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【騙されてAVとは】勧誘から望まない出演に至る被害の実態

白河 凪 白河 凪 • 更新: • 公開: • 読了約 24 分
目次

「騙されてAV」とは、AV出演そのものを最初から希望していたわけではなく、別の仕事や芸能活動を期待して応募・面接した結果、説明されていなかった性的な撮影を求められるなど、本人の意思に反する出演被害を指す検索上の表現です。

法律上の正式な用語ではありませんが、内閣府はAV出演被害として、勧誘時の説明と実際の仕事内容が異なるケースや、契約内容を十分に理解しないまま撮影に進んでしまうケースを紹介しています。

内閣府の調査で明らかになった被害の実態

内閣府が2023年2月に実施した「若年女性の性暴力被害等に関するインターネット調査」では、15歳(中学生を除く)から39歳までの女性を対象に、モデル・アイドルなどの勧誘や性的な撮影に関する経験が調べられました。

主な結果は次のとおりです。

- 事前調査の回答者2万人のうち、19.3%がモデル・アイドルなどの勧誘を受けた経験があった。
- 勧誘を受けた3,850人のうち、25.1%が勧誘に応じた経験があった。
- 勧誘や募集広告への応募経験者を対象とした調査では、15.6%が聞いていない、同意していない性的な行為などを求められた経験があった。
- そのうち27.9%は、望まないまま実際に求められた行為を行っていた。

また、断れなかった理由として、しつこく要求されてその場を終わらせたかったこと、断れると思わなかったこと、家族や友人に知られないと言われたことなどが挙がっています。

この調査は回答者の経験に基づくインターネット調査であり、日本全体の被害発生率を示すものではありません。それでも、勧誘から撮影までの過程で、本人の意思が十分に尊重されない状況が生じていることを示す資料です。

2026年に確認できる相談・取締りの状況

2026年9月25日、内閣府はAV出演被害問題に関する関係府省対策会議幹事会の第4回資料を公表しました。

同資料によると、AV出演被害防止・救済法の施行後、2025年度までのワンストップ支援センターへの相談件数は累計594件。うち2025年度だけで94件でした。

相談内容では、出演映像の公表後に寄せられた相談が399件、公表前の相談が88件となっています。

警察庁の同会議資料では、同法の罰則に関連する条文の施行から2025年12月末までの検挙件数は53件と報告されています。長崎県では、2024年に20代女性との出演契約を結ぶ際、説明書や出演契約書を交付しなかった事業者らが2025年11月に検挙された事例も紹介されています。

ここで注目したいのは、法律が施行された後も契約書の交付や説明をめぐる問題が発生している点です。法律ができたことだけで被害がなくなるわけではなく、契約時の説明や撮影現場での本人の意思確認が欠かせません。

【危険な勧誘の手口】モデル・高収入バイトからAV出演を求められるまで

騙されてav

AV出演被害で注意したいのは、最初の接触時点では性的な撮影の話が出ていない場合があることです。

内閣府が公開している被害事例には、SNSで親切に接近するケース、アイドルになりたい気持ちを利用するケース、仕事内容を詳しく示さないまま面接に呼ぶケースなどが紹介されています。

1. SNSや街頭スカウトで親しくなる

駅前や繁華街で声をかけ、モデルや芸能活動に興味がないか尋ねるケースです。

その後、SNSアカウントを交換し、日常的な会話を通じて関係を築いてから仕事を紹介する場合もあります。

最初から強引にAV出演を迫るのではなく、相手に安心感を持たせることが問題の背景にあります。

2. モデル・アイドル・タレント募集を入口にする

「アイドルになりたい」「芸能界で活動したい」という希望を利用する勧誘にも注意が必要です。

オーディションや所属契約を案内され、仕事が決まったと説明された後で、実際の撮影内容がAVだったと知らされる事例が内閣府の資料に掲載されています。

芸能事務所への所属やモデル活動への応募と、AV出演契約は別のものです。

芸能活動に応募したからといって、性的な撮影に応じる義務が生じるわけではありません。

3. 高収入アルバイトや撮影モデルとして募集する

仕事内容の詳細が書かれていないモニター、モデル、撮影関連のアルバイトにも注意が必要です。

特に、面接に行って初めて性的な撮影を提案されるケースでは、応募時の説明と実際の業務内容に大きな隔たりがあります。

「高収入」「短時間」「初心者歓迎」といった条件だけで仕事内容を判断しないことが大切です。

4. 撮影を断ろうとすると心理的な圧力をかける

一度面接やオーディションに進んでしまうと、断りづらくなる人もいます。

内閣府の調査では、望まない撮影を断れなかった理由として、次のようなものが挙げられました。

- 断ってもしつこく要求され、その場から早く離れたかった。
- 断ることができると思わなかった。
- 事務所や関係者に迷惑がかかると考えた。
- 違約金が発生すると言われた、または契約上発生すると思った。
- 家族や友人に知られないと説明された。

