福岡市の保育料を考えるうえで、最初に押さえたいのが、保育料の無償化は子どもの誕生日ではなく、年度ごとの年齢クラスを基準に判断するという点です。
3歳児クラスから保育料は無料認可保育所や認定こども園の保育部分などを利用する場合、3~5歳児クラスの保育料は所得にかかわらず無償です。
一方、0~2歳児クラスでは、住民税非課税世帯などの国の無償化制度に該当しない第1子について、所得に応じた保育料が発生します。
| 年齢クラス | 第1子の保育料 | 第2子以降の保育料 |
|---|---|---|
| 0歳児 | 所得に応じて決定 | 原則0円 |
| 1歳児 | 所得に応じて決定 | 原則0円 |
| 2歳児 | 所得に応じて決定 | 原則0円 |
| 3歳児 | 0円 | 0円 |
| 4歳児 | 0円 | 0円 |
| 5歳児 | 0円 | 0円 |
※0~2歳児の第1子も、市町村民税非課税世帯などは無償化の対象です。
2歳で3歳の誕生日を迎えたらどうなる?ここは間違えやすいポイントです。
福岡市では、原則として4月1日時点の年齢に基づいて、その年度のクラスを決定します。
例えば、2歳児クラスの子どもが年度途中の10月に3歳になったとしても、その年度末までは2歳児クラスの扱いです。
そのため、第1子であれば、3歳の誕生日を迎えた翌月から保育料が無料になるわけではありません。
翌年度の4月に3歳児クラスへ進級した段階で、保育料が無償になります。
「満3歳になった日」と「3歳児クラスになった日」は別物と覚えておきましょう。
2026年度のクラス分けは、次の生年月日が基準です。
- 0歳児:2025年4月2日以降生まれ
- 1歳児:2024年4月2日~2025年4月1日生まれ
- 2歳児:2023年4月2日~2024年4月1日生まれ
- 3歳児:2022年4月2日~2023年4月1日生まれ
【福岡市保育料表】2026年度の第1子の月額料金はいくら?

0~2歳児クラスの保育料は、年齢だけで決まるわけではありません。
福岡市では、父母の市町村民税所得割額を合算し、その金額によって世帯を階層に分けています。
つまり、同じ0歳児でも、世帯の税額によって毎月の負担額が変わります。
2026年度の保育料一覧以下は、2026年度の福岡市保育施設等利用案内に掲載された第1子の月額保育料です。
単位:円/月。認可保育施設等の0~2歳児クラスが対象。
出典:福岡市「令和8年度福岡市保育施設等利用のご案内」掲載の保育料表。金額は第1子の月額です。第2子以降は福岡市独自の制度により原則0円です。
この表から分かるのは、福岡市の保育料には大きな所得差が反映されるということです。
例えば、標準時間で利用する場合、所得割非課税のC1階層では月額14,200円ですが、最も高いD11階層では83,200円です。
同じ年齢の子どもを預けていても、世帯の税額によって月々の負担に69,000円の差が生じます。
0歳・1歳・2歳で料金は変わる?基本的に、同じ税額階層・同じ保育時間区分であれば、0歳児、1歳児、2歳児で保育料は変わりません。
年齢別に別々の料金が設定されているのではなく、0~2歳児クラス共通の料金表が適用されます。
また、この保育料には給食の主食費と副食費が含まれています。
したがって、0~2歳児については、保育料とは別に給食のおかず代を毎月追加する仕組みではありません。
【保育料の計算方法】市町村民税所得割額で決まる仕組み
福岡市の保育料を正しく見積もるには、世帯年収だけでなく、市町村民税所得割額を確認する必要があります。
ここで注意したいのは、年収が同じでも保育料が同じになるとは限らないという点です。
扶養状況や所得控除などによって課税額が変わるため、年収だけで料金表の階層を判断することはできません。
父母の税額を合算して階層を判定福岡市では、原則として父母それぞれの市町村民税所得割額を合算して保育料を決定します。
例えば、父親の所得割額が30,000円、母親の所得割額が25,000円であれば、合計は55,000円です。
この場合、料金表ではD1階層に該当します。
保育標準時間なら月額19,800円、保育短時間なら月額19,400円が目安です。
ただし、これは計算の仕組みを示す例であり、実際の税額は課税証明書などで確認する必要があります。
住民税の税率は6%で計算する福岡市は政令指定都市のため、現在の市民税所得割の標準税率は8%ですが、保育料の算定では旧税率の6%を適用した場合の税額を使用します。
この点は、通常の住民税通知書の数字をそのまま保育料表に当てはめてしまうと、階層を誤って判断する原因になります。
加えて、住宅ローン控除、配当控除、外国税額控除、寄附金税額控除など、保育料の算定で適用されない控除があります。
