2026年1月18日、京都競馬場で行われた第73回日経新春杯(GⅡ)は、1番人気のゲルチュタールが優勝した。坂井瑠星騎手を背に、芝2400mの外回りコースを2分25秒7で駆け抜け、逃げ粘る11番人気ファミリータイムとのクビ差の接戦を制した。3着には9番人気リビアングラスが入り、上位人気と伏兵が入り交じる結果となった。
注目したいのは、ゲルチュタールが2番手を維持して勝ち切ったレース運びと、上がり3F最速のシャイニングソードが8着に終わった点だ。払戻金は3連単50,950円。過去10年の優勝馬や人気別成績、ハンデ戦の特徴、京都芝2400mのコース特性と照らし合わせると、2026年の決着から見えてくる日経新春杯の本質がある。
【日経新春杯2026結果】ゲルチュタールが1番人気で重賞初制覇!
2026年の日経新春杯は、京都競馬場の芝2400m・右外回りで実施された。開催日は1月18日(日)。天候は晴れ、芝は良馬場。13頭が出走したハンデキャップ競走である。
優勝したのは、栗東・杉山晴紀厩舎の4歳牡馬ゲルチュタール。単勝2.3倍の1番人気に支持され、56kgを背負って勝利を収めた。騎乗したのは坂井瑠星騎手。勝ちタイムは2分25秒7だった。
2026年日経新春杯の上位着順- 1着:ゲルチュタール(1番人気・坂井瑠星・56kg)2分25秒7
- 2着:ファミリータイム(11番人気・松山弘平・55kg)2分25秒7・クビ差
- 3着:リビアングラス(9番人気・岩田康誠・56kg)2分26秒0・1着から1馬身半差
- 4着:マイネルケレリウス(12番人気・吉村誠之助・55kg)2分26秒1
- 5着:ドクタードリトル(13番人気・団野大成・55kg)2分26秒2
勝ち馬と2着馬は同タイムでゴールしており、着差はわずかにクビ。ゲルチュタールは1番人気として期待に応えたものの、決して楽な勝利ではなかった。
特に注目されたのがファミリータイムの粘りだ。11番人気という評価を覆し、最後まで勝ち馬に食い下がった。3着リビアングラスも9番人気で、人気上位馬だけで決着するという事前の見立てには収まらない結果だった。
ゲルチュタールにとって大きな意味を持つ勝利ゲルチュタールは父ブリックスアンドモルタル、母キラービューティという血統。2022年2月15日生まれの牡馬で、馬主はサンデーレーシング、生産牧場はノーザンファームだ。
JRAの確定成績によれば、今回の勝利は同馬にとって重賞初制覇。菊花賞4着を経て迎えた古馬との重賞で、4歳馬としての成長を示す結果になった。
坂井騎手はレース後の取材で、接戦を振り返り「勝ち切ってくれたのは良かったです」とコメント。最後まで抵抗したファミリータイムの存在が、勝利の難しさを物語っていた。
【日経新春杯2026払戻金】単勝230円・3連単50,950円の結果を一覧
2026年の日経新春杯は、単勝では1番人気ゲルチュタールが230円。上位3頭のうち2頭が9番人気以下だったことから、組み合わせによって払戻金に大きな差が生まれた。
JRA公式発表の払戻金- 単勝:6番 230円
- 複勝:6番 130円
- 複勝:7番 490円
- 複勝:9番 430円
- 枠連:5-5 2,280円
- 馬連:6-7 2,430円
- 馬単:6-7 3,210円
- ワイド:6-7 1,000円
- ワイド:6-9 860円
- ワイド:7-9 4,940円
- 3連複:6-7-9 14,610円
- 3連単:6-7-9 50,950円
※金額はすべて100円あたりの払戻金。
なぜ3連単は5万円を超えたのか要点は、2着に11番人気ファミリータイム、3着に9番人気リビアングラスが入ったことだ。
ゲルチュタールの単勝を的中させるだけなら230円という比較的落ち着いた配当だった。しかし、2着と3着に人気薄が入ったことで、3連単は50,950円まで上昇した。
3連複も14,610円となっており、1番人気が勝ったからといって、必ずしも配当が低くなるわけではないことが分かる。
今回の結果は、軸馬の信頼度と相手馬の選定を別々に考える必要性を示している。人気馬を中心に据えながら、展開によって浮上する中穴・伏兵をどう評価するかが、日経新春杯の馬券検討では重要になる。
【レース展開を検証】ファミリータイムの逃げとゲルチュタールの上がり3F
2026年の日経新春杯を読み解くうえで重要なのが、各馬の通過順位とラップタイムだ。
結果だけを見ると1番人気馬の順当勝ちに見える。しかし、実際にはファミリータイムが先手を取り、ゲルチュタールが2番手で追走する形。リビアングラスも3番手を維持し、前にいた馬が上位を占めた。
