葛西紀明は2026年11月現在、引退していない。所属する土屋ホームスキー部「TEAM TSUCHIYA」では、選手兼監督という立場で活動している。
土屋ホームの公式プロフィールによると、葛西は1972年6月6日生まれ、北海道上川郡下川町出身。小学3年生からスキージャンプを始め、40年以上にわたって競技生活を続けている。
所属チーム公式プロフィール掲載情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 葛西紀明 |
| 生年月日 | 1972年6月6日 |
| 2026年の年齢 | 54歳 |
| 出身地 | 北海道上川郡下川町 |
| 身長 | 176cm |
| 所属 | 土屋ホームスキー部 |
| 役職 | 選手兼監督 |
| 競技 | ノルディックスキー・ジャンプ |
| W杯個人戦出場 | 通算579回 |
| 冬季五輪出場 | 8大会連続 |
2026年の葛西は、冬季シーズンだけでなく夏場も国内大会に出場している。
7月から9月にかけてサマージャンプ大会に参戦し、8月2日の大成建設チャレンジカップ大倉山サマージャンプ大会では6位に入った。
加えて、5月には土屋ホームスキー部のメンバーと宮古島で合宿を実施。体力づくりやジャンプ姿勢、身体のバランスを確認するトレーニングに取り組んでいた。
琉球朝日放送の2026年5月28日の報道でも、葛西が選手兼監督としてチームを率いて合宿に参加している様子が紹介されている。
つまり、葛西は名前だけを残した名誉職ではなく、現在も自ら競技に参加する現役選手だ。
【2025-26シーズン成績】TVh杯2位、雪印メグミルク杯6位、宮様大会8位
葛西紀明の2025-26シーズンを振り返ると、優勝には届かなかったものの、国内トップクラスの大会で上位に入る成績を残している。
特に注目されたのが、2026年1月31日の第37回TVh杯ジャンプ大会だ。
葛西は2位に入り、54歳を目前にしても表彰台を狙える実力を維持していることを示した。
2026年の主要国内大会成績土屋ホームスキー部の公式大会結果と全日本スキー連盟の競技データバンクでは、次の成績が確認できる。
| 開催日 | 大会名 | 葛西の順位 |
|---|---|---|
| 2026年1月10日 | HTBカップ | 41位 |
| 2026年1月12日 | HBCカップ | 4位 |
| 2026年1月31日 | 第37回TVh杯 | 2位 |
| 2026年2月1日 | 第67回雪印メグミルク杯 | 6位 |
| 2026年2月24日 | 雪印メグミルクカツゲンカップ | 30位 |
| 2026年2月25日 | 札幌オリンピック記念大会 | 9位 |
| 2026年2月27日 | 宮様スキー大会・ノーマルヒル | 12位 |
| 2026年3月1日 | 宮様スキー大会・ラージヒル | 8位 |
2026年1月31日のTVh杯では2位を獲得した。
同大会は札幌市の大倉山ジャンプ競技場で開催されたラージヒルの大会。葛西にとって、このシーズンの冬季国内大会で最高順位となった。
翌日の雪印メグミルク杯でも6位に入り、2日連続で上位争いに加わっている。
雪印メグミルク杯2026では6位2月1日の第67回雪印メグミルク杯では6位。
2025年には同大会とTVh杯の両方で優勝していた葛西だが、2026年は連覇とはならなかった。
それでも54歳を迎えるシーズンに6位という結果を残したことは、競技を続けるうえでの重要な実績だ。
宮様スキー大会2026では2種目に出場2月27日のノーマルヒルでは12位、3月1日のラージヒルでは8位だった。
宮様スキー大会は北海道のジャンプ競技を代表する歴史ある大会の一つ。異なるジャンプ台で複数の競技に出場し、シーズン終盤まで実戦を続けた点にも注目したい。
2026年11月時点の最新成績も確認加えて、2026-27シーズンに入ってからも競技を継続している。
土屋ホームスキー部の最新大会結果では、次の成績が掲載されている。
- 2026年10月24日・UHB杯:24位
- 2026年10月25日・NHK杯:9位
- 2026年10月30日・全日本選手権ノーマルヒル:25位
