2025年7月4日放送開始・全国フジテレビ系「ノイタミナ」
Season2でもCreepy Nutsが音楽を担当したことは、作品とアーティストの関係が継続していることを示す大きなポイントだ。
今回はオープニングだけでなく、エンディングもCreepy Nutsが担当。Season1から続く組み合わせが、さらに深まった。
Season2 OP「Mirage」:夜の明るさから、夜の複雑さへ
「Mirage」
2025年7月4日配信リリース
夜に逃げ込むだけでは済まなくなった大人たちの心理を描く。
「Mirage」の歌詞を理解するうえで重要なのが、R-指定自身による楽曲解説だ。
USENの音楽情報サイト「encore」に掲載されたメンバーコメントでは、Season1とSeason2の夜の描き方の違いについて説明されている。
Season1の夜は、明るさや優しさがあり、日常から離れた人々にとっての避難場所として描かれていた。
それに対してSeason2では、夜が未練や後悔を吐き出す場所へと変化する。
加えて、そうした夜との関係を断ち切ろうとしながらも、簡単には離れられない大人たちの姿がテーマになっている。
R-指定自身も、長年夜型の生活を送ってきた経験を重ね、自分と夜の複雑な関係を楽曲にしたと説明している。
この変化は、作品の物語が進んだこととも関係している。
Season1では、夜はコウにとって新しい世界を知るための入口だった。Season2では、恋愛や過去、吸血鬼たちの人間時代など、夜の世界に潜んでいた複雑な事情が浮かび上がってくる。
「Mirage」は、そうした世界の奥行きを音楽で表現した楽曲として聴くことができる。
Season2 ED「眠れ」:原曲の「9時」という記憶を引き継ぐ
「眠れ」
2025年7月5日配信リリース
原曲の夜への憧れを、大人になったR-指定の視点から描き直す。
Season2のエンディングテーマ「眠れ」は、原曲「よふかしのうた」とのつながりが特に強い楽曲だ。
フジテレビの公式発表によると、この曲にはSeason1のエンディングにも登場した夜の「9時」というモチーフが再び登場する。
ただし、今回はその意味合いが変わっている。
原曲を制作した頃のR-指定は、子どもの頃に夜更かしをしたいと思っていた気持ちを歌っていた。
しかし「眠れ」では、自分が親になったことで、かつて大人たちが子どもを夜9時に寝かせようとしていた理由が理解できるようになったという視点が加わっている。
これは単なる過去の楽曲の焼き直しではない。
同じ夜、同じ9時というモチーフを使いながら、時間の経過とともに変化した価値観を表現しているのだ。
「Mirage/眠れ」のリリース情報2曲は2025年7月にデジタル配信され、同年9月10日には期間生産限定盤の両A面シングルとしても発売された。
- 2025年7月4日:「Mirage」配信開始
- 2025年7月5日:「眠れ」配信開始
- 2025年9月10日:「Mirage/眠れ」CD発売
Season2では、オープニングとエンディングの両方をCreepy Nutsが担当したことが大きな特徴だ。
【制作陣とアーティストの関係】R-指定・DJ松永が作品に与えた影響

Creepy Nutsの楽曲を理解するには、2人の役割を分けて考えるとわかりやすい。
R-指定
ラッパー・作詞
歌詞や物語性を担う。人物の感情、夜への憧れ、恋愛の危うさなどを言葉にする。
DJ松永
DJ・トラックメイカー
音楽の土台を作る。リズム、音色、展開によって夜の空気や浮遊感を表現する。
ソニーミュージックの公式プロフィールによると、Creepy NutsはR-指定とDJ松永によるヒップホップユニットで、2017年にメジャーデビューしている。
R-指定は日本最高峰のMCバトルで全国3連覇を達成したラッパー。DJ松永は2019年のDMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPSで優勝したDJ・トラックメイカーだ。
アニメタイアップが2人の表現を変えた2022年のMANTANWEBのインタビューで、2人は「堕天」の制作が自分たちの表現にとって転換点になったと語っている。
それまでのCreepy Nutsは、自分たち自身の経験や考えを歌詞にすることが多かった。
しかし「堕天」では、原作の登場人物をイメージし、フィクションの人物の感情を歌詞に落とし込んだ。
R-指定にとっては、実体験をそのまま表現するのとは異なる制作方法への挑戦だった。
DJ松永も、フィクションを取り入れることで、表現できることの幅が大きく広がったと評価している。
この変化は、Season2の「Mirage」にもつながっている。
作品の登場人物を描くことと、自分自身の夜への思いを描くこと。その2つを行き来できるようになったことで、Creepy Nutsの楽曲は単なるアニメの説明ではなく、独立した音楽作品としても成立している。
アニメ制作側との関係も重要音楽の完成度を支えているのは、Creepy Nutsだけではない。
Season1の挿入歌「ロスタイム」では、板村智幸監督が具体的な演出イメージを伝えていた。
夜の街の広がりや、空を飛ぶ2人の感覚を音楽に反映するという制作上の連携があったからこそ、映像と音楽が一体となった演出が実現した。
ここに、漫画・アニメ・音楽がそれぞれ独立した作品でありながら、同じ世界観を共有している理由がある。
【2026年最新情報】Creepy Nutsと「よふかしのうた」の楽曲展開は?
