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多発性骨髄腫で亡くなった有名人8人|2026年最新の死因・享年・闘病歴を徹底解説

杉本 彩 杉本 彩 • 更新: • 公開: • 読了約 26 分
目次

多発性骨髄腫で亡くなった有名人には、日本のプロ野球で活躍した池谷公二郎さん、映画『ジョーズ』で知られるロイ・シャイダー、俳優ピーター・ボイル、1984年の米副大統領候補ジェラルディン・フェラーロなどがいます。

2026年10月29日には、元広島東洋カープの池谷公二郎さんが多発性骨髄腫のため74歳で亡くなったことが球団から発表されました。国内外の著名人の訃報を振り返ると、俳優、政治家、ジャーナリスト、スポーツ選手など、さまざまな分野で活躍した人物がこの病気と闘っていたことが分かります。

一方、多発性骨髄腫を公表した著名人が全員亡くなっているわけではありません。アメリカの著名ジャーナリスト、トム・ブロコウのように、診断後も長期間にわたって病気と付き合っている人もいます。2026年の最新情報を踏まえ、死去した人物と現在も存命の人物を分け、没年・享年・経歴・闘病の経緯を紹介します。

【2026年最新】多発性骨髄腫で亡くなった有名人は誰?国内外の訃報を整理

多発性骨髄腫で亡くなった有名人

多発性骨髄腫で亡くなった有名人を調べる際、まず押さえておきたいのは、病名が報道されたことと、死因として正式に公表されたことを区別する点です。

今回取り上げるのは、球団発表、家族や関係者の説明、医療機関関係者の証言、主要報道機関の訃報記事などで、多発性骨髄腫との関係が確認できる人物です。

国内では2026年10月の池谷公二郎さんの訃報が大きなニュースとなりました。海外では2000年代以前から、映画やテレビ、政治、新聞文化を代表する著名人の死去が報じられています。

国内で報道された著名人

池谷公二郎さん(74歳・2026年没)

広島東洋カープの元投手で、1975年の球団初のセ・リーグ優勝に貢献した人物です。1976年には20勝を挙げ、最多勝と沢村賞を獲得。現役引退後は広島や巨人で投手コーチを務め、野球解説者としても活動しました。

2026年10月29日、広島球団が多発性骨髄腫のため亡くなったことを発表。74歳でした。近年も球団OBとして野球界との交流を続けていた人物の訃報は、広島のファンや関係者に大きな悲しみをもたらしました。

海外で報道された著名人

海外では、映画『ジョーズ』のロイ・シャイダー、映画『ヤング・フランケンシュタイン』やドラマ『HEY!レイモンド』で知られるピーター・ボイル、米国初の主要政党による女性副大統領候補となったジェラルディン・フェラーロなどが代表的です。

加えて、『スタートレック』のサレク役で知られるマーク・レナード、新聞の人生相談欄で世界的な知名度を得たアン・ランダース、テレビ番組の司会・プロデューサーだったロイド・サクストン、ゲーム『マックス・ペイン』の声を担当したジェームズ・マカフリーも、多発性骨髄腫との関係が報じられています。

【国内外8人を比較】没年・享年・経歴・死因の一覧

多発性骨髄腫で亡くなった著名人を、没年と享年、代表的な経歴、死因に関する報道内容で整理しました。

人物 没年・享年 代表的な経歴 死因・公表内容
マーク・レナード 1996年・68歳 『スタートレック』サレク役 多発性骨髄腫
アン・ランダース 2002年・83歳 米国の著名な人生相談コラムニスト 多発性骨髄腫
ピーター・ボイル 2006年・71歳 『ヤング・フランケンシュタイン』『HEY!レイモンド』 多発性骨髄腫と心疾患を患っていた
ロイ・シャイダー 2008年・75歳 『ジョーズ』『フレンチ・コネクション』 多発性骨髄腫の合併症
ロイド・サクストン 2008年・81歳 テレビ司会者・エミー賞受賞プロデューサー 多発性骨髄腫
ジェラルディン・フェラーロ 2011年・75歳 米国の元下院議員・副大統領候補 多発性骨髄腫の合併症
ジェームズ・マカフリー 2023年・65歳 『マックス・ペイン』の声優・俳優 多発性骨髄腫との闘病後に死去
池谷公二郎 2026年・74歳 元広島東洋カープ投手・野球解説者 多発性骨髄腫