上位馬のコーナー通過順位と上がり3F- ゲルチュタール:2-2-2-2/上がり3F・34.3秒
- ファミリータイム:1-1-1-1/上がり3F・34.4秒
- リビアングラス:3-3-3-3/上がり3F・34.4秒
- マイネルケレリウス:10-8-9-9/上がり3F・33.7秒
- シャイニングソード:13-13-13-13/上がり3F・33.4秒
ゲルチュタールはスタート後から2番手を確保し、最後まで大きく位置を下げなかった。逃げたファミリータイムを視野に入れながら、直線で並びかける競馬だった。
一方、リビアングラスも3番手を守り、先行集団から3着を確保。上位3頭は、いずれも4コーナーで前方に位置していた。
ラップタイムから見えるレースの性質JRA公式成績に記録された200mごとのハロンタイムは次のとおり。
12.9-11.2-11.8-12.7-12.8-12.5-12.8-12.7-11.9-11.5-11.2-11.7秒
前半1000mは61秒4。中盤にペースが落ち着いた後、終盤にかけて加速する流れになった。レース全体の上がりは4F46.3秒、3F34.4秒だった。
この数字から読み取れるのは、序盤から激しい消耗戦になったわけではなく、道中で脚を温存して終盤の加速に対応する能力が問われたということだ。
上がり最速の馬が勝てなかった理由今回の上がり3F最速は、33.4秒を記録したシャイニングソードだった。しかし、同馬の着順は8着。通過順位は13-13-13-13で、最後方に近い位置からの追い込みだった。
対照的に、ゲルチュタールの上がりは34.3秒。最速ではなかったものの、2番手でレースを進めていたため、直線で先頭を捉えるための距離的なロスが少なかった。
4着マイネルケレリウスも33.7秒の末脚を使っている。後方から脚を伸ばす能力は示したが、先行した3頭を逆転するには至らなかった。
つまり、2026年のレースは単純な末脚勝負ではない。速い上がりを使えることと、勝負どころで勝てる位置にいることは別問題だった。
【過去10年の結果】日経新春杯の歴代優勝馬と上位入線馬を比較
日経新春杯の過去10年を振り返ると、毎年のように有力馬が勝利している一方、伏兵が馬券圏内に入る年もある。
特に注意したいのは開催場と距離の違いだ。2021~2023年と2025年は中京競馬場の芝2200mで代替開催され、それ以外の年は京都競馬場の芝2400mで行われた。
2017~2026年の1~3着馬一覧| 年 | 開催条件 | 1着 | 2着 | 3着 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 京都・2400m | ゲルチュタール(1番人気) | ファミリータイム(11番人気) | リビアングラス(9番人気) |
| 2025年 | 中京・2200m | ロードデルレイ(4番人気) | ショウナンラプンタ(3番人気) | マイネルエンペラー(7番人気) |
| 2024年 | 京都・2400m | ブローザホーン(1番人気) | サヴォーナ(4番人気) | サトノグランツ(3番人気) |
| 2023年 | 中京・2200m | ヴェルトライゼンデ(2番人気) | キングオブドラゴン(10番人気) | プラダリア(4番人気) |
| 2022年 | 中京・2200m | ヨーホーレイク(3番人気) | ステラヴェローチェ(1番人気) | ヤシャマル(9番人気) |
| 2021年 | 中京・2200m | ショウリュウイクゾ(7番人気) | ミスマンマミーア(13番人気) | クラージュゲリエ(4番人気) |
| 2020年 | 京都・2400m | モズベッロ(2番人気) | レッドレオン(5番人気) | エーティーラッセン(11番人気) |
| 2019年 | 京都・2400m | グローリーヴェイズ(1番人気) | ルックトゥワイス(5番人気) | シュペルミエール(3番人気) |
| 2018年 | 京都・2400m | パフォーマプロミス(1番人気) | ロードヴァンドール(4番人気) | ガンコ(7番人気) |
| 2017年 | 京都・2400m | ミッキーロケット(1番人気) | シャケトラ(2番人気) | モンドインテロ(4番人気) |
※人気は各年の単勝人気。開催条件は各年の実施コースに基づく。
過去10年で存在感を示した優勝馬2017年のミッキーロケット、2018年のパフォーマプロミス、2019年のグローリーヴェイズと、京都開催では1番人気の馬が3年連続で勝利した。
