2026年のMLB(メジャーリーグ)年俸ランキングで、トップに立ったのはニューヨーク・メッツのフアン・ソトだ。AP通信が2026年の開幕時点で集計した選手報酬ランキングでは、ソトが6,187万5,000ドルで1位、ヤンキースのコディ・ベリンジャーが4,250万ドルで2位となった。一方、契約の年平均額(AAV)で比較すると、大谷翔平の7,000万ドル、カイル・タッカーの6,000万ドルが突出している。
興味深いのは、契約上の年俸、実際にその年に受け取る現金、球団のぜいたく税計算に使われる金額が必ずしも一致しないことだ。大谷翔平の後払い契約はその代表例であり、ランキングの見方によって順位が大きく変わる。2026年11月5日時点の契約情報と開幕時の報酬データをもとに、上位選手、日本人選手、球団別の支出、歴代最高契約まで整理する。
【2026年最新】MLB年俸ランキング一覧!トップ20の顔ぶれと金額

2026年のMLB年俸ランキングを確認するうえで、まず基準にしたいのがAP通信の開幕時調査だ。球団関係者や選手側から得た情報をもとに、開幕時のロースターと負傷者リストに登録された選手942人を対象としている。
このランキングは基本給だけを並べたものではない。契約上の年俸に加え、契約金や保証された報酬の按分額を含み、後払い分については現在価値に割り引いている。そのため、一般的な契約年俸ランキングとは数字が異なる。
2026年MLB選手報酬ランキング上位20人以下はAP通信が公表した2026年の開幕時報酬ランキング。金額は米ドルで、同順位はタイを示す。
- フアン・ソト(メッツ):6,187万5,000ドル
- コディ・ベリンジャー(ヤンキース):4,250万ドル
- ボー・ビシェット(メッツ):4,200万ドル
- ザック・ウィーラー(フィリーズ):4,200万ドル
- ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ):4,021万4,286ドル
- アーロン・ジャッジ(ヤンキース):4,000万ドル
- ジェイコブ・デグロム(レンジャーズ):3,800万ドル
- マイク・トラウト(エンゼルス):3,711万6,667ドル
- ゲリット・コール(ヤンキース):3,600万ドル
- アンソニー・レンドン(エンゼルス):3,526万5,106ドル
- ホセ・アルトゥーベ(アストロズ):3,300万ドル
- カイル・タッカー(ドジャース):3,300万ドル
- カルロス・コレア(アストロズ):3,283万3,333ドル
- タイラー・グラスノー(ドジャース):3,250万ドル
- フランシスコ・リンドーア(メッツ):3,247万7,639ドル
- タリク・スクーバル(タイガース):3,200万ドル
- コーリー・シーガー(レンジャーズ):3,150万ドル
- ソニー・グレイ(レッドソックス):3,100万ドル
- コービン・バーンズ(ダイヤモンドバックス):3,079万69ドル
- ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース):2,900万ドル
なお、21位はネイサン・イオバルディの2,853万6,643ドル、22位は大谷翔平の2,820万6,684ドルとなっている。
この結果で目を引くのは、契約AAVではトップクラスの大谷が、開幕時報酬ランキングでは22位に位置している点だ。これは選手としての評価や契約価値が低いからではない。後払い契約による会計上の違いが大きく影響している。
主要選手の2026年報酬と契約AAVを比較選手別の報酬と契約の年平均額を並べると、数字の違いがより明確になる。
| 選手 | 2026年報酬・AP集計 | 契約AAV・名目額 | 所属球団 |
|---|---|---|---|
| フアン・ソト | 6,187万5,000ドル | 5,100万ドル | メッツ |
| コディ・ベリンジャー | 4,250万ドル | 3,250万ドル | ヤンキース |
| ボー・ビシェット | 4,200万ドル | 4,200万ドル | メッツ |
