日本列島の地下には、過去に何度も動き、将来も地震を引き起こす可能性がある「活断層」が数多く存在する。地震調査研究推進本部が紹介する「新編 日本の活断層」(活断層研究会編、1991年)によると、日本の陸域とその周辺の沿岸域には2000を超える活断層があるとされている。その一部は都市部や住宅地の直下にも延びており、1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)は、活断層による内陸地震が都市に甚大な被害をもたらすことを社会に突き付けた。
2026年現在、活断層の実態を調べるための重要な資料には、国土地理院の「活断層図(都市圏活断層図)」、地震調査研究推進本部の「主要活断層帯の長期評価」、産業技術総合研究所の「活断層データベース」などがある。加えて、2026年8月28日には六甲・淡路島断層帯を含む複数の主要活断層帯について長期評価の一部改訂が公表された。活断層の定義、全国分布、活動周期、地図の読み方から身近な地域の地震リスクまで、最新の公的情報をもとに整理する。
【日本の活断層は2000超?】定義と主要活断層帯114の違い
活断層とは、過去に繰り返し活動した痕跡が地形などに残っており、将来も活動する可能性がある断層を指す。
国土地理院が活断層図で採用している定義では、最近数十万年前以降、おおむね千年から数万年の周期で繰り返し動いてきた跡が地形に現れ、今後も活動を繰り返すと考えられる断層とされている。
ここで重要なのは、現在も常に動いている断層という意味ではないことだ。活断層の多くは、普段は地中で固着している。プレート運動などによって周辺の岩盤に力が加わり、長い時間をかけてひずみが蓄積される。そして岩盤がその力に耐えられなくなると、断層面が急激にずれて地震が発生する。
つまり、地表に目立った変化がなくても、地下では将来の地震につながる力が蓄積されている可能性がある。
2000超の活断層と114の主要活断層帯は何が違う?日本の活断層を調べる際、混同されやすいのが「全国に2000超ある活断層」と「主要活断層帯114」という数字だ。
2000超という数字は、1991年刊行の「新編 日本の活断層」に基づく全国的な分布の目安である。一方、114断層帯は、地震調査研究推進本部が活動度や地震発生時の社会的影響などを考慮して、重点的な調査・評価の対象として選定した区分だ。
当初は98断層帯が選定され、その後の見直しによって現在の114断層帯となった。したがって、114という数字は日本に存在する活断層の総数ではない。
また、活断層の数は、調査方法や断層の区切り方によっても変わる。地表で連続して見える断層が地下では複数の活動区間に分かれている場合や、反対に別々に見える断層が同時に活動する可能性がある場合もある。
日本の活断層を理解するには、単純な本数だけでなく、断層の長さ、活動履歴、活動間隔、周辺の人口や地盤条件まで考える必要がある。
【活断層はどう動く?】活動周期と地震発生の仕組み・見分け方
ひずみの蓄積から地震発生まで活断層による地震は、地殻に加わる力と断層面の摩擦が関係して発生する。
地球の表面を構成するプレートは絶えず移動している。その影響を受ける岩盤には圧縮や引っ張り、横方向のずれといった力が作用する。断層面の両側が固着している場合、岩盤はすぐには動かず、徐々にひずみを蓄積していく。
やがて断層面の一部が固着状態を保てなくなると、蓄積されたエネルギーが解放され、断層が急激にずれる。この運動によって発生する地震が内陸型地震の代表的な仕組みである。
断層の動き方には、主に次のような種類がある。
- 横ずれ断層:断層を挟んだ両側の地盤が水平方向にずれる。1995年兵庫県南部地震で活動した野島断層も横ずれを伴う。
- 逆断層:断層面を挟んで上側の地盤が相対的に上昇する。地殻が圧縮される地域で形成される。
- 正断層:断層面を挟んで上側の地盤が相対的に下降する。地殻が引っ張られる地域で形成される。
実際の断層では、横ずれと上下方向の変位が同時に生じることもある。断層の種類によって、地表に現れる変形や周辺地域の被害の特徴も異なる。
活断層の活動周期は何年なのか活断層には活動間隔という考え方がある。これは、同じ断層または断層帯の特定区間が繰り返し活動するまでの平均的な時間間隔を指す。
地震本部によると、活断層の活動間隔は断層によって大きく異なり、数千年程度のものから、さらに長い時間を要するものまである。
ただし、活動間隔は時計のように正確な周期で地震が発生することを意味しない。過去の地震発生時期を調査しても、年代の特定には幅があり、活動間隔にも不確実性が含まれる。