2020年はモズベッロが2番人気で優勝。2021年にはショウリュウイクゾが7番人気で勝ち、2022年のヨーホーレイク、2023年のヴェルトライゼンデと、開催場が中京に移った期間にも実力馬が結果を残した。
2024年にはブローザホーンが京都で勝利し、同年の宝塚記念も制覇。2025年はロードデルレイが中京で重賞初制覇を飾り、次走の大阪杯で2着に好走した。JRAも日経新春杯を、その後のGⅠ戦線につながる重要な重賞として位置付けている。
また、日経新春杯の歴史は長い。1954年に「日本経済新春杯」として創設され、1979年に現在の名称へ変更された。リユウフオーレル、メジロブライト、ステイゴールドなど、競馬史に名を残す馬たちも歴代優勝馬に名を連ねる。
2026年のゲルチュタールも、こうした伝統ある中長距離重賞の新たな勝ち馬として名を刻んだ。
【人気別成績とハンデ戦の傾向】上位人気が中心でも伏兵を軽視できない
日経新春杯はハンデキャップ競走である。実績や能力を踏まえて各馬の負担重量が調整されるため、単純な能力比較だけでは着順を予測しにくい。
ただし、ハンデ戦だからといって人気薄ばかりを狙うのが合理的とは限らない。JRAが2026年の開催前に公表した過去10年の人気別成績を見ると、上位人気馬の安定感が確認できる。
JRA公表の単勝人気別成績- 1番人気:4勝・2着2回・3着0回・着外4回。3着内率60.0%
- 2番人気:3勝・2着1回・3着0回・着外6回。3着内率40.0%
- 3番人気:1勝・2着1回・3着2回・着外6回。3着内率40.0%
- 4番人気:1勝・2着2回・3着4回・着外3回。3着内率70.0%
- 5番人気:0勝・2着2回・3着0回・着外8回。3着内率20.0%
- 6~10番人気:1勝・2着1回・3着3回・着外45回。3着内率10.0%
- 11番人気以下:0勝・2着1回・3着1回・着外42回。3着内率4.5%
この集計期間は2016~2025年。上位3着に入った30頭のうち21頭が4番人気以内だった。特に4番人気は3着内率70.0%で、1番人気の60.0%を上回っている。
もっとも、これは過去の成績であり、今後も同じ割合になる保証はない。2026年は1番人気が勝利した一方、2着に11番人気、3着に9番人気が入った。
年齢別成績では4歳・5歳馬が優勢JRAの過去10年の年齢別データでは、3着以内に入った30頭はすべて6歳以下だった。
- 4歳:5勝・2着5回・3着2回、3着内率36.4%
- 5歳:3勝・2着2回・3着5回、3着内率32.3%
- 6歳:2勝・2着3回・3着3回、3着内率19.0%
- 7歳以上:3着以内なし
このデータからは、4歳・5歳の若い世代を重視する考え方が浮かび上がる。2026年も4歳のゲルチュタールが優勝し、5歳のファミリータイムが2着、6歳のリビアングラスが3着だった。
ハンデの数字だけで評価を決めない2026年の上位3頭の負担重量は、ゲルチュタール56kg、ファミリータイム55kg、リビアングラス56kgだった。
2着馬が勝ち馬より1kg軽い斤量だったことは事実だが、それだけでクビ差の原因を説明することはできない。逃げたファミリータイムが自分のリズムで運べたこと、ゲルチュタールが2番手で追走できたことなど、位置取りや展開も結果に影響している。
また、過去10年の3連単最高配当は2021年の961,790円。最低配当は2017年の5,040円だった。同じ日経新春杯でも、開催条件や出走馬、展開によって配当は大きく変化する。
【プロの結論】京都芝2400mの特徴と日経新春杯の予想・馬券戦略
日経新春杯の予想で見落とせないのが、京都芝2400mの外回りコースと、ハンデ戦という2つの条件だ。
京都芝2400m外回りのコース特性JRA公式のコース紹介によると、京都競馬場の芝外回りは高低差4.3m。外回りのAコース使用時の直線距離は403.7mで、向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下る構造になっている。
このコースでは、単純な直線の瞬発力だけでなく、坂を上って下る間のリズムや、下りから直線に向かう際の加速も重要になる。
特に芝2400mは長い距離を走るため、序盤で力み過ぎず、終盤に必要な脚を残せるかが問われる。外回りの長い直線は差し馬にとって魅力的だが、前方で余力を残した馬を簡単に捕まえられるわけではない。
過去10年のデータを予想に使う際の注意点2021~2023年と2025年は中京芝2200mで実施されているため、過去10年の成績をそのまま京都芝2400mの予想に当てはめるのは適切ではない。