ふるさと納税や住宅ローン控除を利用している家庭は、通常の納税額と保育料算定用の所得割額を混同しないようにしてください。
2026年度は9月に保育料の判定基準が切り替わるもう一つ見逃せないのが、保育料を算定する住民税の年度です。
2026年度の保育料は、次のように切り替わります。
- 2026年4月~8月:2025年度の市町村民税額を基準
- 2026年9月~2027年3月:2026年度の市町村民税額を基準
そのため、年度の途中で保育料が変わる家庭もあります。
例えば、前年より所得が増えた家庭では、9月以降に保育料が上がる可能性があります。反対に、所得が下がった家庭では負担が軽くなる場合もあります。
4月に決定された金額が翌年3月まで固定されるわけではありません。
福岡市の住民税額シミュレーションで試算する方法保育料を事前に把握したい場合は、福岡市が案内する住民税額シミュレーションを利用できます。
確認の流れは次のとおりです。
1. 保育料を算定する対象年度を確認する。
2. 父母それぞれの市町村民税所得割額を確認する。
3. 保育料算定で対象外となる税額控除を考慮する。
4. 父母の税額を合算する。
5. 保育料表から階層を確認する。
6. 保育標準時間または保育短時間の料金を確認する。
税額の確認には、課税証明書やマイナポータルも利用できます。
なお、住民税額シミュレーションはあくまで事前の目安です。正式な保育料は、保育施設が所在する区の子育て支援課が算定し、利用者負担額決定通知書で知らされます。
【標準時間と短時間の違い】保育料はどれくらい変わる?
福岡市の保育料表には、「保育標準時間」と「保育短時間」という2種類の料金が掲載されています。
これは単純に保護者が好きな方を選ぶ仕組みではありません。保護者の就労状況などを踏まえ、市から認定される保育必要量によって決まります。
利用できる時間の違い
保育標準時間最長11時間
原則7時~18時の範囲
1日の利用可能時間の上限
保育短時間最長8時間
施設ごとに利用可能な時間帯が異なる
1日の利用可能時間の上限
福岡市の2026年度利用案内では、標準時間は1日最長11時間、短時間は1日最長8時間とされています。
なお、実際の利用可能時間帯は施設によって異なります。認定された時間を超えて預ける場合は、別途延長保育の申し込みが必要です。
標準時間と短時間はどちらが安い?料金表を見ると、保育短時間の方が標準時間よりも月額料金が少し安く設定されています。
例えば、D5階層の場合は次のとおりです。
- 標準時間:31,900円
- 短時間:31,300円
- 差額:600円
D11階層の場合は、標準時間83,200円、短時間81,700円で、差額は1,500円です。
ただし、料金だけで短時間を選ぶことはできません。
福岡市の認定基準では、就労時間が月120時間以上の場合は原則として標準時間、月60時間以上120時間未満の場合は短時間が目安です。
通勤時間や勤務シフトも含めて、実際の生活に合った認定区分を確認することが大切です。
【第2子以降は無償化】福岡市独自の子育て支援制度
福岡市の保育料制度で、特に家計への影響が大きいのが、第2子以降の保育料無償化です。
この制度は、2023年4月からスタートした福岡市独自の多子世帯支援策です。
国の制度では、0~2歳児の無償化は原則として住民税非課税世帯が対象でしたが、福岡市では対象を広げ、所得制限を設けずに第2子以降の保育料を無償化しています。
第2子の数え方は年齢や同時入所に左右されないこの制度の大きな特徴は、きょうだいが同じ保育園に通っていなくても対象になることです。
福岡市では、生計を同一にしている子どものうち、最も年齢が高い子を第1子、その次を第2子として数えます。
例えば、次のようなケースです。
ケース1:上の子が5歳、下の子が1歳5歳
第1子
保育料は通常の所得階層で判定1歳
第2子
所得制限なし
ケース2:上の子が小学生、下の子が2歳、末っ子が0歳小学生
第1子
保育園に通っていなくてもカウント対象2歳
第2子0歳
第3子
このように、第1子が小学生になっていても、生計を同一にしていれば第2子以降の判定に含まれます。
第1子が保育園を卒園したからといって、第2子が自動的に第1子扱いになるわけではありません。
所得制限はある?申請は必要?認可保育施設等を利用する場合、第2子以降の無償化は原則として所得制限がなく、申請も通常は不要です。
ただし、次の点には注意が必要です。
- 子どもと保護者が福岡市に住んでいることが原則。
- 第1子が市外に別居している場合は、住民票や同一生計を証明する書類が必要になることがある。
- 市町村民税の申告がされていないと、税額を確認できず無償化が適用されない場合がある。
特に見落としやすいのが、住民税の申告です。
