2021年のレコード大賞をめぐる批判は、単純にDa-iCEの受賞を歓迎しない人がいた、という話ではありません。大賞候補の発表段階から、選ばれた楽曲と世間で認識されているヒット曲との間にズレがあるという指摘が出ていました。
当時の報道を整理すると、主な疑問は次の5つです。
1.Da-iCEの知名度がほかの候補より低いと感じられた最も大きかったのは、Da-iCEの一般的な知名度に対する疑問です。
Da-iCEは2011年に結成された5人組ダンス&ボーカルグループ。2014年にメジャーデビューし、ツインボーカルによる4オクターブの歌唱力を武器に活動してきました。
ただし、長年のファンや音楽ファンに知られていることと、幅広い世代に名前が浸透していることは同じではありません。
当時のJ-CASTニュースも、優秀作品賞の発表後に「知らない曲ばかり」という趣旨の反応や、選考基準への疑問がSNS上に出ていたと報じています。
つまり、Da-iCEの実力を否定する声だけではなく、そもそも自分の周囲では話題になっていなかったアーティストが大賞を受賞することへの驚きがあったのです。
2.LiSAの「明け星」のほうが大賞にふさわしいという意見2021年の候補曲には、前年に「炎」で大きな注目を集めたLiSAの「明け星」がありました。
「明け星」はテレビアニメ『鬼滅の刃』無限列車編のオープニングテーマとして知られる楽曲です。
LiSAは2020年の第62回日本レコード大賞でも「炎」で大賞を受賞しており、2021年も優秀作品賞に選出されました。
前年の受賞実績やアニメ作品の知名度もあり、LiSAを有力候補と考えていた視聴者にとって、Da-iCEの受賞は意外な結果だったと考えられます。
ただし、前年に大賞を受賞した歌手が翌年も有利になるという規定はありません。2021年の作品は、2021年度の評価基準に沿って別途審査されます。
3.Awesome City Club「勿忘」など、話題曲との比較もう一つの注目曲が、Awesome City Clubの「勿忘」です。
映画『花束みたいな恋をした』をきっかけに楽曲を知った人も多く、男女ツインボーカルによる独特の世界観が支持されました。
そのほかにも、NiziUの「Take a picture」、乃木坂46の「ごめんねFingers crossed」、AKB48の「根も葉もRumor」など、異なるファン層を持つアーティストが候補に並びました。
視聴者の立場からすれば、自分がよく聴いた曲や、テレビ・SNSで頻繁に目にした曲が大賞になると予想するのは自然なことです。
しかし、レコード大賞は単純な知名度ランキングではありません。
4.優秀作品賞10曲の選考にも疑問が出ていた批判は大賞発表後に始まったわけではありません。
2021年11月18日に各賞が発表されると、優秀作品賞10曲の顔ぶれについても疑問が噴出しました。
J-CASTニュースが11月19日に報じた内容では、SNS上で候補曲の知名度や選出基準を疑問視する反応が取り上げられています。
特に、当時配信チャートで存在感を示していた優里やYOASOBIなどが優秀作品賞に入っていなかったことも、議論の対象になりました。
YOASOBIは特別賞を受賞していましたが、大賞候補となる優秀作品賞とは別の扱いでした。
5.レコード大賞の選考過程が見えにくい最後に挙げられるのが、審査の透明性です。
一般の音楽ファンが確認できるのは、公式発表された受賞作品や審査基準、最終的な受賞結果です。
一方、候補曲ごとの詳細な採点、審査員一人ひとりの投票内容、評価項目ごとの配点などは、2021年の公式記録では確認できません。
そのため、なぜ10曲の中から「CITRUS」が選ばれたのか、ほかの候補曲とどのような比較が行われたのかが分かりにくいという問題が残りました。
ここは、受賞結果への不満とは別に、賞の信頼性を考えるうえで重要な論点です。
【2021年の優秀作品賞10曲を一覧比較!Da-iCE以外の候補は?】
第63回日本レコード大賞の優秀作品賞には、10組のアーティストが選ばれました。
2021年11月19日付の日刊スポーツやTBSの番組発表資料でも、以下の10曲が大賞候補として紹介されています。