特に注意したいのは、ピーター・ボイルのケースです。米テレビ芸術科学アカデミーの訃報では、多発性骨髄腫と心疾患を患っていたことが記されています。病気の併存が報じられているため、単一の死因だけに限定して説明するのは適切ではありません。

一方、ロイ・シャイダーについては、病院関係者が多発性骨髄腫の合併症による死去を説明したとロサンゼルス・タイムズが報じています。

このように、同じ病名が報道されていても、訃報で使われる表現には違いがあります。死因が明確に公表されたケースと、闘病していた事実が報じられたケースを読み分けることが大切です。

【日本人著名人】池谷公二郎さんの経歴と2026年10月の訃報

2026年の国内ニュースで特に注目されたのが、池谷公二郎さんの死去です。多発性骨髄腫で亡くなった日本人有名人を探している読者にとって、まず確認しておきたい人物です。

1975年の広島初優勝を支えた投手

池谷公二郎さんは1952年6月28日、静岡県に生まれました。静岡商業高校を卒業後、金指造船、日本楽器を経て、1972年のドラフトで広島東洋カープから1位指名を受け、1974年に入団しました。

プロ2年目の1975年には18勝を記録。広島の球団初となるセ・リーグ優勝に大きく貢献しました。

翌1976年には20勝を挙げ、最多勝と沢村賞を獲得。独特の投球フォームは「シーソー投法」とも呼ばれ、力強い直球を武器とする投手として知られました。

1979年には12勝を挙げ、球団初の日本一にも貢献。現役時代の通算成績は325試合登板、103勝84敗10セーブ、防御率4.13でした。

引退後も広島・巨人で指導者として活動

1985年に現役を引退した後は、広島と読売ジャイアンツで投手コーチを務めました。その後は地元テレビ局の野球解説者として活動し、夕方のニュース番組にもレギュラー出演していました。

2026年10月29日、広島球団は池谷さんが多発性骨髄腫のため亡くなったと発表しました。74歳でした。

日刊スポーツの同日報道によると、球団は通夜・告別式を親族と関係者のみで行うと説明。マツダスタジアムでは半旗が掲げられ、選手たちは喪章を着けて練習に臨みました。

新井貴浩監督をはじめ、かつてのチームメートや関係者からも追悼の声が寄せられています。

なお、池谷さんの診断時期や具体的な治療内容について、詳細な経過は公表されていません。病名と死去が発表されたこと以上の闘病エピソードを付け加えることはできませんが、広島の黄金期を支えた功績は、今後も球団の歴史に残るものです。

【海外の著名人】俳優・政治家・コラムニストらの闘病と功績

多発性骨髄腫で亡くなった海外有名人には、映画やテレビの世界だけでなく、政治や新聞文化を代表する人物もいます。それぞれの経歴を振り返ります。

ロイ・シャイダー|『ジョーズ』の警察署長役で知られる俳優

ロイ・シャイダーは1932年生まれのアメリカ人俳優です。1971年の『フレンチ・コネクション』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、1975年のスティーヴン・スピルバーグ監督作品『ジョーズ』では警察署長マーティン・ブロディを演じました。

その後も『オール・ザット・ジャズ』などで高い評価を獲得し、アカデミー賞には2度ノミネートされています。

2008年2月10日、75歳で死去。ロサンゼルス・タイムズによると、約3年間にわたって血液がんと闘い、アーカンソー大学医学部の医療機関で治療を受けていました。同紙は大学関係者の説明として、多発性骨髄腫の合併症で亡くなったと報じています。

映画史に残る作品を支えた俳優の訃報として、海外でも大きく報道されました。

ピーター・ボイル|『ヤング・フランケンシュタイン』の怪物役

ピーター・ボイルは1935年生まれのアメリカ人俳優です。1974年の映画『ヤング・フランケンシュタイン』で怪物役を演じ、コミカルな演技で人気を獲得しました。

加えて、テレビドラマ『HEY!レイモンド』では、フランク・バローネ役を1996年から2005年まで演じました。頑固で口うるさい父親というキャラクターは、同作を代表する存在です。この役でエミー賞に7度ノミネートされています。