例えば、2021年はショウリュウイクゾが7番人気で勝利し、3連単は96万円を超えた。一方、京都で行われた2024年は1番人気ブローザホーンが勝利している。
JRAの開催前分析では、京都芝外回り2400mで実施された2016~2020年と2024年の6開催について、優勝馬はすべて2番人気以内だった。また、6頭すべてが6歳以下で、1~6枠に入っていた。
こうした傾向は京都開催を予想する際の参考になる。ただし、6開催というサンプル数は多くなく、枠順や人気だけで結論を出すことはできない。
日経新春杯の予想で重視したい4つの判断基準- 年齢と成長力:4歳・5歳馬を中心に、古馬との能力比較や成長過程を確認する。
- 斤量と実績のバランス:軽い斤量だけを理由に評価せず、重賞実績や近走内容と合わせて判断する。
- 京都外回りへの適性:長距離での折り合い、坂の上り下り、直線で持続的に脚を使えるかを見る。
- 展開と位置取り:先行馬の数や逃げ馬のペースを想定し、4コーナーでどの位置にいそうかを考える。
特に今回のゲルチュタールとファミリータイムの結果は、位置取りの重要性を示す好例だ。後方から最速の上がりを使う馬がいても、前にいた馬を逆転できるとは限らない。
また、1番人気を軸にする考え方は過去の成績から一定の根拠があるが、相手を人気上位だけに限定すると、2026年のファミリータイムやリビアングラスのような好走馬を見落とす可能性がある。
馬券の傾向を分析するなら、人気・斤量・コース適性・展開の4要素を分けて評価することが重要だ。単一のデータだけを根拠に買い目を決めない姿勢が、ハンデ重賞を考えるうえでの基本になる。
【日経新春杯に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:日経新春杯2026の優勝馬は誰ですか?
A1:2026年1月18日に京都競馬場で行われた第73回日経新春杯は、坂井瑠星騎手が騎乗した1番人気ゲルチュタールが優勝しました。勝ちタイムは2分25秒7で、ファミリータイムにクビ差をつけました。
Q2:日経新春杯2026の3連単の払戻金はいくらですか?
A2:6-7-9の組み合わせで50,950円です。3連複は14,610円、馬連は2,430円、単勝は230円でした。金額はいずれも100円あたりです。
Q3:日経新春杯2026の2着・3着に入った馬は何番人気ですか?
A3:2着ファミリータイムは11番人気、3着リビアングラスは9番人気でした。1番人気のゲルチュタールが勝った一方、2着と3着には人気薄が入る結果となりました。
Q4:日経新春杯は毎年京都競馬場の芝2400mで行われますか?
A4:基本的な舞台は京都競馬場の芝2400m外回りですが、近年は代替開催もあります。2021~2023年と2025年は中京競馬場の芝2200mで実施されました。過去データを比較するときは開催場と距離を確認する必要があります。
Q5:日経新春杯で好走しやすい人気や年齢に傾向はありますか?
A5:JRAの開催前分析では、過去10年の3着以内馬30頭のうち21頭が4番人気以内でした。また、年齢別では4歳・5歳馬が優勢です。ただし、2026年のように9番人気や11番人気の馬が馬券圏内に入ることもあります。
第73回日経新春杯は、ゲルチュタールが1番人気の期待に応え、坂井瑠星騎手とのコンビで重賞初制覇を達成した。2着ファミリータイムとはクビ差。3着リビアングラスも9番人気から好走し、3連単50,950円という結果になった。
レースを詳しく見ると、ゲルチュタールは終始2番手を維持し、逃げたファミリータイムを直線で捕らえた。一方、上がり3F最速のシャイニングソードは8着。末脚の速さだけでは勝ち切れないという、京都芝2400mのレース展開を象徴する結果だった。
過去10年では4歳・5歳馬と上位人気馬が好成績を残している。しかし、2021年の大波乱や2026年の伏兵の好走からも分かるように、ハンデ戦には人気だけでは説明できない要素がある。
日経新春杯を分析する際は、開催場と距離を区別した過去データ、負担重量、馬の年齢、レース展開、上がり3Fを総合的に見ることが欠かせない。
2026年のゲルチュタールの勝利は、京都外回りでの位置取りと持続力の重要性を改めて示した。歴史あるハンデ重賞の次回開催でも、単純な人気比較にとどまらず、コース適性と展開を踏まえた分析が注目される。
主な照合資料: JRA公式レース結果・払戻金、JRA公式過去10年データ分析、JRA公式歴史・コース紹介、レース後の騎手コメント。