| アーティスト | 優秀作品賞の楽曲 | 注目されたポイント |
|---|---|---|
| LiSA | 明け星 | アニメ作品との結びつき、前年の大賞受賞実績 |
| 純烈 | 君がそばにいるから | 演歌・歌謡曲ファンからの支持 |
| 乃木坂46 | ごめんねFingers crossed | アイドルグループとしての人気 |
| Da-iCE | CITRUS | ストリーミング再生実績、歌唱力 |
| NiziU | Take a picture | 幅広い層への認知度 |
| DA PUMP | Dream on the street | ダンスパフォーマンスとグループの実績 |
| AKB48 | 根も葉もRumor | 高難度ダンスへの注目 |
| 三浦大知 | Backwards | 歌唱力とダンス表現 |
| 氷川きよし | Happy! | 歌手としての実績と表現力 |
| Awesome City Club | 勿忘 | 映画との関連、楽曲の話題性 |
ここで注意したいのは、優秀作品賞の10曲がランキング形式ではないという点です。
公式発表では、楽曲名は50音順で掲載されています。
つまり、リストの上位にあるLiSAが1位、Da-iCEが4位という意味ではありません。
10曲すべてが大賞の審査対象であり、その中から最終的に1曲が選ばれる仕組みです。
また、優秀作品賞に選ばれたことと、社会全体で最も売れたことも同義ではありません。
候補曲にYOASOBIや優里が入っていなかった理由は?2021年の選考で議論を呼んだのが、YOASOBIや優里の扱いでした。
YOASOBIは同年の音楽配信で非常に大きな存在感を示していましたが、優秀作品賞ではなく特別賞に選出されています。
優里についても、当時の文春オンラインは、配信市場での実績がありながら優秀作品賞に名前がなかったことを取り上げています。
ここで理解しておきたいのは、特別賞と優秀作品賞は目的が異なる賞だということです。
日本作曲家協会の実施要項では、特別賞は社会的に注目された人物や作品などを対象としています。一方、優秀作品賞は大賞候補となる10作品を選ぶ部門です。
同じ年に大きな話題になったアーティストでも、異なる賞に選出されることは制度上あり得ます。
【日本レコード大賞2021の選考基準とは?知名度と人気だけでは決まらない】
「レコード大賞は何を基準に決めているのか」という疑問に答えるには、主催者である公益社団法人日本作曲家協会の実施要項を確認する必要があります。
公式の審査基準には、次のような内容が記載されています。
作曲、作詩、編曲を通じて芸術性、独創性、企画性が顕著な作品とする。
優れた歌唱によって活かされた作品で大衆の強い支持を得た上、その年度を強く反映、代表したと認められた作品に贈る。
この基準から読み取れるのは、単なるCD売上や知名度だけではなく、複数の要素を総合的に評価する賞だということです。
日本作曲家協会が示す審査基準の5つの視点公式基準を整理すると、評価の要点は次のようになります。
1.芸術性
楽曲としての完成度や音楽表現の質が評価対象になります。
2.独創性
作曲、作詞、編曲を通じて、独自の魅力や表現があるかが問われます。
3.企画性
作品の制作意図や構成、企画面での優れた特徴も評価されます。
4.大衆からの支持
優れた歌唱によって楽曲が生かされ、多くの人から支持されていることが大切です。
5.その年度を代表する作品か
単に一時的な話題になっただけではなく、その年の音楽シーンを反映した作品かどうかも判断の対象です。
ここで重要なのは、公式基準にCD売上ランキングやSNSフォロワー数だけで決めるという規定は存在しないことです。
一方で、大衆の強い支持も明確に条件に含まれています。
そのため、一般のリスナーが感じる人気と審査結果に大きな差があれば、疑問が生じるのも無理はありません。
知名度と人気、音楽的評価はそれぞれ違うレコード大賞を理解するうえで、次の3つを区別する必要があります。
| 評価の種類 | 主な意味 | 具体的な判断材料 |
|---|---|---|