地震本部が公表する「地震後経過率」は、最新活動からの経過時間を平均活動間隔で割った数値だ。例えば0.8であれば、平均活動間隔に対して約80%の時間が経過した状態を表す。1.0なら平均活動間隔に相当する時間が経過したことになる。
この数値は、地震発生の予定日を示すものではない。過去の活動履歴と現在の時間的な位置関係を理解するための指標である。
地形から活断層を見分ける手掛かり活断層は地表に残された地形的な特徴から発見されることがある。代表的なものは、断層運動によって生じた地形のずれや変形だ。
- 直線状の谷:断層に沿って侵食が進み、周辺と異なる直線的な谷地形が形成されている場合がある。
- 河川や尾根のずれ:本来連続していた地形が水平方向や上下方向に食い違って見える。
- 断層崖:地盤の上下運動によって段差状の地形が形成される。
- 段丘面の変形:河岸段丘や海岸段丘が断層運動によって傾いたり、ずれたりしている。
- 撓曲地形:地表が明瞭な段差ではなく、緩やかにたわむように変形している。
ただし、こうした地形が見つかっただけで活断層と断定できるわけではない。河川による侵食や堆積など、別の地質学的な作用によって似た地形が形成されることもある。
国土地理院は、空中写真判読、詳細な標高データ、既存の地質調査結果などを組み合わせ、複数の調査者による確認を経て活断層を判読している。専門的な調査には、地層を直接観察するトレンチ調査や物理探査も用いられる。
【日本のどこに分布する?】全国の活断層マップと都道府県別一覧
日本列島の広い範囲に分布する活断層日本の活断層は、北海道から九州まで全国に分布している。特定の地方だけに集中しているわけではなく、盆地の縁、山地と平野の境界、内陸の地溝帯など、さまざまな地形の中に存在する。
都道府県別に活断層を調べる際の代表的な例を地域ごとに整理すると、次のようになる。
- 北海道:石狩低地東縁断層帯、黒松内低地断層帯、函館平野西縁断層帯など。
- 東北地方:北上低地西縁断層帯、横手盆地東縁断層帯、山形盆地断層帯など。
- 関東・甲信越地方:関東平野周辺の断層や、糸魚川-静岡構造線断層帯など。
- 中部地方:跡津川断層帯、阿寺断層帯、濃尾断層帯など。
- 近畿地方:六甲・淡路島断層帯、有馬-高槻断層帯、上町断層帯、琵琶湖西岸断層帯など。
- 中国地方:山崎断層帯、鹿野-吉岡断層など。
- 四国地方:中央構造線断層帯、長尾断層帯など。
- 九州地方:布田川断層帯・日奈久断層帯、警固断層帯、別府-万年山周辺の断層帯など。
これらは代表的な例であり、各都道府県の活断層をすべて列挙したものではない。また、断層帯は行政区域をまたいで延びることがあるため、都道府県名だけで所在地を判断すると、実際の分布を見誤る可能性がある。
日本の活断層一覧を調べる際の注意点日本の活断層一覧には、一般的な名称による分類、地震本部が選定した主要活断層帯、産業技術総合研究所が定めた活動セグメントなど、複数の整理方法が存在する。
特に産業技術総合研究所の活断層データベースは、全国の活断層の分布や活動セグメント、関連文献、調査結果、地下構造などを調べるための専門的な資料である。
ただし、このデータベースに収録されているのは、基本的に長さ10km以上の既知の活断層である。10km未満の断層や、まだ十分に確認されていない断層は対象外となる。
したがって、一覧に名前が掲載されていないことだけを理由に、その地域に活断層が存在しないと判断するのは適切ではない。
【活断層マップの正しい見方】国土地理院・地震本部・日本活断層学会の関係
日本の活断層を調べる際には、異なる役割を持つ公的機関や研究団体の資料を組み合わせることが有効だ。それぞれが扱う情報は同じではなく、地図、地震発生確率、基礎研究という異なる視点から活断層の実態を明らかにしている。
主要な機関・資料の役割と関係性| 機関・資料 | 主な役割・内容 | 読者が確認できること |
|---|---|---|
| 国土地理院 | 活断層図(都市圏活断層図)の作成・公開 | 断層の位置、推定活断層、関連する地形分類 |
| 地震調査研究推進本部 | 主要活断層帯の調査・長期評価 | 地震の規模、平均活動間隔、最新活動時期、発生確率 |
| 産業技術総合研究所 | 活断層データベースの整備 | 全国の活動セグメント、断層の特性、調査研究データ |
| 日本活断層学会 | 活断層に関する学術研究、研究者間の連携、成果の普及 | 活断層研究の最新動向、専門的な知見、学術的な解説 |
| 自治体の防災情報 | 地域の地震被害想定や避難対策 | 想定震度、避難場所、地域固有の災害リスク |
国土地理院の「都市圏活断層図」は、活断層の位置だけでなく、その周辺の地形的な特徴も示す地図である。