| ザック・ウィーラー | 4,200万ドル | 4,200万ドル | フィリーズ |
| アーロン・ジャッジ | 4,000万ドル | 4,000万ドル | ヤンキース |
| カイル・タッカー | 3,300万ドル | 6,000万ドル | ドジャース |
| 大谷翔平 | 2,820万6,684ドル | 7,000万ドル | ドジャース |
※AP集計は年俸、契約金の按分額、その他の保証報酬を含み、後払い分を現在価値に調整した数値。AAVは契約総額を契約年数で割った名目上の年平均額。税務上のAAVとは異なる場合がある。
ここで注目したいのは、大谷とタッカーの順位が大きく変わることだ。大谷は名目AAVでMLBトップ、タッカーは2位。一方、APの開幕時報酬ではソトやベリンジャーが上回っている。
つまり、「2026年にどれだけの報酬が計上されるか」と「契約全体で年間いくらの価値があるか」は別のランキングなのだ。
【徹底比較】大谷翔平・ソト・タッカー・ベリンジャーの契約の実態
2026年の年俸市場を理解するには、上位選手の契約構造を知る必要がある。特に大谷翔平、フアン・ソト、カイル・タッカーの契約は、金額の大きさだけでなく、支払い方にも特徴がある。
大谷翔平:7億ドル契約と6億8,000万ドルの後払い大谷翔平は2023年12月、ロサンゼルス・ドジャースと10年総額7億ドルの契約を結んだ。これは当時の北米プロスポーツ界でも異例の規模であり、MLB史上最大級の契約として大きな注目を集めた。
最大の特徴は、報酬の大部分を後払いにしたことだ。
- 契約総額:7億ドル
- 契約期間:2024~2033年
- 契約上の名目AAV:7,000万ドル
- 契約期間中の年間受取額:200万ドル
- 後払い総額:6億8,000万ドル
- 後払い期間:2034~2043年
- 後払い額:年間6,800万ドル
MLB公式の契約解説によれば、大谷は契約期間中に毎年200万ドルを受け取り、残る6億8,000万ドルを2034年から2043年までの10年間で受け取る。
この仕組みは、ドジャースの短期的な資金負担を軽くする効果を持つ。大谷を獲得しながら、ほかのスター選手との契約にも資金を振り向けやすくなるためだ。
ただし、後払いだから球団の会計上の負担がゼロになるわけではない。MLBのぜいたく税計算では、将来支払う金額を現在価値に割り引いて評価する。大谷の契約AAVは名目上7,000万ドルだが、2026年のドジャースのCBT計算上のAAVは約4,607万7,000ドルとなっている。
したがって、大谷の年俸を紹介する際には、7,000万ドル、200万ドル、約4,607万ドルという数字がそれぞれ何を意味するのかを区別する必要がある。
フアン・ソト:総額7億6,500万ドルの歴代最高契約2026年の報酬ランキングで1位に立ったのが、ニューヨーク・メッツのフアン・ソトだ。
ソトは2024年12月、メッツと15年総額7億6,500万ドルの契約に合意した。2025年から2039年まで続く長期契約で、契約総額では大谷の7億ドルを上回る。
契約の名目AAVは5,100万ドル。大谷の7,000万ドルには届かないものの、長期契約の総額ではMLB史上最大となった。
2026年のAP集計では6,187万5,000ドル。これは契約総額を単純に15で割った数字ではなく、年俸や契約金などを含む報酬評価額だ。
ソトの契約が示しているのは、選手の市場価値が単年度の成績だけで決まるわけではないという点だ。年齢、長期的な打撃能力、出塁能力、故障リスク、将来の市場価値などを球団が総合的に評価した結果が、15年間という契約期間に反映されている。
カイル・タッカー:4年2億4,000万ドルでAAV歴代級にカイル・タッカーは2026年からドジャースでプレーする外野手で、契約は4年総額2億4,000万ドル。名目AAVは6,000万ドルとなる。
MLB公式が紹介するフリーエージェント契約のAAVランキングでは、大谷に続く歴代2位の水準だ。
2026年の基本給は5,500万ドルだが、後払いを含む契約構造によって、AP集計では現在価値ベースの報酬が3,300万ドルとなっている。