| 知名度 | アーティストや曲の名前が知られているか | テレビ出演、認知度、メディア露出 |
| 人気・支持 | 実際に多くの人に聴かれ、支持されているか | 配信再生、CD売上、ファンの反応 |
| 作品評価 | 音楽作品として優れているか | 作曲、作詞、編曲、歌唱、独創性 |
この3つは必ずしも一致しません。
例えば、テレビ出演が少なくてもストリーミングで大きな数字を残すアーティストは存在します。
反対に、知名度が高い歌手でも、特定の楽曲がその年を代表する作品として評価されるとは限りません。
レコード大賞に求められているのは、こうした異なる価値をどのように総合評価するかという点です。
審査基準は公開されているが、詳細な採点方法は別問題日本作曲家協会の公式サイトには、賞の目的や選考基準が掲載されています。
しかし、2021年の候補10曲について、芸術性が何点、大衆支持が何点といった配点表は公開されていません。
また、各審査員の投票結果や候補曲ごとの得票数も、公式記録からは確認できません。
つまり、選考基準が存在しないという批判は正確ではありません。
一方で、選考基準が公開されていることと、一般の視聴者が選考結果を十分に検証できることは別の問題です。
この透明性の差こそ、レコード大賞に対する不信感が生まれる構造的な要因です。
【Da-iCE「CITRUS」はなぜ大賞を受賞できた?実績と楽曲の評価を検証】
では、2021年の大賞を受賞したDa-iCEの「CITRUS」には、どのような実績があったのでしょうか。
受賞後の批判だけを見ていると、Da-iCEが突然大賞に選ばれたような印象を持つ可能性があります。
しかし、実際には受賞以前から楽曲の評価を高める動きがありました。
「CITRUS」はドラマ『極主夫道』の主題歌「CITRUS」は2020年11月にリリースされた楽曲で、日本テレビ系ドラマ『極主夫道』の主題歌に起用されました。
ドラマとのタイアップによって楽曲に触れる機会が生まれ、テレビでの露出だけでなく、音楽配信を通じてもリスナーを獲得していきました。
作詞にはメンバーの工藤大輝と花村想太が参加しています。
Da-iCEの特徴である高音域のツインボーカルが生かされており、一般的なダンス&ボーカルグループの楽曲とは異なる歌唱面の魅力もありました。
ストリーミング累計1億回再生を突破していたDa-iCEの受賞を語るうえで、特に重要なのが配信実績です。
Billboard JAPANは2021年9月8日、「CITRUS」のストリーミング累計再生回数が1億回を突破したと報じています。
同曲は2020年10月にストリーミングチャートへ初登場。その後、CDやアルバムの発売、メディア露出などを経て再浮上しました。
さらに2021年4月にYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に出演したことも、楽曲の認知を広げるきっかけになりました。
特に注目されたのが、花村想太と大野雄大による高音域の歌唱です。
この1億回という数字は、少なくとも「CITRUS」が一部のファンだけに支持されていた楽曲ではなかったことを示す客観的な材料になります。
結成10年目での初受賞という意味Da-iCEは2011年1月に結成され、2014年にメジャーデビューしました。
結成から10年目にあたる2021年に、グループとして初めて日本レコード大賞を獲得したことになります。
グループの公式プロフィールでも、4オクターブのツインボーカルが特徴として紹介されています。
また、2022年には「スターマイン」が優秀作品賞に選ばれ、2024年には「I wonder」も同賞を受賞しました。
2024年にはNHK紅白歌合戦にも初出場しています。
こうした後年の活動を見ると、2021年の受賞がDa-iCEにとって大きな転換点になったことが分かります。
公式には「CITRUS」の受賞理由がどこまで説明されている?ここは誤解しやすいポイントです。
日本作曲家協会の第63回公式記録には、Da-iCEが「CITRUS」で大賞を受賞したことが記されています。
しかし、なぜほかの9曲ではなく「CITRUS」が選ばれたのかについて、各評価項目の得点や審査員別の詳細な理由までは掲載されていません。