- 2026年11月1日・全日本選手権ラージヒル:13位
11月1日の全日本選手権が、11月5日時点で確認できる最新の公式掲載結果だ。
順位だけを見れば、かつての全盛期とは違う。しかし、54歳で全日本選手権に出場し、13位という結果を残している事実は重い。
【五輪代表落選の真相】葛西紀明がミラノ・コルティナ五輪に出られなかった理由
2026年1月、葛西紀明にとって大きな転機となったのが、ミラノ・コルティナ冬季五輪の代表選考だった。
葛西は2018年の平昌大会以来となる五輪出場を目指していた。実現すれば、自身9度目の冬季五輪となるはずだった。
しかし、結果は代表落選。2026年1月18日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場で行われたワールドカップ予選で、本戦進出を逃した。
代表落選が決まった2026年1月18日この日の葛西は112メートルを飛び、56位という結果だった。
予選通過を果たせず、ミラノ・コルティナ五輪への道は閉ざされた。
日本オリンピック委員会(JOC)の2026年1月18日付発表によると、ジャンプ男子の選考対象大会がすべて終了し、派遣推薦基準を満たした選手は次の3人だった。
- 小林陵侑(チームROY)
- 二階堂蓮(日本ビール)
- 中村直幹(フライングラボラトリー)
日本男子の出場枠は3枠。葛西はこの代表争いから外れた。
落選につながった3つの背景1. ワールドカップの海外遠征メンバーに定着できなかった
葛西は五輪選考前の2025年10月のインタビューで、自身がワールドカップの転戦メンバーではなく、下部大会に位置付けられるコンチネンタルカップのメンバーであることを説明していた。
五輪出場を実現するには、まずワールドカップのメンバーに戻る必要があった。
2. コンチネンタルカップで十分な成績を残せなかった
道新スポーツの2026年1月の報道によると、葛西は五輪シーズンに国内外の大会6戦に出場し、最高順位は11位だった。
技術面でも、アプローチポジションや踏み切りの調整を試みていたが、思うように結果がかみ合わなかった。
3. 日本の代表枠が3人だった
2022年北京五輪では日本男子の出場枠が5人だったのに対し、2026年ミラノ・コルティナ大会では3人となった。
若手や現役のトップ選手との競争が一段と厳しくなったことも、代表入りを難しくした要因だ。
葛西本人は落選をどう受け止めたのか葛西は落選後も、競技を続ける意欲を失わなかった。
日刊スポーツの報道によると、札幌大会の予選後には次のように語っている。
「もちろん狙っていきたい。この先自分がどう上がっていけるかっていうのも楽しみ」
加えて、4年後の五輪についても前向きな姿勢を示した。
落選を引退の理由にするのではなく、次の目標を設定する。この切り替えの速さこそ、葛西が長く競技生活を続けてきた理由の一つだ。
【現役続行の理由】葛西紀明はなぜ2030年冬季五輪を目指すのか
2026年1月18日の代表落選後、葛西は2030年の冬季五輪を目指す考えを明らかにした。
2030年大会はフランス・アルプス地方で開催される予定だ。
その大会が実現すれば、葛西は57歳で出場を目指すことになる。
理由1:ジャンプへの情熱が衰えていない2025年10月のアクティオノートのインタビューで、葛西は長く現役を続ける理由について、自身の考えを語っている。
かつてはジャンプ選手の引退年齢を30歳前後と考えていたという。しかし、30歳を過ぎても身体が動き、成績も残せていたため、競技をやめる必要を感じなかった。
本人の言葉から伝わるのは、年齢を理由に競技生活を終えるという考え方に縛られない姿勢だ。
理由2:負けず嫌いな性格と勝利への執念葛西はインタビューで、自分自身を非常に負けず嫌いな性格だと説明している。
試合で負けたり、ほかの選手が活躍したりすると悔しさを感じる。その感情が、まだ勝ちたいという気持ちを再確認させてくれるという。
2025年には国内大会で優勝し、国際試合でも結果を残したことが自信につながったと振り返っている。
理由3:自分の挑戦を通して人々に元気を届けたい葛西の競技継続には、個人的な記録更新だけではない目的もある。