名目AAV6,000万ドルと、2026年の報酬評価額3,300万ドルの差は、契約の支払い時期と会計処理の違いを理解するうえで重要な事例だ。
コディ・ベリンジャー:5年1億6,250万ドルでヤンキース残留コディ・ベリンジャーは2026年1月、ヤンキースと5年総額1億6,250万ドルの契約を締結した。
契約には2,000万ドルの契約金とトレード拒否条項が含まれ、2027年または2028年終了後にオプトアウトできる条件も設定されている。
2026年と2027年の年俸は各3,250万ドルで、2028年と2029年は各2,580万ドル、2030年は2,590万ドル。契約総額を5年で割ったAAVは3,250万ドルだ。
AP集計で4,250万ドルとなった背景には、契約金などの保証報酬の計上がある。基本給だけを見ていると、ランキングの数字と一致しない。
ベリンジャーは2017年のナ・リーグ新人王、2019年のナ・リーグMVPを受賞した実績を持つ。ヤンキースが複数年の大型契約を提示した背景には、長打力だけでなく、外野と一塁を守れる柔軟性もある。
アーロン・ジャッジ:9年3億6,000万ドルの安定した大型契約アーロン・ジャッジは2022年12月、ヤンキースと9年総額3億6,000万ドルの契約を結んだ。2023~2031年までの契約で、AAVは4,000万ドルとなる。
2026年のAP集計でも4,000万ドルで6位。契約AAVと開幕時報酬がほぼ一致する代表例だ。
ジャッジは2022年にア・リーグ記録となる62本塁打を記録し、MVPを獲得。その後も2024年に58本塁打で再びMVPに選ばれた。球団の顔としての価値と、長期にわたる打撃実績が契約の根拠になっている。
【日本人選手ランキング】大谷・山本・今永・菊池らの2026年報酬
日本人MLB選手の年俸を比較すると、大谷翔平が契約価値で突出する一方、先発投手や野手にも2,000万ドル前後の報酬を得る選手がいる。
AP通信の2026年開幕時報酬ランキングを基準に、主要な日本人選手を整理すると次のようになる。
- 大谷翔平:2,820万6,684ドル(全体22位)
- 今永昇太:2,202万5,000ドル(全体52位タイ)
- 菊池雄星:2,100万ドル(全体61位タイ)
- 鈴木誠也:1,900万ドル(全体76位タイ)
- 吉田正尚:1,860万ドル(全体80位)
- 今井達也:1,800万ドル(全体84位タイ)
- 村上宗隆:1,650万ドル(全体100位)
- 山本由伸:1,616万6,667ドル(全体104位)
- 千賀滉大:1,400万ドル(全体125位タイ)
このランキングは、契約上の名目基本給だけではなく、契約金などを含めたAPの調整後報酬である。
大谷翔平は日本人選手の中でも別格大谷の2026年の契約上の名目AAVは7,000万ドル。日本円に換算すると、1ドル150円の仮定で年間105億円に相当する。
ただし、契約期間中の現金受取額は年間200万ドルである。日本人選手の年俸を比較する場合、大谷だけは後払いの影響を特に考慮する必要がある。
山本由伸は12年3億2,500万ドルの大型契約山本由伸は2023年12月、ドジャースと12年総額3億2,500万ドルの契約を締結した。投手として史上最高額の保証契約となった大型契約で、契約金5,000万ドルも含まれている。
2026年の基本給は1,200万ドル。契約金の按分額を含むAP集計では1,616万6,667ドルとなる。契約全体のAAVは約2,708万3,333ドルだ。
つまり、山本も基本給と契約全体の平均額に大きな違いがある選手の一人だ。
今永昇太・菊池雄星・鈴木誠也も2,000万ドル級今永昇太は2026年にシカゴ・カブスのクオリファイング・オファーを受諾し、年俸2,202万5,000ドルでプレーした。1年契約という形で、前年までの契約オプションを経て市場価値を改めて評価された。
菊池雄星はエンゼルスと3年総額6,300万ドルの契約を結び、年間2,100万ドル。2026年も同水準の年俸を得ている。