したがって、ストリーミング1億回再生が直接の受賞理由だったと断定することはできません。
ただし、楽曲の音楽的特徴、ドラマ主題歌としての実績、ストリーミングでの支持、長期間にわたる活動実績は、公式基準に照らして受賞を理解するための重要な材料です。
Da-iCEの受賞には客観的な音楽活動の実績があった一方、選考委員会による詳細な評価理由は十分に可視化されていなかった。
これが、受賞をめぐる議論を考えるうえでの要点です。
【レコード大賞2021の選考実態と不正疑惑は?SNSの反応を事実検証】
2021年のレコード大賞をめぐっては、選考基準への疑問に加えて、業界との関係や審査の公平性を疑う声もありました。
特に話題になったのが、エイベックスとDa-iCEの関係です。
受賞前日の報道がSNSの憶測を強めた2021年12月29日、文春オンラインはエイベックス社員の待遇などを取り上げた記事を配信しました。
その記事には、エイベックスの経営状況やDa-iCEに関する記述も含まれていました。
その翌日、Da-iCEが大賞を受賞したため、SNS上では両者の関係を結びつけるような憶測が広がりました。
2022年1月4日付のFRIDAYデジタルは、受賞をめぐる賛否を取り上げ、前日の報道がSNS上の反応に影響した可能性を紹介しています。
ただし、企業に関する報道があったことと、その企業に所属するアーティストが受賞したことは、直ちに不正の証拠になるわけではありません。
2016年の裏金疑惑も再び注目されたレコード大賞の選考をめぐっては、2021年以前にも疑惑が報道されていました。
FRIDAYデジタルの記事では、2016年に現役審査員が選考過程に関する裏金疑惑を週刊誌上で暴露した件にも触れています。
この過去の問題があったため、2021年の結果に対しても、審査が本当に公平だったのかという疑問が生まれやすい状況にありました。
ただし、2016年の疑惑報道と2021年のDa-iCEの受賞を同一の問題として扱うことはできません。
2021年の受賞について、Da-iCEが不正によって大賞を獲得したと立証する公式資料は確認できません。
2021年当時のSNSの反応は大きく3つに分かれていた当時の報道をもとに、ネット上の反応を整理すると、主に次のような傾向がありました。
① 選考に疑問を持つ層
- 自分の知らない曲が候補に多い。
- 人気曲と優秀作品賞の顔ぶれが一致していない。
- どのような基準で選んでいるのか分かりにくい。
こうした反応は、11月19日のJ-CASTニュースでも取り上げられています。
② Da-iCEの受賞を評価する層
- 「CITRUS」の歌唱力を評価する。
- ストリーミングでの実績を認める。
- 長年活動してきたグループの初受賞を祝福する。
FRIDAYデジタルも、Da-iCEが結成10周年を迎えたグループであり、楽曲がロングランヒットを記録していた点を紹介しています。
③ 選考の公平性を疑う層
- レコード会社の影響があるのではないか。
- 業界関係者の判断が一般の音楽ファンと異なるのではないか。
- 過去の疑惑を踏まえると審査過程をもっと公開すべきではないか。
こうした意見は、受賞前後の報道で取り上げられた論点です。
なお、これらは当時の報道で紹介された反応の整理であり、SNS利用者全体を対象にした世論調査の結果ではありません。
FRIDAYが報じた審査の仕組みとは?FRIDAYデジタルは2022年1月の記事で、レコード大賞の選考について、TBS関係者や作詞家・作曲家、一般紙・スポーツ紙の代表者などが投票する仕組みを紹介しています。
記事によれば、最終審査では授賞式当日に一票を投じる方式だったとされています。
ただし、これは同誌が関係者の話として伝えた内容です。日本作曲家協会の公式実施要項に、2021年の個々の審査員名簿や投票結果まで掲載されているわけではありません。
ここから分かるのは、レコード大賞が単純な視聴者投票や音楽配信ランキングによって決定される賞ではないということです。
【レコード大賞の歴代受賞曲と比較!2021年のDa-iCEは異例だった?】