2025年12月23日時点で、公開されている活断層図は249面。阪神・淡路大震災を契機に整備が進められ、現在は1万分の1程度の空中写真や航空レーザ測量による詳細な標高データなども活用されている。
地図では、地形的な特徴から明確に特定された活断層と、存在が推定されるものが区別されている。赤線で表示される活断層に対し、黒線で示される推定活断層は、断層の可能性があるものの、調査時点では明確に特定できていない地形を示す。
また、周辺の地形分類も重要だ。例えば、橙色で示される段丘面と、緑色で示される沖積低地や扇状地では、地盤の特徴が異なる。沖積低地は一般に軟らかい地盤が多く、地震波が増幅されて揺れが大きくなる場合や、液状化が発生する場合がある。
地震本部の主要活断層帯マップで確認できること地震本部の資料では、主要活断層帯ごとに過去の活動履歴や将来の地震発生可能性が評価されている。
特に重要なのが長期評価だ。断層帯の長さや活動間隔、過去の地震発生時期などを調べ、将来どの程度の規模の地震が想定されるか、今後30年以内に発生する確率がどの程度かを示している。
ただし、国土地理院の地図と地震本部の評価は同じ情報ではない。国土地理院の活断層図は主に地形的な位置情報を提供するものであり、図に断層線があるからといって、直ちに高い発生確率を意味するわけではない。
日本活断層学会の研究目的とは一般社団法人日本活断層学会(Japanese Society for Active Fault Studies、JSAF)は、活断層に関する基礎研究の発展、異なる研究分野の連携、研究成果の普及、人材育成を目的とする学術団体である。
2007年9月に設立され、変動地形学、構造地質学、地震学、測地学、地震工学などの研究者が連携している。
2026年7月の会長挨拶では、詳細な地形データや高精度の測地観測、地震観測技術の進歩によって、活断層の分布や活動履歴、地表地震断層と震源断層の関係について理解が深まっていることが紹介された。
一方、これからの研究課題として、蓄積された観測・調査データを統合し、新しい知見に結び付けることも挙げられている。2027年には設立20周年を迎える予定であり、若手研究者の育成や国際的な研究交流、社会への情報発信も活動の柱となっている。
【1995年兵庫県南部地震の教訓】六甲・淡路島断層帯と2026年最新評価
都市直下の活断層がもたらした阪神・淡路大震災日本の活断層研究を語るうえで欠かせないのが、1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震である。マグニチュード7.3の地震によって、阪神地域や淡路島を中心に甚大な被害が発生した。
日本活断層学会の2026年の会長挨拶でも、この地震による死者は6434人と紹介されている。都市の直下に分布する活断層の危険性を社会に認識させた災害だった。
この地震では、六甲・淡路島断層帯の一部が活動した。淡路島西岸では野島断層に地表地震断層が現れ、地面に大きなずれが生じた。
震災を契機に政府の地震調査研究推進本部が設置され、全国の主要活断層帯を対象とした調査・観測が進められることになった。国土地理院による都市圏活断層図の整備も、この震災を背景として進められた取り組みの一つである。
六甲・淡路島断層帯の構造と活動履歴六甲・淡路島断層帯は、兵庫県南東部から淡路島にかけて延びる活断層帯である。断層の分布や過去の活動時期の違いなどから、複数の区間に分けて評価されている。
特に注目されるのは、六甲山地南縁-淡路島東岸区間と淡路島西岸区間だ。両者は近接しているが、活動履歴や将来の地震発生可能性は同じではない。
淡路島西岸区間では、1995年の兵庫県南部地震が最新活動と評価されている。一方、六甲山地南縁-淡路島東岸区間については、最新活動時期が15世紀以後、16世紀以前と推定されている。
2026年8月28日の長期評価改訂で何が変わった?2026年の重要な動きとして、地震本部が8月28日に公表した六甲・淡路島断層帯の長期評価(一部改訂)がある。
今回の改訂では、過去の活動履歴や年代評価などが見直された。特に注目したいのは、六甲山地南縁-淡路島東岸区間の地震発生確率である。
最新の評価では、同区間の平均活動間隔は800~2800年程度、想定される地震の規模はマグニチュード7.8程度とされている。今後30年以内の地震発生確率は、ほぼ0%~7%と評価された。
従来評価の30年確率は、ほぼ0%~0.9%だった。今回の改訂で上限値が変わった背景には、放射性炭素年代の暦年較正方法の更新などがある。過去の活動履歴に関する新しい資料が大幅に増えたわけではなく、年代の評価や確率計算の見直しによって数値が変化した点が重要だ。