収入がないため非課税になる家庭でも、保育料の算定に必要な税額を確認するために申告を求められる場合があります。
税額が確認できない場合、いったん最高額のD11階層で仮決定されることがあります。税額の確認後には当初決定まで遡って再算定されますが、不要な支払いを避けるためにも、必要な税申告を済ませておくことが大切です。
なお、認可外保育施設や企業主導型保育施設などの場合は、無償化の仕組みや手続きが異なります。保育の必要性の認定が必要となり、助成に月額上限が設けられる場合もあります。
認可保育施設と同じ条件で全額無料になると決めつけず、利用施設ごとに対象条件を確認してください。
【副食費・減免制度】保育料以外に必要なお金も確認
保育料が無料になっても、保育園生活にかかる費用がすべて0円になるわけではありません。
特に3歳児クラス以降は、副食費や教材費などの負担を考えておく必要があります。
3~5歳児クラスの副食費は別料金副食費とは、給食のおかずやおやつなどに関する費用です。
福岡市では、3~5歳児クラスの保育料は無償ですが、副食費は原則として保護者が施設に支払います。
一方、0~2歳児クラスでは、給食の主食費・副食費が保育料に含まれています。
つまり、無償化後の家計負担を考えるときは、3歳児クラスへの進級によって保育料がなくなる一方、副食費などの別負担が発生する点も考慮しなければなりません。
副食費が免除される3つの主なケース福岡市では、一定の条件を満たす家庭について副食費の免除制度を設けています。
1.年収360万円未満相当の世帯
市町村民税所得割額57,700円未満相当の世帯は、副食費の免除対象です。
ひとり親家庭や在宅障がい児・障がい者がいる要保護世帯については、77,101円未満が基準となります。
2.保育施設に3人以上が同時入所している世帯
保育所等の施設に3人以上が同時に入所している場合、3番目以降の子どもの副食費が免除されます。
3.18歳未満の子どもを3人以上養育している世帯
福岡市独自の第3子優遇事業により、18歳未満の子どもを3人以上養育している場合、第3子以降の副食費が免除されます。
この制度では、上のきょうだいが別居している場合に、住民票や同一生計を証明する書類が必要となることがあります。
ひとり親家庭や生活が急変した世帯の保育料減免0~2歳児クラスの保育料についても、負担を軽減する制度があります。
代表的なのが、ひとり親家庭や在宅障がい児・障がい者がいる世帯などを対象とする要保護世帯の減免です。
市町村民税所得割額が77,101円未満の要保護世帯では、次のような軽減措置があります。
- 第1子の保育料は原則半額。
- C階層は1,000円を減額した後に半額。
- 第1子の保育料には月額9,000円の上限がある。
- 第2子以降の保育料は無償。
また、疾病、失業、災害などによって世帯の経済状況が大きく変わり、保育料の支払いが困難になった場合には、別途減免が認められることがあります。
ただし、育児休業や自己都合退職、転職などは、このその他の減免制度の対象外とされています。
該当する可能性がある場合は、保育施設が所在する区の子育て支援課に相談してください。
【福岡市の保育料を確認する方法】問い合わせ先と手続き
実際の保育料を確定させたい場合は、福岡市の公式案内と各区の子育て支援課を利用するのが確実です。
特に、転入したばかりの家庭、海外勤務から帰国した家庭、きょうだいが別居している家庭などは、通常の住民税通知だけでは算定できない場合があります。
問い合わせ先一覧| 区役所 | 子育て支援課の電話番号 |
|---|---|
| 東区 | 092-645-1068 |
| 博多区 | 092-419-1080 |
| 中央区 | 092-718-1101 |
| 南区 | 092-559-5123 |
| 城南区 | 092-833-4103 |
| 早良区 | 092-833-4354 |
| 西区 | 092-895-7065 |
相談をスムーズに進めるため、次の情報を準備しておくと便利です。
- 子どもの生年月日と2026年度のクラス
- 父母それぞれの市町村民税所得割額
- 課税証明書などの税額確認書類
- きょうだいの年齢と居住状況
- 利用予定の保育施設名
- 保育標準時間・保育短時間の認定状況
なお、正式な保育料は福岡市が算定するため、家庭で行う試算と決定通知書の金額が異なる場合があります。
保育料が変わる可能性のある世帯状況や税額の変更についても、速やかに区役所へ連絡することが大切です。
【福岡市保育料】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:福岡市の保育料は何歳から無料になりますか?