2021年の結果を理解するには、歴代の受賞曲と比較することも有効です。
日本レコード大賞は1959年に第1回が開催され、長い歴史を持っています。
2020年代の大賞受賞曲を確認すると、次のようになっています。
| 開催年 | 回数 | 大賞受賞曲 | アーティスト |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 第62回 | 炎 | LiSA |
| 2021年 | 第63回 | CITRUS | Da-iCE |
| 2022年 | 第64回 | Habit | SEKAI NO OWARI |
| 2023年 | 第65回 | ケセラセラ | Mrs. GREEN APPLE |
| 2024年 | 第66回 | ライラック | Mrs. GREEN APPLE |
| 2025年 | 第67回 | ダーリン | Mrs. GREEN APPLE |
2020年のLiSA「炎」は、映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』とともに大きな社会的注目を集めました。
一方、2021年はDa-iCEの「CITRUS」、2022年はSEKAI NO OWARIの「Habit」が受賞しています。
2023年以降はMrs. GREEN APPLEが3年連続で大賞を受賞しました。
この流れを見ると、受賞アーティストの顔ぶれや音楽ジャンルは時代とともに変化しています。
特に2021年のDa-iCEは、長年の活動を通じて積み重ねた実績と、配信市場でのヒットが評価された事例として捉えられます。
ただし、歴代受賞曲と比べて知名度が高いか低いかだけで、その年の審査結果の妥当性を判断することはできません。
2026年から振り返る2021年の受賞の意味2026年現在、2021年の第63回は過去の受賞記録として定着しています。
Da-iCEはその後も「スターマイン」や「I wonder」などで優秀作品賞に選出され、2024年には紅白歌合戦への初出場も果たしました。
この後年の活動は、グループが一時的な話題だけで終わらず、継続して音楽活動の成果を残してきたことを示しています。
ただし、後年の成功を理由に2021年の審査が正しかったと結論づけることもできません。
大賞の評価は、あくまでその年度の作品と実績に基づいて考える必要があります。
【プロの結論】レコード大賞2021は本当におかしかったのか?
2021年のレコード大賞を検証すると、批判には理解できる部分と、事実として裏付けられていない部分の両方があります。
最初に、Da-iCEの「CITRUS」には、ストリーミング累計1億回再生という客観的な実績がありました。ドラマ主題歌としての露出や、4オクターブのツインボーカルという音楽的特徴もあり、受賞がまったく根拠のない結果だったとはいえません。
一方、LiSAの「明け星」やAwesome City Clubの「勿忘」、ほかの候補曲にもそれぞれの支持層と実績がありました。
それだけに、なぜ「CITRUS」が最終的に選ばれたのか、詳しい審査内容が一般に分かる形で示されていなかったことは、議論が続いた大きな理由です。
今回の問題は、次の3つに分けて考えると整理できます。
- 受賞そのもの: Da-iCEには楽曲の実績と評価されるべき活動歴があった。
- 選考への疑問: 一般的な知名度や人気と審査結果の間にギャップを感じた視聴者がいた。
- 不正疑惑: 過去の疑惑報道や受賞前日のニュースが憶測を呼んだが、2021年の受賞が不正だったと示す確かな証拠は確認できない。
本当に検証すべきなのは、受賞したアーティストの知名度だけではありません。
賞の名前にふさわしい審査基準があるか、その基準に沿って選考されたと視聴者が理解できるか、そして選考の透明性が確保されているかという点です。
レコード大賞の信頼性を高めるには、選考基準の公開に加えて、評価項目や審査の説明をより分かりやすくすることが大切です。
【レコード大賞2021がおかしいと言われた理由】よくある質問(FAQ)
Q1:2021年のレコード大賞は誰が受賞しましたか?