2006年12月12日、71歳でニューヨークの病院で死去しました。米テレビ芸術科学アカデミーは、多発性骨髄腫と心疾患を患っていたことを伝えています。

コメディー俳優としての印象が強い一方、社会派映画『ジョー』などでも存在感を示した実力派でした。

ジェラルディン・フェラーロ|米国初の主要政党による女性副大統領候補

ジェラルディン・フェラーロは1935年生まれのアメリカの政治家です。ニューヨーク州選出の下院議員として活動し、1984年の大統領選挙では民主党のウォルター・モンデール候補の副大統領候補に選ばれました。

主要政党から副大統領候補に指名された初の女性として、アメリカ政治史に大きな足跡を残しました。

米国下院の歴史資料によると、1998年に多発性骨髄腫と診断され、2001年には自身の病気について公に語っています。同年には治療薬サリドマイドに関する議会公聴会でも証言しました。

診断から約12年間にわたって病気と闘いましたが、2011年3月26日、75歳でマサチューセッツ総合病院において死去。家族は多発性骨髄腫の合併症が死因だったと説明しています。

フェラーロのケースで注目されるのは、病気を公表した後も、治療研究の重要性を社会に伝え続けたことです。政治家としての功績だけでなく、患者としての経験を医療研究の発展に結び付けようとした人物でもありました。

マーク・レナード|『スタートレック』のサレク役

マーク・レナードはアメリカの俳優で、SFシリーズ『スタートレック』に登場するスポックの父親、サレク役で知られています。

1960年代のテレビシリーズに出演した後、関連映画にも登場。シェイクスピアやチェーホフなどの舞台作品にも出演し、舞台俳優としても評価されていました。

1996年11月22日、多発性骨髄腫のため68歳で死去。ロサンゼルス・タイムズの訃報でも、死因が同病であったことが伝えられています。

『スタートレック』シリーズのファンにとっては、サレクという重要なキャラクターを演じた俳優として記憶されている人物です。

アン・ランダース|アメリカの新聞文化を代表する人生相談家

アン・ランダースは、アメリカで長年にわたり人生相談コラムを執筆した著名なコラムニストです。本名はエスター・レデラー。1955年に新聞の人生相談欄を担当し、約半世紀にわたって読者の悩みに回答してきました。

夫婦関係、子育て、人間関係、家庭の問題など、幅広いテーマを扱い、その率直で実用的な回答は多くの読者に親しまれました。

2002年6月22日、多発性骨髄腫のため83歳で死去。ワシントン・ポストやロサンゼルス・タイムズは、家族や関係者の説明を踏まえて死因を報じています。

アン・ランダースの死は、新聞の人生相談という文化を代表する人物の訃報として報じられました。

ロイド・サクストン|テレビ司会者からエミー賞受賞プロデューサーへ

ロイド・サクストンは、1960年代にアメリカの若者向け音楽・ダンス番組で人気を得たテレビ司会者です。

1959年に『Lloyd Thaxton's Record Shop』を開始し、その後『Thaxton's Hop』を経て全国放送へと展開。若者が音楽に合わせて踊る番組を通じて、テレビ文化の一時代を築きました。

その後は消費者問題を扱うテレビ番組『Fight Back! With David Horowitz』のプロデューサー・ディレクターとしても活動し、エミー賞を受賞しています。

2008年10月5日、多発性骨髄腫のため81歳で死去しました。テレビ芸術科学アカデミーの訃報でも、同病が死因として明記されています。

ジェームズ・マカフリー|ゲーム『マックス・ペイン』の声を担当

ジェームズ・マカフリーは、アメリカの俳優・声優です。テレビドラマ『Rescue Me』などへの出演で知られるほか、人気ゲームシリーズ『マックス・ペイン』で主人公の声を担当しました。

