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【This is Iのあらすじ】はるな愛の人生と和田耕治医師との出会いを描く

室井 健太 室井 健太 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
目次

物語の中心は「アイドルになりたい」という夢

『This is I』の主人公は、幼い頃からアイドルに憧れていた少年・大西賢示。演じるのは望月春希だ。

賢示は、松田聖子のようなアイドルになりたいという夢を抱いている。しかし、成長するにつれて自分の内面と周囲から求められる姿との違いに悩み、学校ではいじめを受けるようになる。

家族にも本当の気持ちを打ち明けられない賢示が居場所を見つけたのは、大阪のショーパブだった。

そこで出会った個性豊かな人々との交流を通じて、賢示は「アイ」という名前でステージに立つ。人前で自分を表現する喜びを知り、夢に向かって歩み始める。

しかし、自分らしく生きるためには、社会的な偏見だけでなく、身体と心をめぐる深い葛藤にも向き合わなければならなかった。

和田耕治医師との出会いが人生を変える

物語のもう一人の中心人物が、斎藤工演じる医師・和田耕治だ。

和田は過去に患者を救えなかった経験を抱え、医師としての自分のあり方に苦悩していた。

そんな和田が賢示と出会い、初めて性別違和を抱える人々の苦しみに真剣に向き合うことになる。

当時の日本では性別適合手術に対する理解が十分ではなく、医療現場にも社会的な抵抗があった。和田は研究と葛藤を重ねながら手術に取り組むことを決意し、賢示はその最初の患者となる。

映画が描くのは、医師が患者を一方的に救うという単純な構図ではない。

賢示との出会いによって和田自身も変わっていく。互いの人生に影響を与えながら、二人が自分らしく生きる道を見つけていくところに物語の核がある。

映画.comやNetflixの公式作品紹介でも、夢を追う主人公と医師との出会い、二人の信頼関係が主要なストーリーとして紹介されている。

【This is Iのキャスト一覧】望月春希・斎藤工・木村多江らが出演

はるな愛映画

本作の特徴は、実在する人物の人生を描くにあたり、実力派俳優と新進俳優を組み合わせていることだ。

特に注目されるのが、主人公を演じる望月春希の抜てきである。

主要キャストと役柄
役名・人物 出演者 役柄・注目ポイント
大西賢示/アイ 望月春希 はるな愛の若き日をモデルにした主人公
和田耕治 斎藤工 性別適合手術に取り組む実在の医師
初恵 木村多江 賢示の母親
和孝 千原せいじ 賢示の父親
アキ 中村 中 アイを取り巻くショーパブの人物
タクヤ 吉村界人 アイの人生に関わる人物
裕子 MEGUMI 主要登場人物の一人
鶴久 中村獅童 物語を彩る登場人物