2026年1月の報道では、キングカズことサッカー選手の三浦知良から刺激を受けていることも明かしている。
50代後半でも競技を続ける三浦の姿を、自分自身の挑戦と重ね合わせているのだ。
「この年でやってるっていう」
57歳で五輪に出場することは、競技者としての目標であると同時に、年齢を理由に挑戦を諦めない姿勢を示すものでもある。
2030年冬季五輪への出場は実現するのかもちろん、2030年大会への出場が決まっているわけではない。
今後は国内大会や国際大会での順位、ワールドカップへの復帰、代表選考基準の達成などが課題となる。
特に重要なのは、2026-27シーズン以降に安定して上位へ進出できるかどうかだ。
2026年11月1日の全日本選手権ラージヒルでは13位。ここから順位をどこまで引き上げられるかが、今後の大きな注目点となる。
【50代のトレーニングと体重管理】葛西紀明を支える身体づくり
葛西紀明の長い競技生活を語るうえで欠かせないのが、50代になってからのトレーニング方法と体重管理だ。
若い選手と同じ方法を続けるのではなく、自分の身体の変化を把握しながら、競技に必要な能力を維持する工夫を重ねている。
ゴルフやバドミントンなど複数の競技を練習に採用2025年10月のアクティオノートのインタビューでは、葛西がトレーニングの一環として、さまざまなスポーツを取り入れていることが明かされた。
具体的には次の競技だ。
- ゴルフ
- テニス
- バレーボール
- バスケットボール
- バドミントン
- スカッシュ
特にバドミントンやスカッシュでは、相手の動きを瞬時に判断し、身体を反応させる能力が求められる。
葛西は、こうした競技を自分の瞬発力や判断力を確認する機会として活用している。
また、ジャンプ練習だけに集中し続けるのではなく、温泉やサウナ、旅行などで気持ちを切り替えることも大切にしている。
スキー板の長さと体重管理の関係2026年5月3日の日刊スポーツの報道では、葛西が体重管理とスキー板の長さについて具体的に説明している。
ここは50代の競技生活を理解するうえで興味深い部分だ。
葛西紀明のスキー板と体重管理
243cm
以前使用していた板の長さ
2026-27シーズンに戻す予定と説明247cm
前シーズンの板の長さ
体重管理に約2kgの余裕が生まれた
試合時の体重
50kg台
板の長さに応じた規定に合わせて調整
葛西によると、50歳を超えてから体重を落とすことが難しくなり、2025-26シーズンは247cmの板を使用していた。
板を長くしたことで体重に約2kgの余裕が生まれ、減量の負担は軽くなった。しかし、本人はその2kgの違いが飛距離に影響した可能性を分析している。
そのため、次のシーズンには243cmの板に戻し、勝利を目指す方針を示した。
単純に体重を減らせばよいという話ではない。板の長さ、体重、空中での姿勢、飛距離のバランスを調整する必要がある。
50代になって増えた身体的な課題葛西自身も、年齢による身体の変化がまったくないとは語っていない。
2025年のインタビューでは、腰や膝、首などに痛みが出ることが増えたと説明している。
また、ジャンプ台を滑走する際の視線のピントにも変化を感じ、顔の上げ方や姿勢を調整しているという。
こうした細かな修正が必要になるのは、長年競技を続けてきたベテランならではの課題だ。
重要なのは、身体の変化を無視するのではなく、競技動作に合わせて調整している点である。
【歴代最年長記録】葛西紀明のギネス世界記録7個と8大会連続五輪出場
葛西紀明がスキージャンプ界のレジェンドと呼ばれる理由は、単に現役生活が長いからではない。
国際大会で積み重ねた実績そのものが、世界的に評価されている。
ギネス世界記録は全部で7個2024年4月、ギネスワールドレコーズは葛西の記録を新たに2つ認定し、保持するギネス世界記録が合計7個になったと発表した。
2025年2月にはワールドカップ個人戦の出場回数を579回に更新している。
主な記録は次のとおりだ。
| 記録 | 内容 |
|---|---|
| 冬季五輪最多出場 | 8大会連続 |
| 世界選手権個人戦最多出場 | 13回 |