2023年12月17日、多発性骨髄腫との闘病の末、65歳で死去しました。AP通信は、代理人による訃報と妻ロシェル・ボストロムの説明を報じています。

35年以上にわたってテレビ・映画・ゲームの分野で活動し、『Blue Bloods』『Suits』などにも出演しました。ゲームファンにとっては、マックス・ペインの声を通して記憶される人物です。

【存命者と死去者を混同しない】多発性骨髄腫を公表した著名人の現在

多発性骨髄腫の訃報を調べるとき、特に注意したいのが、病気を公表した人物と、病気によって亡くなった人物が混同されることです。

診断を公表した後に寛解した人や、長期にわたって治療を続けている人もいます。病名が報道されたというだけで、故人として扱うのは誤りです。

トム・ブロコウ|2013年に診断を公表した元NBCニュースキャスター

トム・ブロコウは1940年生まれのアメリカ人ジャーナリストです。NBCニュースの看板番組『NBC Nightly News』のアンカーを1982年から2004年まで務め、アメリカを代表するテレビニュースキャスターの一人として知られています。

2013年8月に多発性骨髄腫と診断され、2014年2月にNBCを通じて病気を公表しました。2014年12月には、本人ががんの寛解を発表しています。

その後も維持療法を続け、2021年には55年間勤務したNBCニュースから引退しました。

2026年4月の報道では86歳を迎えたことが伝えられています。2026年時点でも、死去した著名人ではなく、病気と付き合ってきた存命者として区別すべき人物です。

寛解と完治は同じ意味ではない

トム・ブロコウの事例から分かるように、多発性骨髄腫では治療によって病気の活動が抑えられ、寛解に至ることがあります。

ただし、寛解は必ずしも完治を意味しません。治療によって症状や検査上の異常が改善しても、再発・再燃の可能性が残るため、長期的な経過観察や維持療法が必要になる場合があります。

そのため、著名人の病気に関するニュースでは、次の違いを確認が必要です。

  • 診断を公表した:病気が確認されたことを意味する。
  • 寛解を発表した:病気の活動が抑えられた状態であり、完治とは限らない。
  • 治療を継続している:病気と付き合いながら生活している状態。
  • 死去が報道された:家族・所属先・関係機関などの発表で死亡が確認された状態。

【病気の基礎知識】多発性骨髄腫の症状・原因・治療法と予後

著名人の訃報をきっかけに病名を知った人も多い可能性があります。多発性骨髄腫は、血液細胞の一種である形質細胞ががん化する血液のがんです。

多発性骨髄腫とはどのような病気?

形質細胞は、免疫機能を担う抗体をつくる細胞です。ところが、この細胞ががん化すると、骨髄の中で異常な形質細胞、すなわち骨髄腫細胞が増殖します。

骨髄腫細胞は正常な抗体とは異なるMタンパクを大量につくり出します。この異常なタンパク質の増加や骨髄内での細胞増殖によって、骨、腎臓、血液、免疫機能などに影響が及びます。

国立がん研究センターによると、日本では人口10万人あたり約6.0人が発症するとされ、すべてのがんの約1%、血液がんの約10%を占めています。高齢になるほど発症が増える傾向があります。

名前に「骨髄」と「骨」が含まれていますが、骨そのものを構成する細胞ががん化する一般的な骨肉腫とは異なります。骨髄の中にある形質細胞ががん化する病気です。

主な症状は骨の痛み・貧血・腎障害

多発性骨髄腫の症状は、骨髄腫細胞の増殖やMタンパクの増加、骨の破壊などによって起こります。

  • 骨や関節の痛み:背中、腰、肋骨などに痛みが生じることがある。
  • 骨折:骨がもろくなり、軽い衝撃でも骨折しやすくなる。
  • 貧血:赤血球が減少し、息切れや動悸、疲れやすさが生じる。
  • 感染症:免疫機能の低下によって感染症にかかりやすくなる。
  • 腎機能障害:Mタンパクなどが腎臓に負担をかけ、腎機能が低下することがある。
  • 高カルシウム血症:口の渇き、便秘、吐き気、意識障害などが現れる場合がある。

初期には自覚症状がほとんどない場合もあります。健康診断や人間ドックの血液検査・尿検査で異常を指摘され、精密検査によって発見されるケースもあります。

原因は明確になっている?