鈴木誠也はカブスとの契約最終年で、2026年の報酬は1,900万ドル。吉田正尚はレッドソックスとの5年9,000万ドル契約の4年目にあたり、AP集計では1,860万ドルとなった。
加えて、2026年には今井達也がアストロズと3年5,400万ドル、村上宗隆がホワイトソックスと契約を結び、日本人選手の年俸市場に新しい動きが生まれている。
佐々木朗希の年俸がランキングに見当たらない理由佐々木朗希の2026年の基本給は80万ドル。MLB最低年俸の78万ドルをわずかに上回る水準だ。
佐々木は25歳未満でポスティングされたため、通常の大型フリーエージェント契約とは異なる国際アマチュア選手としての契約を結んだ。2025年に650万ドルの契約金を受け取っているが、これは2026年の年俸とは別の報酬だ。
APの上位報酬一覧は100万ドル以上の選手を対象としているため、佐々木の名前が掲載されないのはその基準によるものだ。
【球団別総年俸ランキング】ドジャース・メッツ・ヤンキースの資金力
選手個人の年俸だけでなく、球団全体の支出にも注目したい。2026年の開幕時点で最も多くの資金を選手に投じていたのはニューヨーク・メッツだった。
AP通信の開幕時調査による球団別総年俸の上位5球団は以下の通り。
- ニューヨーク・メッツ:3億5,220万ドル
- ロサンゼルス・ドジャース:3億1,660万ドル
- ニューヨーク・ヤンキース:2億9,720万ドル
- フィラデルフィア・フィリーズ:2億8,200万ドル
- トロント・ブルージェイズ:2億6,900万ドル
メッツは4年連続で開幕時の球団総年俸トップとなった。ソトをはじめとする高額契約選手を抱え、選手獲得に積極的な姿勢を維持している。
一方、ドジャースの3億1,660万ドルという数字には、大谷らの後払い契約による現在価値への割引が反映されている。後払い分を割り引かずに計算すると、ドジャースの開幕時総額は約3億9,520万ドルに達する。
メッツも後払い契約を割り引かなければ約3億6,000万ドルとなる。球団の支出を比べる際には、現金支出と税務上の評価額を混同しないことが大切だ。
高額球団と低額球団の格差AP通信の調査では、2026年の開幕時点で2億5,000万ドル以上を選手に投じた球団は6球団。1億ドル未満の球団は8球団だった。
最も支出が少なかったのはクリーブランド・ガーディアンズで、6,230万ドル。トップのメッツとは約5.65倍の開きがある。
ただし、総年俸が高い球団が必ず優勝するわけではない。資金力は選手層の厚さや故障者への対応力に影響するものの、育成、スカウティング、監督の采配、選手のコンディションなども勝敗を左右する。
MLB平均年俸と最低年俸の比較AP通信の2026年開幕時調査によると、MLBの平均年俸は533万5,966ドル。前年の516万245ドルから3.4%上昇し、過去最高を更新した。
一方、中央値は140万ドル。平均年俸よりも大幅に低い。
この差は、数千万ドルを受け取るスター選手が平均値を押し上げていることを示している。実際、2026年の開幕時点で3,000万ドル以上の報酬を得る選手は19人だった。
- 2026年MLB平均年俸:533万5,966ドル
- 2026年MLB年俸中央値:140万ドル
- 2026年MLB最低年俸:78万ドル
- 100万ドル以上の報酬を得る選手:519人
- 最低年俸78万ドルの選手:31人
2026年の最低年俸78万ドルは、2022~2026年の労使協定で定められた金額だ。最低年俸と平均年俸を比べると約6.8倍、AP集計でトップのソトと比較すると約79倍になる。
この数字からも、MLBが一律に高額報酬を支払うリーグではなく、経験年数や実績、交渉権、契約形態によって報酬格差が大きいリーグであることが分かる。
【MLB年俸ランキング歴代】最高契約額とAAVの記録を検証
2026年のランキングを歴代の契約と比較すると、MLBの報酬市場がどれほど拡大したかが見えてくる。
歴代の大型フリーエージェント契約2026年2月にMLB公式が紹介したフリーエージェント契約総額の歴代上位は次の通りだ。
- 1位:フアン・ソト 15年7億6,500万ドル(2025~2039年)