つまり、確率の変化は、2026年に断層が突然活発化したことを意味するものではない。新しい年代評価に基づき、過去の活動と現在の時間的な関係を再計算した結果である。
地震本部の評価を区間別に整理すると、次のようになる。
- 六甲山地南縁-淡路島東岸区間:想定M7.8程度、平均活動間隔800~2800年程度、30年以内の発生確率はほぼ0%~7%。
- 淡路島西岸区間:想定M7.0程度、平均活動間隔1800~2500年程度、最新活動は1995年兵庫県南部地震。
六甲山地南縁-淡路島東岸区間は、30年確率の最大値を基準としたランクではS*ランクに分類される。S*は、30年確率が3%以上となるSランクの条件に加え、地震後経過率が0.7以上となる場合に付される区分である。
ただし、確率には推定の幅があり、評価は将来の地震発生日時を予言するものではない。発生確率の上限だけを切り取って不安をあおるのではなく、想定規模、活動間隔、評価の不確実性を一緒に読む必要がある。
【活断層による地震リスクと防災】自分の住む地域で確認すべきこと
活断層の真上だけが危険なのではない活断層についてよくある誤解が、「活断層の線上に住んでいなければ安全」という考え方だ。
実際には、活断層が活動すると地表のずれによる直接的な被害だけでなく、周辺の広い範囲に地震動による被害が及ぶ。地震波は断層から離れた地域にも伝わり、地盤条件によって揺れが増幅される。
特に、河川沿いや海岸部などの沖積低地では、軟らかい堆積層によって地震動が大きくなる場合がある。液状化の危険性も考慮する必要がある。
また、地表に断層線が確認できなくても、地下に活断層が存在する可能性がある。国土地理院も、調査範囲外や地表に明瞭な痕跡が残らない断層があることを説明している。
自宅周辺の活断層を調べる具体的な手順身近な地域の活断層リスクを調べる場合は、次の順番で確認すると情報を整理しやすい。
- 国土地理院の活断層図を見る:自宅や職場周辺が調査範囲に含まれているかを確認し、活断層や推定活断層の位置を調べる。
- 地震本部の主要活断層帯を確認する:近隣の断層帯について、想定される地震規模、平均活動間隔、最新活動時期、30年確率を調べる。
- 産総研の活断層データベースを利用する:断層の活動セグメントや地質学的な調査データを確認する。
- 自治体のハザードマップを見る:想定震度、液状化、避難場所、地域の地盤条件を確認する。
- 住宅の耐震性を確認する:建築時期、耐震基準、建物の劣化状況、家具の転倒防止などを見直す。
このとき、活断層図だけで住宅の安全性を判断しないことが大切だ。断層の位置と地震動の強さ、地盤の揺れやすさ、建物の耐震性は、それぞれ異なる要素だからである。
発生確率が低ければ安心できるのか地震本部が示す30年以内の発生確率は、防災上の判断材料として有用だが、数値が低いことを理由に備えを後回しにするのは危険である。
実際、地震本部の資料では、1995年兵庫県南部地震の発生直前における30年確率は0.02%~8%と推定されている。2016年熊本地震についても、発生直前の確率はほぼ0%~0.9%だった。
このような事例が示すのは、活断層による地震は発生間隔が長く、30年という限られた期間で見ると確率が小さく表示される場合があるということだ。
地震本部も、確率値だけでなく、地震後経過率や過去の活動履歴などを合わせて理解するよう呼びかけている。
また、日本では活断層による地震以外にも、プレート境界で発生する地震や、事前に特定しにくい地下の断層による地震がある。活断層マップに断層が表示されていない地域でも、地震への備えは必要だ。
活断層情報を住宅選びや防災に生かす判断基準活断層の情報を実生活に役立てるなら、次のような視点を持つとよい。
- 住宅購入を検討している人:断層の位置だけでなく、自治体の想定震度、地盤、液状化、建物の耐震性能まで確認する。
- すでに住宅を所有している人:断層の近さだけで判断せず、耐震診断や家具固定、避難経路の確保を優先する。
- 地域の防災担当者:主要活断層帯の長期評価と自治体の被害想定を組み合わせ、避難計画や防災訓練に反映する。
- 研究や専門的な調査をしたい人:国土地理院の地形情報、地震本部の長期評価、産総研の活動セグメントデータを相互に照合する。
活断層が近いからといって、直ちにその土地が居住に適さないと決まるわけではない。一方で、断層が地図に表示されていないことも安全の保証にはならない。地形、地盤、建物、地域の防災体制を総合的に判断することが重要だ。
【日本の活断層】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本には活断層がいくつありますか?