Da-iCEが「CITRUS」で大賞を受賞しました。2021年12月30日に開催された第63回日本レコード大賞で、グループとして初めての大賞受賞となりました。
Q2:Da-iCEの「CITRUS」が大賞を受賞した理由は何ですか?
公式に公開されている審査基準では、芸術性・独創性・企画性、優れた歌唱、大衆からの支持、その年度を代表する作品であることが評価対象です。「CITRUS」はドラマ主題歌として話題になり、2021年9月にはBillboard JAPANのストリーミング累計再生回数が1億回を突破していました。ただし、審査員が同曲を選んだ詳細な採点理由は公開されていません。
Q3:2021年の優秀作品賞にはどんな曲が選ばれましたか?
LiSA「明け星」、純烈「君がそばにいるから」、乃木坂46「ごめんねFingers crossed」、Da-iCE「CITRUS」、NiziU「Take a picture」、DA PUMP「Dream on the street」、AKB48「根も葉もRumor」、三浦大知「Backwards」、氷川きよし「Happy!」、Awesome City Club「勿忘」の10曲です。
Q4:レコード大賞2021は不正や出来レースだったのですか?
2021年のDa-iCEの受賞について、不正や出来レースだったと立証する公的な資料は確認できません。過去の選考疑惑や当時の報道をきっかけにSNSで憶測が広がりましたが、それらと2021年の受賞結果を直接結びつけることはできません。
Q5:レコード大賞は売上や知名度で決まるのですか?
売上や知名度だけで決まる賞ではありません。日本作曲家協会の公式基準では、芸術性、独創性、企画性、歌唱、大衆からの支持、その年度を代表する作品であるかが評価対象になっています。
Q6:2021年のレコード大賞でLiSAやAwesome City Clubは受賞しなかったのですか?
両者とも優秀作品賞を受賞しています。ただし、大賞はDa-iCEの「CITRUS」でした。優秀作品賞は大賞候補となる10曲を選ぶ賞であり、受賞した10曲すべてが大賞を獲得するわけではありません。
2021年の第63回日本レコード大賞は、Da-iCEの「CITRUS」が大賞を獲得したことで、音楽ファンの間に大きな議論を生みました。
批判の背景には、Da-iCEの一般的な知名度に対する疑問、LiSAやAwesome City Clubなどの候補曲との比較、優秀作品賞10曲の選考、審査過程の透明性への不満がありました。
しかし、「CITRUS」はストリーミング累計1億回再生を突破しており、ドラマ主題歌としても実績を残した楽曲です。Da-iCEの受賞を単なる不可解な結果として片付けることはできません。
2026年現在、改めて押さえておきたい要点は次の3つです。
- 公式の審査基準は存在し、売上や知名度だけで決める制度ではない。
- Da-iCEの「CITRUS」には受賞以前から確認できる音楽的・商業的実績があった。
- 詳細な採点や投票結果が公開されていないため、選考の透明性には議論の余地が残る。
「Da-iCEの受賞がおかしい」という意見と、「レコード大賞の審査過程が分かりにくい」という問題は、分けて考える必要があります。
受賞アーティストの実績を正当に評価しながら、主催者には納得感のある審査と説明責任を求める。それが、長い歴史を持つ日本レコード大賞が今後も音楽ファンから信頼されるために必要な視点です。