- 2位:大谷翔平 10年7億ドル(2024~2033年)
- 3位:アーロン・ジャッジ 9年3億6,000万ドル(2023~2031年)
ソトは契約総額で大谷を上回ったが、年平均額では大谷が上回る。これは契約期間が異なるためだ。
また、マイク・トラウトの12年4億2,650万ドルという契約は、既存契約の延長を含む大型契約として知られる。フリーエージェント契約のランキングとは集計対象が異なるため、歴代契約総額を比較する際には注意したい。
2026年の契約AAVランキング契約の名目AAVで見ると、2026年時点の現役選手では次の顔ぶれが上位を占める。
- 1位:大谷翔平 7,000万ドル
- 2位:カイル・タッカー 6,000万ドル
- 3位:フアン・ソト 5,100万ドル
- 4位:ボー・ビシェット 4,200万ドル
- 同率:ザック・ウィーラー 4,200万ドル
- 6位:アーロン・ジャッジ 4,000万ドル
- 7位:フランバー・バルデス 約3,833万ドル
- 8位:ジェイコブ・デグロム 3,700万ドル
- 9位:ブレイク・スネル 3,640万ドル
- 10位:ゲリット・コール 3,600万ドル
このランキングは現行契約の名目AAVを基準にした比較であり、過去に契約した選手の現在の年俸や、球団のCBT計算額とは別のものだ。
特に大谷とタッカーは後払いの影響を受けるため、名目AAVとぜいたく税計算上のAAVに差が生じる。
出来高契約と年俸は何が違う?MLBの契約には、基本給のほかに成績や受賞実績などに応じて支払われる出来高報酬が設定されることがある。
例えば、一定の登板数、投球回数、打席数、個人賞の受賞などを条件に追加報酬が発生する契約だ。
この場合、契約時点で保証されている金額と、条件を達成した後に実際に受け取る金額は異なる。出来高が設定されているからといって、契約発表時点から全額を確定年俸として扱うことはできない。
MLBの労使協定では、実際に獲得したパフォーマンスボーナスなどを、該当する契約年度の選手報酬として扱う規定が設けられている。
ぜいたく税とAAVの関係MLBには、NFLやNBAのような厳格なハードサラリーキャップは存在しない。その代わり、一定額を超える球団に課税するCompetitive Balance Tax(CBT)、通称ぜいたく税制度がある。
2026年の課税基準額は2億4,400万ドル。球団の40人枠に登録された選手の契約AAVなどをもとに計算し、基準額を超えると超過分に税金が課される。
加えて、基準額を超えた状態が続けば税率が上昇する。2026年の基本的な税率は初年度20%、2年連続で30%、3年以上連続で50%だ。基準額を大幅に超えた球団には追加の課税やドラフト上のペナルティーもある。
ここで重要なのは、選手個人の年俸ランキングと球団のぜいたく税ランキングが同じ基準ではないことだ。後払い契約、契約金、保証報酬などを考慮するため、単純に選手の年俸を足し合わせてもCBTの数字とは一致しない。
【プロの結論】MLB年俸ランキングは3つの数字で判断するMLB年俸ランキングを正しく理解するには、次の3つを使い分けるのが最も合理的だ。
- その年の報酬を知りたい場合:基本給だけでなく、契約金や保証報酬、後払いの現在価値を含む集計を確認する。
- 選手の契約価値を比較したい場合:契約総額と契約期間から算出されるAAVを見る。
- 球団の資金力や補強余力を判断したい場合:CBT計算額と課税基準額を比較する。
年俸ランキングだけで選手の価値を判断するのは適切ではない。契約期間が長ければ総額は大きくなる一方、選手の年齢や故障リスクも増す。短期契約で高いAAVを獲得することと、長期契約で大きな保証を得ることでは、選手にとっての意味も異なる。
また、球団側にとっても、年俸総額の大きさだけが戦力を決めるわけではない。高額選手への投資と若手選手の育成をどのように組み合わせるかが、長期的な競争力を左右する。
【MLB年俸ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のMLBで最も年俸が高い選手は誰ですか?
