もくぞうがん)という技法も取り入れられました。
木象嵌とは、異なる色や種類の木材を組み合わせ、模様や絵柄を表現する工芸技法です。
2026年の作品では、カップ内部に野球ボールの縫い目を思わせるデザインが施され、台座の側面には大谷翔平選手の愛犬や縁起の良い七宝柄が表現されています。
ミズキやクルミなど複数の木材を使い分け、自然な色合いの違いを生かしている点も特徴です。
立体的な形を作る無垢づくりと、細かな意匠を表現する木象嵌を組み合わせたことが、この作品の技術的な見どころです。
【総合優勝杯との違い】箱根駅伝には2種類の優勝トロフィーがある
箱根駅伝トロフィーを調べると、往路優勝トロフィーと総合優勝杯という2つの名称が出てきます。
この2つは同じものではありません。
贈呈する主体、対象となる成績、素材、制作目的がそれぞれ異なります。
往路優勝トロフィーは箱根町から贈られる寄木細工往路優勝トロフィーは、箱根町が往路優勝校に贈呈する記念品です。
主な特徴は次のとおりです。
- 箱根町から往路優勝校へ贈られる
- 箱根寄木細工で制作される
- 金指ウッドクラフトが制作を担当
- 毎年デザインが変わる
- その年の流行や社会情勢がモチーフになる
往路は東京から箱根までの5区間で競われます。第102回大会では107.5kmの区間を走り切った青山学院大学が優勝しました。
総合優勝杯は大会全体の王者をたたえるカップ一方、総合優勝杯は往路と復路を合わせた大会全体の優勝校に贈られるものです。
第100回大会まで使用されていた総合優勝杯は、第80回大会を記念して制作された銀製のカップでした。
月刊陸上競技の報道によると、この旧総合優勝杯は高さ53cm、重さ5kg超。台座には第1回大会から第100回大会までの優勝校、優勝回数、年号が刻まれていました。
第101回大会から新しい総合優勝杯が使用されることになり、旧カップは関東学生陸上競技連盟から箱根駅伝ミュージアムへ寄託されています。
2種類の優勝記念品を比較| 比較項目 | 往路優勝トロフィー | 総合優勝杯 |
|---|---|---|
| 対象 | 往路優勝校 | 総合優勝校 |
| 贈呈・管理主体 | 箱根町 | 関東学生陸上競技連盟 |
| 主な素材 | 箱根寄木細工 | 旧杯は銀製 |
| デザイン | 毎年変更 | 旧杯は歴代優勝校の記録を刻印 |
| 制作・由来 | 1997年から金指ウッドクラフトが制作 | 第80回大会を記念して制作 |
| 目的 | 往路優勝の記念と地域工芸の継承 | 大会全体の優勝を記念 |
| 展示場所 | ミュージアムにレプリカなど | 旧総合優勝杯をミュージアムに常設展示 |
特に間違えやすいのが、往路優勝と総合優勝の違いです。
往路でトップになっても、復路で順位が変われば総合優勝校は別の大学になる可能性があります。
そのため、箱根町から贈られる寄木細工のトロフィーと、大会全体の総合優勝杯は、それぞれ別の成績をたたえる記念品として理解する必要があります。
【2026年最新】第102回箱根駅伝のトロフィーは大谷翔平選手がモチーフ
2026年の箱根駅伝トロフィーで大きな話題となったのが、大谷翔平選手に着想を得た野球モチーフのデザインです。
第102回大会向けの記念トロフィーは、2025年12月18日に箱根町で公開されました。
通算30作目の記念トロフィーは野球がテーマ2026年の作品は、1997年の第73回大会から数えて通算30作目となります。
今回のデザインの着想源は、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手です。
投打の二刀流で活躍し、ワールドシリーズ2連覇に貢献した大谷選手の姿を、野球をモチーフにしたトロフィーで表現しました。
制作を担当したのは、金指雲流さんら3人の弟子です。金指勝悦さんが亡くなった後も、先代の技術と制作への思いを引き継いで完成させました。
制作には約1年をかけ、ミズキやクルミなどの木材を使い分けています。
特に注目したいのは、次の3つの意匠です。
1. カップ内部: 野球ボールの縫い目をイメージしたデザイン。
2. 台座側面: 木象嵌によって大谷選手の愛犬を表現。
3. 装飾模様: 縁起の良い七宝柄を採用。
駅伝と野球は競技こそ異なりますが、目標に向かって努力するアスリートの姿という共通点があります。
金指ナナさんは作品に込めた思いについて、タウンニュースの取材で次のように話しています。
「野球と駅伝で競技は違うけれど、目標に向かって努力するスポーツの素晴らしさを感じてほしい」
この作品は、単に有名選手を題材にした記念品ではありません。箱根駅伝に挑む学生たちと、世界の舞台で挑戦するアスリートの姿を重ね合わせたものです。
第102回箱根駅伝の往路優勝校は青山学院大学
青山学院大学
5時間18分08秒
往路新記録・3年連続8回目の往路優勝
2026年1月2日に開催された第102回箱根駅伝では、青山学院大学が往路優勝を果たしました。
大学公式発表によると、往路5区間107.5kmを5時間18分08秒で走破。3年連続8回目の往路優勝であり、往路新記録も樹立しました。
翌3日の復路でも青山学院大学が首位を守り、総合優勝も達成しています。
第102回大会の主要結果は以下のとおりです。
| 順位 | 大学 | 総合タイム |
|---|---|---|
| 1位 | 青山学院大学 | 10時間37分34秒 |
| 2位 | 國學院大學 | 10時間40分07秒 |
| 3位 | 順天堂大学 | 10時間43分55秒 |
| 4位 | 早稲田大学 | 10時間44分29秒 |
| 5位 | 中央大学 | 10時間44分31秒 |
青山学院大学は大会新記録で総合優勝を達成し、3年連続9回目の総合優勝となりました。