A1:1991年刊行の「新編 日本の活断層」によると、日本の陸域とその周辺の沿岸域には2000を超える活断層があるとされています。一方、地震本部が重点的な調査・評価対象として選定している主要活断層帯は114断層帯です。この2つは対象とする区分が異なります。
Q2:日本の活断層マップはどこで確認できますか?
A2:国土地理院の活断層図(都市圏活断層図)や、地震本部の主要活断層帯の位置図で確認できます。より専門的な断層分布や活動セグメントについては、産業技術総合研究所の活断層データベースも参考になります。ただし、国土地理院の活断層図は全国すべての地域を網羅しているわけではありません。
Q3:活断層の近くに住んでいると必ず大地震が起きますか?
A3:必ず発生するわけではありません。活断層の活動時期や平均活動間隔には不確実性があり、地震本部の長期評価も確率の幅を伴います。ただし、活断層が近い地域では、断層運動による地表のずれや強い地震動への備えが必要です。
Q4:活断層の活動周期はどのくらいですか?
A4:断層によって異なり、おおむね千年から数万年程度の間隔で繰り返し活動するものがあります。活動間隔は過去の地震履歴などから推定される平均値であり、一定の周期で必ず地震が発生するという意味ではありません。
Q5:活断層の線上でなければ地震の被害はありませんか?
A5:そのようなことはありません。活断層が動くと、地表のずれだけでなく、周辺の広範囲に地震動による被害が及ぶ可能性があります。地盤による揺れの増幅や液状化などもあるため、断層線からの距離だけで安全性を判断することはできません。
Q6:2026年に日本の活断層情報で重要な更新はありましたか?
A6:2026年8月28日、地震本部は六甲・淡路島断層帯を含む複数の主要活断層帯について長期評価の一部改訂を公表しました。六甲山地南縁-淡路島東岸区間の30年以内の地震発生確率は、最新評価でほぼ0%~7%となっています。
日本には2000を超える活断層があるとされ、その一部は人口の多い都市や住宅地の近くにも分布している。地震本部が選定する主要活断層帯114断層帯は、全国の活断層の中でも、活動度や社会への影響などを考慮して重点的な調査・評価の対象とされたものだ。
活断層は、過去に繰り返し動いた痕跡が地形に残る断層であり、地下に蓄積されたひずみが急激に解放されることで地震を発生させる。その活動間隔は断層ごとに異なり、地震の発生時期を正確に予測することは難しい。
2026年には六甲・淡路島断層帯の長期評価が改訂され、過去の活動年代や地震発生確率の見直しが行われた。この事例からも分かるように、活断層の評価は新しい調査技術や年代測定の進歩によって更新されていく。
身近な地域のリスクを考える際には、国土地理院の活断層図で位置や地形を確認し、地震本部の長期評価で活動履歴や発生確率を調べ、自治体のハザードマップで想定震度や避難場所を把握することが基本となる。
活断層マップは、地震が起きる場所を断定する地図ではなく、過去の地殻変動を読み解き、将来のリスクを考えるための資料である。地図に表示された線の有無だけに頼らず、地盤や住宅の耐震性、地域の防災体制まで確認することが、2026年以降の地震への備えにつながる。
主な根拠資料: 地震調査研究推進本部、国土地理院、産業技術総合研究所、日本活断層学会の公式公開資料。2026年8月28日公表の六甲・淡路島断層帯改訂評価も反映しています。