このような状況では、本人が自分の意思で自由に判断できる環境が失われていきます。

被害を疑うべきサイン

次のような状況があれば、契約や撮影に進最初に、第三者に相談してください。

- 仕事内容を具体的に説明してもらえない。
- AV出演の可能性を事前に説明されていない。
- その場で契約書や登録書への署名を迫られる。
- 契約書の控えを渡してもらえない。
- 家族や友人に相談しないよう求められる。
- 断ると違約金や損害賠償が発生すると脅される。
- 密室で複数人から出演を説得される。
- 撮影内容や出演条件が当初の説明と異なる。

判断の要点は、仕事の内容・契約条件・撮影内容を本人が十分に理解し、自由に断れる状態にあるかどうかです。

【AV新法2026年最新】出演契約の説明義務と撮影・公表のルール

AV出演被害防止・救済法は、2022年6月15日に成立し、同年6月23日に施行された法律です。

正式には「性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律」といいます。

この法律は、出演者の性別や年齢を問わず、望まない性的な撮影や映像の公表による被害を防ぎ、出演者を救済するための仕組みを定めています。

AV出演契約は作品ごとに締結する

法律では、出演契約をAV作品ごとに締結することが求められています。

複数の作品への出演をまとめて約束させたり、作品を特定しないまま出演義務を負わせたりする契約条項は無効です。

また、映像制作者には、契約書などの交付だけでなく、契約内容や撮影・公表に関する事項について説明する義務があります。

契約時に確認したいのは次の内容です。

- どの作品に出演する契約なのか。
- どのような撮影が予定されているのか。
- 撮影する内容や出演者の役割は何か。
- 報酬や支払い条件はどうなっているのか。
- 映像の公表方法や公表期間はどうなっているのか。
- 契約解除や映像の公表停止について、どのような権利があるのか。

説明書面などには、法定の権利や相談機関に関する情報も含まれます。内容を理解できないまま署名する必要はありません。

撮影まで1か月、公表まで4か月のルール

この法律で特に重要なのが、契約から撮影まで、撮影終了から公表までに設けられた期間です。


AV出演契約の主な時間的ルール




契約書・説明書面の交付

契約内容と法定事項について書面を交付し、説明する。


撮影まで最低1か月

契約書等と説明書面等を交付してから1か月間は撮影できない。


撮影中の意思確認

意に反する性行為や撮影は拒否できる。安全への配慮と撮影映像の事前確認も必要。


公表まで最低4か月

すべての撮影が終了した日から4か月間は公表できない。


公表後の任意解除

契約時期に応じて、公表後1年間または2年間など、法律で定められた期間内に無条件解除できる。


出典:AV出演被害防止・救済法第7条~第14条、内閣府男女共同参画局の解説。

ここで重要なのは、1か月や4か月という期間が単なる目安ではなく、法律上の義務として定められている点です。

また、出演者には撮影された映像を公表前に確認する機会が与えられなければなりません。

撮影現場で予定と異なる行為を求められた場合も、出演者は拒否できます。最初に撮影へ同意したことを理由に、すべての行為に同意したと扱うことはできません。

【契約解除の期限】2026年11月現在、いつまで取り消せる?

AV出演契約については、撮影前や公表前に解除できるだけでなく、公表後にも一定期間、理由を問わず契約を解除できる任意解除権が認められています。

ただし、任意解除権の期間は契約を締結した日によって異なります。

2026年11月5日時点で、内閣府が公表している期間は次のとおりです。

任意解除権の行使期間一覧
契約締結日 公表後の解除期間 2026年の注意点 2022年6月23日~2024年6月22日 公表から2年間 公表日から2年以内か確認 2024年6月23日~2025年6月22日 公表から1年間、または2026年12月22日のいずれか遅い日まで 2026年12月22日が重要な期限 2025年6月23日以降 公表から1年間 公表日を基準に確認

特に注意したいのは、2024年6月23日から2025年6月22日までに契約した人です。

この期間に締結した契約では、公表から1年間、または2026年12月22日のいずれか遅い日まで任意解除が可能です。

例えば、2025年12月10日に公表された作品の場合、公表後1年間は2026年12月10日までですが、経過措置により2026年12月22日まで解除できます。

一方、2025年12月23日に公表された作品なら、公表から1年間の2026年12月23日までが解除期間となります。

2026年12月22日を過ぎると、対象となる契約の任意解除期間について重要な区切りを迎えます。 該当する契約がある場合は、期限が迫る前に相談することが大切です。

なお、公表前であれば、撮影前・撮影後を問わず任意解除が可能です。

任意解除と契約取消し・法定解除は違う

ここは混同しやすい部分です。

任意解除

契約内容に納得していたかどうかや、撮影時に同意していたかどうかにかかわらず、法律で定められた期間内であれば、出演者の意思で無条件に解除できます。

契約の取消し

契約書等の交付義務や説明義務に違反していた場合、また制作関係者が契約内容について出演者を誤認させる説明をしていた場合などには、契約を取り消せる可能性があります。

この取消権は、任意解除期間が過ぎた場合にも検討できます。内閣府の案内では、民法上、取消権は追認できる時から5年間、契約の時から20年間で時効消滅するとされています。

法定義務違反による解除

例えば、次のような違反があれば、任意解除期間とは別に解除を検討できます。

- 契約書等の交付から1か月経過する前に撮影された。
- 意に反する性行為を拒否できない状態で撮影された。
- 撮影映像を事前に確認する機会が与えられなかった。
- すべての撮影終了から4か月経過する前に公表された。

これらは法律上の義務違反に基づく解除の対象になり得ます。

【出演してしまった場合の対処法】違約金・映像の販売停止はどうする?