往路優勝と総合優勝の両方を獲得したため、2026年大会は寄木細工の往路優勝トロフィーと総合優勝杯の両方に関係する大会となりました。
【どこで見られる?】箱根駅伝トロフィーの展示場所と見学方法
箱根駅伝トロフィーを実際に見たい場合、候補となるのが箱根町役場と箱根駅伝ミュージアムです。
ただし、展示されているものが実物なのかレプリカなのか、また期間限定なのか常設なのかによって違いがあります。
① 箱根町役場の期間限定展示第102回大会向けのトロフィーは、2025年12月18日に金指ウッドクラフトから箱根町長へ手渡されました。
箱根町の記者発表資料では、納品日から12月26日までの間、役場本庁舎1階の「箱根物産コーナー」で展示すると案内されていました。
つまり、2026年大会向けの実物を大会前に一般公開した場所は、箱根町役場です。
ただし、この展示は期間限定でした。2026年11月現在、同じ作品が役場で継続展示されているという案内はありません。
② 箱根駅伝ミュージアム箱根駅伝の歴史やトロフィーについて知りたいなら、箱根駅伝ミュージアムがおすすめです。
所在地は神奈川県足柄下郡箱根町箱根167。箱根駅伝の往路フィニッシュ地点、復路スタート地点に隣接しています。
館内では、箱根駅伝の歴史を伝える写真や映像、ユニフォーム、タスキなどのほか、箱根寄木細工の往路優勝記念トロフィーのレプリカも展示されています。
また、2025年7月19日からは、第100回大会まで使用された旧総合優勝杯の常設展示も始まりました。
つまり、ミュージアムでは次の2つを見学することができます。
- 箱根寄木細工による往路優勝記念トロフィーのレプリカ
- 第100回大会まで使われた歴代優勝校の記録が刻まれた旧総合優勝杯
現物の寄木トロフィーと総合優勝杯を混同せず、それぞれの歴史を比較できる点が魅力です。
箱根駅伝ミュージアムの基本情報| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 箱根駅伝ミュージアム |
| 所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町箱根167 |
| 電話番号 | 0460-83-7511 |
| 平日営業時間 | 10:00~16:30 |
| 土日祝営業時間 | 9:30~17:00 |
| 入館締切 | 閉館30分前 |
| 休館日 | 原則無休 |
| 主な展示 | 往路優勝トロフィーのレプリカ、旧総合優勝杯、写真、ユニフォームなど |
箱根湯本駅からは箱根登山バスを利用し、「箱根町港」バス停で下車すると徒歩約1分です。
なお、営業時間や入館料金、年末年始の営業状況は変更される場合があるため、来館前に施設の最新案内を確認してください。
【箱根駅伝トロフィー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:箱根駅伝の寄木細工トロフィーは誰が作っていますか?
金指ウッドクラフトが制作しています。1997年の第73回大会から箱根町の依頼を受けて制作を続けており、金指勝悦さんが長年担当してきました。現在は代表の金指ナナさんや金指雲流さんら後継者たちが制作活動を受け継いでいます。
Q2:箱根駅伝トロフィーは往路優勝と総合優勝のどちらに贈られますか?
箱根町から贈られる寄木細工のトロフィーは往路優勝校が対象です。総合優勝校には別の総合優勝杯があります。両者は贈呈の対象も素材も異なります。
Q3:箱根駅伝トロフィーの実物はどこで見られますか?
第102回大会向けのトロフィーは、2025年12月18日から26日まで箱根町役場本庁舎1階の箱根物産コーナーで期間限定展示されました。箱根駅伝ミュージアムでは往路優勝記念トロフィーのレプリカを見学できます。また、旧総合優勝杯は同館で常設展示されています。
Q4:2026年の箱根駅伝トロフィーのデザインは何がモチーフですか?
大谷翔平選手です。二刀流で活躍する姿から着想を得て、野球をテーマに制作されました。カップ内部の縫い目をイメージした模様や、台座の木象嵌による愛犬の装飾などが特徴です。
Q5:箱根駅伝トロフィーは何年から制作されていますか?
1997年の第73回大会からです。第102回大会向けの作品は通算30作目と発表されています。
箱根駅伝トロフィーは、往路優勝校をたたえるだけの記念品ではありません。箱根町の伝統工芸である寄木細工と、毎年新しい挑戦を続ける学生ランナーたちの歴史が重なった、特別な作品です。
1997年から続く制作活動では、金指勝悦さんが築いた無垢づくりの技術が大切に受け継がれてきました。2022年の逝去後も、金指ナナさんや金指雲流さん、弟子たちによって制作が継続されています。
2026年の第102回大会向けトロフィーは、大谷翔平選手をモチーフにした通算30作目。無垢づくりと木象嵌を組み合わせた作品には、競技を超えて努力するアスリートへの敬意が込められています。
箱根駅伝の優勝記念品を理解するときは、次の3点を押さえておくと分かりやすくなります。
- 往路優勝トロフィー: 箱根町が贈る、毎年デザインの異なる寄木細工の作品。
- 総合優勝杯: 大会全体の優勝校をたたえる別の記念品。
- 展示場所: 箱根駅伝ミュージアムでは往路優勝トロフィーのレプリカと旧総合優勝杯を見学できる。
毎年変わるトロフィーのデザインを追っていけば、箱根駅伝の競技史だけでなく、その年の社会や文化、そして箱根の職人たちが守り続けてきた技術にも触れられます。
次の大会では、どのような時代のテーマが寄木細工として形になるのか。選手たちの走りとともに、職人たちがつなぐもう一つの箱根駅伝の歴史にも注目したいところです。