A1:認可保育施設等では、原則として3歳児クラスから保育料が無料になります。ただし、2歳児クラスの子どもが年度途中で3歳になっても、その年度中は保育料が発生します。翌年度に3歳児クラスへ進級すると無償化されます。
Q2:福岡市の0歳児・1歳児・2歳児の保育料はいくらですか?
A2:第1子の場合、父母の市町村民税所得割額と保育時間区分によって異なります。2026年度の月額は、所得割非課税のC1階層で14,200円(標準時間)、最も高いD11階層で83,200円(標準時間)です。第2子以降は原則無料です。
Q3:福岡市では第2子が小学生でも、下の子は無償化されますか?
A3:対象になります。福岡市では、同一生計の子どものうち最年長者を第1子として数えます。上の子が小学生で保育園を利用していなくても、下の子が第2子に該当すれば、原則として0~2歳児の保育料が無償になります。
Q4:福岡市の保育料は世帯年収だけで決まりますか?
A4:いいえ。原則として父母の市町村民税所得割額を合算し、保育料表の階層に当てはめて決定します。住宅ローン控除など、保育料算定で適用されない控除もあるため、年収や手取り額だけでは正確な金額を判断できません。
Q5:3歳児クラスから給食費も無料になりますか?
A5:保育料は無料になりますが、副食費は原則として別途負担です。ただし、年収360万円未満相当世帯や一定の多子世帯などには、副食費の免除制度があります。
Q6:第2子以降の無償化には申請が必要ですか?
A6:認可保育施設等では原則として申請不要です。ただし、第1子が市外に別居している場合など、きょうだいの状況を確認する書類が必要になることがあります。認可外保育施設等では別途手続きや保育の必要性の認定が必要です。
Q7:福岡市の保育料は9月に変わることがありますか?
A7:あります。2026年度の場合、4~8月は2025年度の市町村民税額、9月以降は2026年度の市町村民税額を基準に算定します。そのため、所得の変化によって9月から保育料が変わる場合があります。
2026年度の福岡市保育料は、3~5歳児クラスが無償、0~2歳児クラスは第1子を中心に所得に応じて負担額が決まる仕組みです。
一方、福岡市独自の第2子以降の保育料無償化は、きょうだいの年齢や同時入所の有無に左右されず、所得制限もありません。多子世帯にとっては、家計負担を大きく抑えられる制度です。
保育料を確認するときは、次の3点を優先してください。
1. 年齢クラス: 3歳の誕生日ではなく、4月1日時点の年齢で判断する。
2. 世帯の税額: 父母の市町村民税所得割額を確認し、保育料表に当てはめる。
3. きょうだいの状況: 第2子以降の無償化や副食費の免除対象になるか確認する。
また、保育料が無料になっても、副食費や教材費などの負担が残る場合があります。入園前には、保育料だけでなく施設ごとの実費負担も確認しておきたいところです。
福岡市の保育料は、年齢だけで判断すると見込み違いが生じやすい制度です。住民税額シミュレーションで概算を把握し、最終的には各区の子育て支援課が発行する決定通知書で確認することが、家計管理で失敗しないための基本です。