2026年11月現在、Creepy Nutsは『よふかしのうた』以外の作品でも精力的に楽曲を発表している。
ソニーミュージックの公式ディスコグラフィーでは、2026年の主なリリースとして以下の楽曲が確認できる。
- 「Fright」:2026年4月10日配信。TBS系ドラマ『時すでにおスシ!?』主題歌。
- 「Running Wheel」:2026年8月19日配信。Honda「N-BOX CUSTOM」のCMソング。
一方、『よふかしのうた』に関連する楽曲として掲載されている最新の主題歌は、2025年の「Mirage」「眠れ」だ。
2026年時点で知っておきたい3つのポイント1. 「よふかしのうた」はアニメ発の曲ではない
2018年に配信されたオリジナル楽曲が出発点。漫画のタイトルがその曲に由来し、アニメでも再び使用された。
2. Season1とSeason2では夜の描き方が異なる
Season1は夜の自由や高揚感、Season2は未練や後悔を抱えた大人の夜という対比がある。
3. 2026年の新曲とアニメ関連曲は区別する
Creepy Nutsの新曲が発表されていても、それが『よふかしのうた』の新主題歌という意味ではない。作品との関連は、公式のアニメ情報やレーベルの発表で確認する必要がある。
なお、2026年11月時点で、今回確認できる公式ディスコグラフィーにはSeason2以降の新たな『よふかしのうた』関連楽曲は掲載されていない。
【よくある質問】Creepy Nuts「よふかしのうた」に関するFAQ
Q1:Creepy Nutsの「よふかしのうた」の原曲は何年に発売された?
A1:2018年12月12日に配信限定シングルとしてリリースされた。漫画やアニメのために作られた曲ではなく、オードリーのラジオ番組10周年全国ツアーのテーマソングとして制作された楽曲が出発点となっている。
Q2:アニメ『よふかしのうた』Season1の主題歌と挿入歌は?
A2:オープニングは「堕天」、エンディングは「よふかしのうた」、挿入歌は「ロスタイム」。特に「ロスタイム」は第2夜で使用された書き下ろし楽曲だ。
Q3:Season2のOPとEDは誰が歌っている?
A3:どちらもCreepy Nutsが担当している。オープニングは「Mirage」、エンディングは「眠れ」。それぞれ2025年7月4日、7月5日にデジタル配信された。
Creepy Nutsと『よふかしのうた』の関係を理解するうえで、最も重要なのは、楽曲が漫画を生み、漫画がアニメになり、再び楽曲へとつながったという順序だ。
2018年の原曲「よふかしのうた」は、R-指定自身の夜への憧れや、深夜ラジオ、ヒップホップとの出会いから生まれた。
その曲名に惹かれたコトヤマが漫画のタイトルに採用し、2022年にはSeason1で「堕天」「よふかしのうた」「ロスタイム」が起用された。
さらに2025年のSeason2では「Mirage」「眠れ」が加わり、夜というテーマを新しい視点から描き直した。
これから楽曲を聴くなら、次の順番がおすすめだ。
1. 原曲「よふかしのうた」:作品の出発点となった夜への憧れを知る。
2. 「堕天」:コウとナズナの恋愛と危うさを感じ取る。
3. 「ロスタイム」:夜の街を漂うような映像と音楽の一体感を楽しむ。
4. 「Mirage」:大人の夜に潜む未練や後悔を考える。
5. 「眠れ」:原曲の「9時」というモチーフがどう変化したかを聴く。
この順番なら、Creepy Nutsの音楽的な変化だけでなく、作品そのものが描いてきた夜の意味も理解しやすい。
単なるアニメ主題歌の一覧として終わらせるには惜しい、音楽と漫画が互いに影響を与え合った稀有なコラボレーション。それがCreepy Nutsの「よふかしのうた」である。