このほか、星田英利、山村紅葉らも出演している。キャスト情報はNetflix公式作品ページや映画情報サイトで紹介されている。

望月春希が主演に選ばれた理由

望月春希は、約2か月にわたるオーディションを経て主人公に選ばれた。

選考にはトランスジェンダー当事者を含む幅広い応募者が参加。制作陣は、望月の繊細な感情表現と存在感を高く評価し、最終的に満場一致で起用を決めたと報じられている。

重要なのは、望月が単にはるな愛のモノマネをする役者として起用されたわけではないことだ。

2026年2月のELLEの対談では、望月自身が、実在のはるなをそのまま再現するのではなく、一人の人間としての「アイ」を演じることを意識したと語っている。

撮影前には、はるなに当時の感情や好きだったものを尋ね、本人からボイスメッセージで回答を受け取るなど、役づくりを重ねた。

一方、はるなも望月に対して、自分のマネをする必要はなく、望月自身が考えるはるな愛を演じてほしいという趣旨の思いを伝えていた。

この関係性が、実在人物の再現にとどまらない演技につながっている。

斎藤工が演じる和田耕治医師にも注目

斎藤工が演じる和田耕治は、実在した医師だ。

報道によると、和田は600人を超える人々の性別適合手術を執刀した医師として紹介されている。

映画では、医療技術だけではなく、患者の苦悩にどう向き合うかという医師としての葛藤も描かれる。

和田の存在は、はるな愛の人生を語るうえで欠かせない。

はるな自身もインタビューで、和田医師との出会いが人生を変えたことを振り返っている。

【実話との違いを検証】はるな愛の本当の人生と映画化された部分

『This is I』を理解するうえで大切なのが、映画のストーリーと実際のはるな愛の人生を区別することだ。

本作は完全なフィクションではない。一方で、本人の人生を記録映像のように再現したドキュメンタリーでもない。

はるな愛の実際の経歴

はるな愛は1972年7月21日生まれ、大阪府出身のタレント・歌手・俳優・実業家だ。

本名は大西賢示。幼い頃から女性アイドルに憧れ、自身の性別について悩みながら成長した。

1995年には大阪市のわだ形成クリニックで性別適合手術を受けている。

その後、芸能活動を続け、2007年には陣内智則と藤原紀香の結婚披露宴二次会で披露したエアあややが業界関係者の注目を集めるきっかけとなった。

2009年にはタイで開催された「ミス・インターナショナル・クイーン」で優勝。日本国内だけでなく海外でも知られる存在となった。

実話と映画の比較
比較項目 実際の経歴・背景 映画での描写
主人公のモデル はるな愛(大西賢示) 大西賢示/アイ
アイドルへの憧れ 幼少期からの夢 物語の出発点
ショーパブとの関係 大阪のショーパブで働いた経験 居場所と自己表現の場として描写
医師との出会い 和田耕治医師との実際の関係 物語の大きな転換点
性別適合手術 1995年に手術を受けた 和田医師との信頼関係を軸に描く
芸能界での成功 エアあややなどで知名度を獲得 夢を追い続けた人生の象徴として描く
映画はどこまで実話なのか

制作の参考になったのは、主に次の2冊だ。

- はるな愛『素晴らしき、この人生』(講談社)
- 和田耕治・深町公美子『ペニスカッター:性同一性障害を救った医師の物語』(方丈社)

つまり、はるな本人の人生だけでなく、医師側の記録も物語の土台になっている。

2026年2月のWIREDの制作陣インタビューでは、制作側は実際の当事者経験をそのまま再現することよりも、映画として一人ひとりの生き方を描くことを重視したと説明している。

はるな本人には脚本がある程度まとまった段階で物語の大枠が伝えられ、その後、言葉のニュアンスやセリフ回しについて相談が重ねられた。

また、和田医師の遺族も制作に協力し、実際に使われていた私物などの資料を提供したという。

実話と異なる点として理解したいこと

特に注意したいのは、劇中の会話や演出をすべて実際に起きた出来事として受け取らないことだ。

映画には、人物の心理や関係性を伝えるための脚本上の構成がある。

例えば、エアあややにつながる表現を映画では「エアミュージカル」という演出に発展させている。

これは実際の人生を映画として観客に届けるための表現上の工夫だ。

実話を基にした作品だからこそ、映画で描かれた出来事と、本人の自伝や医師の記録に残された事実を分けて楽しむことが大切になる。

【映画化の経緯】鈴木おさむが企画した理由と予告編の見どころ

本作の企画を担当したのは、元放送作家の鈴木おさむだ。

映画化のきっかけは、2021年に大阪・梅田のショーレストランを訪れたことだった。

そこで鈴木は和田耕治医師の人生を記した書籍に触れ、性別適合手術に取り組んだ医師の存在を知る。

加えて、以前から交流があり、人生について話を聞いていたはるな愛の経験と重ね合わせることで、二人の物語を一つの作品にできるのではないかと考えた。

その後、2022年にNetflixへ企画を提出。はるなの自伝と和田医師の記録を参考に、映画化が進められた。

2025年10月24日には制作決定が報道され、同年12月15日にNetflixから予告映像とキーアートが公開された。

『This is I』予告編

予告編では、少年ケンジがアイドルを夢見る姿から、ショーパブで居場所を見つけ、和田医師と出会うまでの流れが描かれる。

特に注目したいのは、80年代から2000年代にかけての音楽を取り入れた演出だ。

単に過去の出来事を振り返るのではなく、音楽やダンスを通して主人公の感情を表現している。

Netflix公式予告編では、次の要素が確認できる。

- 少年時代のケンジが抱くアイドルへの夢
- ショーパブで出会う仲間たちとの交流
- 和田医師との出会いと信頼関係
- 性別適合手術をめぐる葛藤
- ステージ上で輝こうとするアイの姿

公式予告編は2025年12月15日にNetflix JapanのYouTubeチャンネルで公開された。

なぜミュージカル演出が採用されたのか

本作を特徴づけるのが、歌とパフォーマンスを使った演出だ。

監督の松本優作は、WIREDのインタビューで、はるなのエアあややから着想を得た「エアミュージカル」というアイデアについて説明している。

実際のエアあややは、松浦亜弥のコンサート音源に合わせて口パクでパフォーマンスする芸だ。

その発想を映画全体の表現に広げることで、音楽が単なる背景ではなく、登場人物の感情を伝える役割を担うようになった。

また、楽曲の使用許諾にも苦労があったという。松浦亜弥の「Yeah! めっちゃホリディ」など、作品に欠かせない楽曲を使用するため関係者との調整を重ね、当初想定していた楽曲構成から約2割を変更したとWIREDは伝えている。

こうした制作上の工夫も、本作ならではの見どころだ。

【2026年最新】はるな愛の現在と映画の評判・見どころ

はるな愛は現在もタレント・実業家として活動

2026年11月現在、はるな愛は54歳。

映画のモデルとなった人物として注目を集めているが、現在の活動は映画関連だけではない。

公式プロフィールでは、タレント活動に加え、飲食店経営にも取り組んでいることが紹介されている。

2026年3月のスポニチ報道では、東京都内で飲食店を3店舗経営していることが伝えられた。

また、2009年のミス・インターナショナル・クイーン優勝など、芸能活動以外にも幅広い実績がある。

はるな愛のキャリアを振り返ると、ショーパブでの活動、エアあややによるブレイク、海外での評価、飲食店経営、そして今回の映画化と、活躍の領域が広がってきたことが分かる。