多発性骨髄腫の原因は、現在も完全には解明されていません。骨髄腫細胞に遺伝子異常や染色体異常が生じることは分かっていますが、なぜそれが発生するのか、すべての患者に共通する原因は特定されていません。

そのため、特定の生活習慣だけが原因で発症する病気と考えるのは正確ではありません。国立がん研究センターも、明確な予防法は確立されていないと説明しています。

治療法は化学療法・移植・免疫療法など

治療方針は、年齢、全身状態、臓器障害の有無、病気の進行度、染色体異常などを考慮して決定されます。

主な治療法は次のとおりです。

  • 薬物療法:抗がん剤、ステロイド、免疫調節薬、分子標的薬などを組み合わせ、骨髄腫細胞を減らす。
  • 自家造血幹細胞移植:適応条件を満たす患者に対し、自分の造血幹細胞を採取・保存し、大量化学療法後に戻す。
  • CAR-T細胞療法:患者自身のT細胞を利用し、がん細胞を攻撃するように改変する免疫細胞療法。
  • 二重特異性抗体療法:免疫細胞と骨髄腫細胞を結び付け、免疫による攻撃を促す治療。
  • 支持療法:骨病変、腎障害、感染症、貧血などの合併症や症状を抑える。

症状や臓器障害がない段階では、直ちに治療せず、定期検査によって経過を観察する場合もあります。すべての患者が同じタイミングで治療を開始するわけではありません。

2026年の最新情報|免疫療法の選択肢が広がる

2026年は、多発性骨髄腫の治療において免疫療法の進展が目立つ年となっています。

日本骨髄腫学会は2026年6月、多発性骨髄腫患者に対する治療アルゴリズムを更新しました。従来の薬物療法に加え、CAR-T細胞療法や二重特異性抗体などを含む治療選択肢が整理されています。

さらに2026年9月16日、ヤンセンファーマは、再発または難治性の多発性骨髄腫に対するテクリスタマブとダラツムマブの併用療法について、国内で製造販売承認事項の一部変更承認を取得したと発表しました。

この併用療法は、テクリスタマブがBCMAとCD3を標的とし、免疫細胞による骨髄腫細胞への攻撃を促す仕組みを利用しています。ダラツムマブとの併用によって、再発・難治性の患者に新たな治療選択肢を提供するものです。

2026年10月には、第88回日本血液学会学術集会で日本人患者のサブグループ解析も発表されました。製薬企業の発表によると、同試験の併用療法群では30カ月時点の推定無増悪生存率が81.8%でした。

ただし、これは特定の条件で実施された臨床試験の結果です。すべての患者に同じ治療効果が得られることを意味するものではありません。

また、2026年に公表された医学論文でも、CAR-T細胞療法や二重特異性抗体による治療の進歩が取り上げられています。一方で、感染症、免疫機能の低下、再発や治療抵抗性といった課題も残っています。

現在の多発性骨髄腫治療は、単に生存期間を延ばすだけでなく、長期寛解と生活の質を両立させる方向へ進んでいます。

【訃報の確認】多発性骨髄腫の死因やネット上の情報を見極めるポイント

多発性骨髄腫に関する検索では、別の血液疾患や骨の病気と混同した情報が掲載されていることがあります。著名人の訃報を確認する際には、病名だけでなく、どの機関が何を発表したのかを確認する必要があります。

多発性骨髄腫と骨のがんは同じではない

多発性骨髄腫は、骨髄にある形質細胞のがんです。骨に病変ができたり、骨が破壊されたりすることがあるため、骨そのもののがんと混同されることがあります。

しかし、骨肉腫などの骨原発の悪性腫瘍とは発生する細胞も病態も異なります。病名の似た別の疾患を、多発性骨髄腫として紹介するのは誤りです。

原発性アミロイドーシスとの混同にも注意

海外の著名人では、作家ロバート・ジョーダンの病気が多発性骨髄腫と混同されることがあります。

『時の車輪』シリーズで知られるロバート・ジョーダンは2007年に58歳で亡くなりましたが、ワシントン・ポストの訃報によると、死因は心筋症を伴う原発性アミロイドーシスでした。