| W杯個人戦最多出場 | 579回 |
| W杯最年長優勝 | 42歳176日 |
| 五輪スキージャンプ最年長メダリスト | 41歳256日 |
| W杯最年長個人表彰台 | 44歳293日 |
| W杯最年長ポイント獲得者 | 51歳290日 |
葛西は1992年のアルベールビル冬季五輪で初出場を果たした。
その後、2018年の平昌冬季五輪まで8大会連続で出場している。
葛西紀明の冬季五輪出場歴
1992年から2018年まで8大会連続出場。2022年北京、2026年ミラノ・コルティナは代表入りしていない。
特に2014年のソチ五輪では、個人ラージヒルで銀メダル、団体で銅メダルを獲得した。
41歳256日での冬季五輪スキージャンプ最年長メダリストという記録も残している。
ワールドカップ通算579戦は優勝回数ではないネット上で混同されやすいのが、葛西のワールドカップ通算579戦という数字だ。
これは個人戦の出場回数であり、579回優勝したという意味ではない。
土屋ホームの公式プロフィールによると、葛西は2025年2月16日のワールドカップ個人第23戦に52歳255日で出場し、通算出場回数を579回に更新した。
また、2014年11月29日には42歳176日でワールドカップを優勝。こちらは最年長優勝記録として認定されている。
このように、葛西の記録は出場回数、優勝年齢、表彰台年齢、ポイント獲得年齢など、それぞれ異なる競技上の記録で構成されている。
【よくある質問】葛西紀明の現在に関するFAQ
Q1:葛西紀明は2026年現在も現役ですか?
A1:はい。2026年11月現在も現役です。土屋ホームスキー部の選手兼監督として活動し、2026年11月1日の全日本選手権ラージヒルにも出場しています。
Q2:葛西紀明は何歳ですか?
A2:1972年6月6日生まれで、2026年11月現在54歳です。
Q3:葛西紀明はミラノ・コルティナ五輪に出場しましたか?
A3:出場していません。2026年1月18日のワールドカップ札幌大会予選で112メートル、56位となり、代表入りを逃しました。
Q4:葛西紀明は2030年冬季五輪に出場する予定ですか?
A4:2030年大会への出場を目指す意向を本人が表明しています。ただし、代表入りは確定しておらず、今後の競技成績や選考基準の達成が必要です。
Q5:葛西紀明のワールドカップ通算出場回数はいくつですか?
A5:2025年2月16日に個人戦通算579回を記録しました。これは個人戦の出場回数です。
Q6:葛西紀明のギネス世界記録はいくつですか?
A6:2024年4月のギネスワールドレコーズの発表では、合計7個です。冬季五輪最多出場やW杯個人戦最多出場などが含まれています。
Q7:葛西紀明はなぜ現役を続けているのですか?
A7:ジャンプへの情熱、勝負への執念、年齢にとらわれず挑戦したいという気持ちが大きな理由です。また、自身の挑戦を通じて人々に元気や勇気を届けたいという思いも語っています。
葛西紀明は2026年11月現在も現役を続けている。ミラノ・コルティナ五輪の代表入りは実現しなかったものの、引退を選ばず、2030年冬季五輪を新たな目標に掲げている。
今回確認した要点を整理すると、次のとおりだ。
- 年齢:2026年6月に54歳を迎えた。
- 所属:土屋ホームスキー部の選手兼監督。
- 2025-26シーズン:TVh杯2位、雪印メグミルク杯6位、宮様スキー大会ラージヒル8位。
- 2026年11月の最新成績:全日本選手権ラージヒル13位。
- 五輪:ミラノ・コルティナ大会は落選。2030年大会を目指す意向を表明。
- 世界記録:ギネス世界記録7個、W杯個人戦通算579回出場。
葛西の今後を評価する際には、年齢や過去の記録だけで判断するのではなく、現在の国内大会順位、国際大会への復帰状況、代表選考に必要な成績を見ていくことが大切だ。
54歳で競技を続けること自体が驚異的だが、葛西本人が目指しているのは単なる現役継続ではない。もう一度勝ち、世界の舞台に立つことだ。
1992年のアルベールビルから始まった挑戦は、まだ終わっていない。57歳で迎える2030年冬季五輪に向けて、レジェンド葛西紀明の次のシーズンにも注目したい。