A1:AP通信の2026年開幕時報酬ランキングでは、メッツのフアン・ソトが6,187万5,000ドルで1位です。一方、契約の名目AAVではドジャースの大谷翔平が7,000万ドルでトップです。
Q2:大谷翔平の2026年の実際の年俸はいくらですか?
A2:契約期間中の年間現金受取額は200万ドルです。残る6億8,000万ドルは2034~2043年に後払いされます。名目AAVは7,000万ドルで、AP集計の2026年報酬は2,820万6,684ドルです。
Q3:フアン・ソトの2026年の年俸はいくらですか?
A3:AP通信の報酬ランキングでは6,187万5,000ドルです。契約はメッツとの15年総額7億6,500万ドルで、名目AAVは5,100万ドルです。
Q4:カイル・タッカーの2026年の契約年俸はいくらですか?
A4:ドジャースとの契約は4年総額2億4,000万ドルで、名目AAVは6,000万ドルです。2026年の基本給は5,500万ドルですが、APの現在価値ベースの報酬集計は3,300万ドルです。
Q5:2026年のMLB最低年俸はいくらですか?
A5:78万ドルです。2022~2026年の労使協定で定められており、2025年の76万ドルから2万ドル引き上げられました。
Q6:2026年のMLB平均年俸はいくらですか?
A6:開幕時点のAP通信の調査では533万5,966ドルです。中央値は140万ドルで、平均値と大きな差があります。
Q7:MLBの年俸ランキングとAAVランキングはなぜ違うのですか?
A7:年俸ランキングは特定年度の報酬、AAVランキングは契約期間全体の年平均額を比較するためです。契約金や後払い、出来高などの処理によっても数字が変わります。
2026年のMLB年俸ランキングでは、AP通信の開幕時報酬集計でフアン・ソトが6,187万5,000ドルを記録し、トップに立った。一方、契約の名目AAVでは大谷翔平が7,000万ドル、カイル・タッカーが6,000万ドルで上位を占めている。
日本人選手では大谷が契約価値で突出し、山本由伸、今永昇太、菊池雄星、鈴木誠也、吉田正尚らも高額契約を獲得している。日本人選手のMLB市場における存在感は、投手と野手の両面で広がっている。
球団別ではメッツが開幕時総年俸3億5,220万ドルで首位。ドジャース、ヤンキース、フィリーズ、ブルージェイズが続いた。平均年俸は過去最高の533万5,966ドルとなり、スター選手への報酬集中も進んでいる。
2026年のランキングを読み解くうえで忘れてはならないのは、年俸、AAV、契約総額、CBT計算額はそれぞれ異なる指標だということだ。大谷の後払い契約やタッカーの高額AAV、ソトの歴代最高契約は、その違いを理解するための象徴的な事例である。
今後は2026年12月に期限を迎える現行の労使協定をめぐる交渉も、MLBの報酬制度に影響を与える可能性がある。最低年俸やぜいたく税の基準、選手と球団の契約交渉の行方は、2027年以降の年俸ランキングを占う要点となる。
単に誰が最も多く稼いでいるかを見るだけでなく、その金額がどのような契約条件から生まれたのか。そこまで理解すると、MLB年俸ランキングの本当の勢力図が見えてくる。