原発性アミロイドーシスは、異常なタンパク質が臓器に沈着する病気です。形質細胞に関係する疾患として多発性骨髄腫と共通点があるものの、同じ病名ではありません。

このような疾患の違いを理解せずに、著名人の死亡リストへ加えることは避けるべきです。

訃報で確認したい4つのポイント
  • 発表主体:家族、所属事務所、球団、勤務先、医療機関などの正式な説明があるか。
  • 死去年月日と享年:生年月日と死亡日から年齢に矛盾がないか。
  • 病名の記載:多発性骨髄腫と明記されているか、単に血液がんとだけ説明されているか。
  • 死因の表現:病気による合併症なのか、闘病していた事実のみが報道されたのか。

特に、病名が報道されたことと、その病気が直接の死因だったことは必ずしも同じではありません。本人の診断公表、治療中の報道、死亡時の公式発表は、それぞれ別の情報として扱う必要があります。

【多発性骨髄腫で亡くなった有名人】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:多発性骨髄腫で亡くなった日本人有名人は誰ですか?
A1:2026年10月29日に74歳で亡くなった元広島東洋カープ投手の池谷公二郎さんがいます。球団が多発性骨髄腫による死去を発表しました。

Q2:多発性骨髄腫で亡くなった海外の有名人は誰ですか?
A2:ロイ・シャイダー、ピーター・ボイル、ジェラルディン・フェラーロ、マーク・レナード、アン・ランダース、ロイド・サクストン、ジェームズ・マカフリーなどが挙げられます。

Q3:多発性骨髄腫を公表した有名人で現在も存命の人はいますか?
A3:アメリカの元NBCニュースキャスター、トム・ブロコウが代表例です。2013年に診断され、2014年には寛解を発表。その後も長期にわたって病気と付き合っています。2026年には86歳を迎えたことが報じられています。

Q4:多発性骨髄腫は完治する病気ですか?
A4:現在、一般的に根治が確立した治療法はありません。ただし、薬物療法、造血幹細胞移植、CAR-T細胞療法、二重特異性抗体療法などによって、寛解や長期的な病状コントロールを目指せるようになっています。

Q5:多発性骨髄腫の初期症状には何がありますか?
A5:初期には自覚症状がほとんどない場合があります。進行すると、腰痛や骨の痛み、貧血、疲労感、感染症、腎機能障害などが現れることがあります。血液検査や尿検査の異常から発見されるケースもあります。

Q6:多発性骨髄腫の原因は何ですか?
A6:骨髄腫細胞に遺伝子異常や染色体異常が生じることは分かっていますが、発症の根本的な原因は完全には解明されていません。

多発性骨髄腫で亡くなった有名人を振り返ると、日本では2026年10月に死去した池谷公二郎さん、海外ではロイ・シャイダー、ピーター・ボイル、ジェラルディン・フェラーロなど、それぞれの分野で功績を残した人物がいます。

彼らの経歴や闘病の記録は、多発性骨髄腫という病気を知るきっかけにもなります。ただし、著名人の訃報だけから、患者全体の予後や治療効果を判断することはできません。

2026年の医療では、CAR-T細胞療法や二重特異性抗体などの免疫療法が進歩し、再発・難治性の患者にも新たな選択肢が広がっています。一方、感染症や再発、治療抵抗性などの課題は依然として残っています。

【プロの結論】 多発性骨髄腫の情報を正しく理解するためには、次の3点が重要です。

  • 訃報は発表主体と死因を確認する:病気を患っていた事実と、死因として公表された内容を区別する。
  • 寛解と完治を混同しない:トム・ブロコウのように、診断後も長期間生活を続けている人がいる。
  • 最新の治療情報を把握する:2026年は免疫療法を中心に治療選択肢が広がっており、患者ごとに適した治療を検討することが重要。

多発性骨髄腫は決して軽視できない病気ですが、治療の進歩によって長期的な病状管理を目指せる時代になっています。有名人の訃報を知るだけでなく、病気の特徴や現在の治療の可能性まで理解することが、正確な情報を得るうえで大切です。