『This is I』の評判は?視聴者と映画評論の評価

作品の評価を確認するうえで参考になるのが、Filmarksなどの映画レビューサービスだ。

2026年10月下旬に確認できるFilmarksの掲載情報では、評価は5点満点中3.9。レビュー件数も2万5,000件を超えている。

評価の傾向を整理すると、次のようなポイントが目立つ。

好意的に受け止められているポイント

- 望月春希の繊細な演技と主人公へのなりきり方
- はるな愛の人生を知ることで深まる感動
- 昭和・平成の楽曲を取り入れたミュージカル演出
- 和田医師との出会いを通じて描かれる人間関係
- 自分らしく生きることを考えさせられるテーマ

評価が分かれるポイント

- 130分という上映時間を長く感じる人もいる
- 重い社会問題を扱いながら、比較的爽やかな成功物語として進む
- 現実の厳しさや複雑さをもっと深く描いてほしいと感じる人もいる

映画.comのレビューでは、はるな愛だけでなく和田医師の人生にも焦点を当てた点が評価されている一方、作品全体を比較的明るいサクセスストーリーとして捉える批評もある。

つまり、社会問題を扱った重厚なドキュメンタリーを期待するか、音楽と人間ドラマを楽しむヒューマン映画として見るかによって、印象が変わる作品だ。

『This is I』がおすすめの人・おすすめできない人
視聴者のタイプ おすすめ度 理由
はるな愛のファン 高い 本人の人生の背景を知ることができる
実話ベースの映画が好き 高い 実在人物と記録を基にした物語
音楽・ミュージカルが好き 高い 歌やダンスによる感情表現が楽しめる
人間関係を描く作品が好き 高い 主人公と医師の信頼関係が中心
医療ドキュメンタリーを求める人 やや低い 映画的な脚色や演出がある
完全な史実再現を期待する人 やや低い ドラマとして再構成された作品

作品をより深く楽しむなら、はるな愛の自伝を読んでから視聴するのもおすすめだ。

映画では描かれない本人の考え方や、その後の人生についても理解が深まる。

【はるな愛映画に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:はるな愛の映画『This is I』はいつから配信されていますか?

A1:2026年2月10日からNetflixで世界独占配信されています。現在は配信開始済みの作品です。

Q2:はるな愛役の主演俳優は誰ですか?

A2:望月春希です。約2か月に及ぶオーディションを経て選ばれました。医師・和田耕治役は斎藤工が演じています。

Q3:『This is I』は完全な実話ですか?

A3:はるな愛の自伝と和田耕治医師に関するノンフィクションを参考にした実話ベースの映画です。ただし、映画としての演出や脚本上の再構成も含まれています。

Q4:和田耕治医師は実在した人物ですか?

A4:実在した医師です。性別違和を抱える人々の治療に取り組み、はるな愛の人生にも大きな影響を与えました。映画では斎藤工が演じています。

Q5:はるな愛本人も映画に出演していますか?

A5:はるな愛は主演俳優としてではなく、特別協力として作品に参加しています。若き日のはるな愛をモデルにした主人公を望月春希が演じています。

Q6:『This is I』の予告編はどこで見られますか?

A6:Netflix Japanの公式YouTubeチャンネルで公開されています。Netflixの作品ページからも予告編を確認できます。

Q7:2026年現在、はるな愛は何歳ですか?

A7:1972年7月21日生まれのため、2026年11月現在は54歳です。タレント活動のほか、飲食店経営などにも取り組んでいます。

Netflix映画『This is I』は、はるな愛の半生をモデルに、主人公・大西賢示が自分らしい生き方を見つけていく過程と、医師・和田耕治との出会いを描いた作品だ。

2026年2月10日に世界独占配信が始まり、主演の望月春希、和田医師役の斎藤工、母親役の木村多江、父親役の千原せいじらが出演している。

作品の魅力は、性別適合手術という医療・社会的なテーマだけにとどまらない。アイドルを夢見た少年が、周囲との出会いを通じて自分の居場所を見つけていく姿と、その人生を変えた医師との信頼関係にある。

実話との違いを理解するには、映画を本人の自伝や和田医師に関する記録と照らし合わせることが有効だ。映画の演出と実際の人生を分けて見ることで、作品が伝えようとするメッセージもより深く理解できる。

そして、2026年現在もタレント・実業家として活動するはるな愛の人生は、映画の中だけで完結しているわけではない。『This is I』は、過去を振り返る伝記映画であると同時に、自分らしく生きることを考えるきっかけになる作品だ。

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コンテンツディレクター 室井 健太
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