すでに契約した、撮影に参加した、作品が販売・配信されているという場合でも、救済を求める方法はあります。

まず大切なのは、相手の説明だけで「もう取り消せない」「違約金を払うしかない」と判断しないことです。

1. 契約解除の意思を記録に残す

内閣府は、契約解除の意思表示について、SNSやメールなど記録が残る方法を案内しています。

任意解除の場合、内閣府が紹介している文例は次のとおりです。

AVに出演する契約を解除します。今後、このことで連絡をしてこないでください。

撮影後や公表後に販売・配信を止めたい場合には、次のような文例も紹介されています。

AVに出演する契約を解除します。公表はやめてください。

重要なのは、単に「出演したくない」「もう嫌です」と伝えるだけではなく、「契約を解除する」という意思を明確に示すことです。

契約日などを記載し、送信日時や相手の返信が分かる状態で保存してください。

2. 違約金や損害賠償を要求されても、すぐに支払わない

AV出演被害でよく問題になるのが、出演を断ろうとした際の違約金トラブルです。

「すでに撮影スタッフを手配した」「仕事をキャンセルすると損害が発生する」「契約書に違約金が書いてある」といった理由で金銭を要求される場合があります。

しかし、AV出演被害防止・救済法に基づく任意解除では、出演者は解除によって損害賠償義務を負いません。

また、解除を妨害するための虚偽の説明や脅迫、困惑させる行為は禁止されています。

そのため、事業者から請求書や違約金の通知が届いても、すぐに支払ったり、新たな書面に署名したりせず、相談窓口で確認してください。

3. AV映像の販売・配信停止を請求する

すでに映像が公表されている場合でも、対応を諦める必要はありません。

法律では、出演契約の取消し・解除などがあった場合、制作・公表の停止や予防を請求できる仕組みが設けられています。

対象となるのは、制作会社やプロダクションだけではありません。

販売会社、配信サイトの運営管理者、映像をアップロードした個人などに対しても、法律上の要件に応じて公表停止などを請求できます。

対応の対象には、次のようなものがあります。

- AV作品の新規販売停止
- 動画配信の停止
- インターネット上の映像データの削除
- 店頭で販売されている商品の回収
- 公表の差止めや再公開の予防

また、法律にはプロバイダへの削除申出に関する特例もあります。通常7日間とされる発信者への削除同意照会期間を2日間に短縮する仕組みです。

ただし、削除請求をすればインターネット上のすべての複製映像が必ず消えるという意味ではありません。転載先や保存先が複数ある場合には、専門家と連携しながら対応する必要があります。

4. 証拠を保存して専門機関に相談する

被害を受けた場合、可能な範囲で次の情報を保存しておくと、相談や法的手続きに役立ちます。

- 勧誘者や事務所とのSNS・メールのやり取り
- 求人広告や募集ページのスクリーンショット
- 出演契約書や説明書面
- 撮影日や公表日が分かる記録
- 違約金や損害賠償を要求されたメッセージ
- 映像が販売・配信されているページの情報

証拠を集めるために危険な相手と再接触する必要はありません。自分の安全を優先してください。

【AV出演被害の相談窓口】#8891・警察・法的支援を利用する

AV出演被害について相談できる公的な窓口があります。


最初の相談先

#8891


性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター

AV出演契約の取消し・解除、映像の公表停止、被害後の心理的・医療的支援などについて相談できます。

- 全国共通の短縮電話番号
- 発信地域の最寄りの支援センターにつながる
- 弁護士などの専門家を紹介する法的支援
- 必要に応じた警察への同行支援
- 心理的・医療的支援

通話料無料。一部のIP電話等からは接続できない場合があります。受付時間は地域の窓口で確認してください。
「はやくワンストップ」と覚えてください。

電話で相談しづらい場合はCure time

性暴力に関するSNS相談「Cure time(キュアタイム)」では、チャットによる相談ができます。

電話で事情を説明することに抵抗がある人や、まずは文章で相談したい人にとって利用しやすい窓口です。

2026年度の内閣府案内では、チャット相談は毎日17時から21時までとされています。メールによる相談や外国語での相談についても案内があります。

警察への相談は#8103

撮影を強要された、脅迫された、身体的な暴力を受けた、性的な画像を無断で公開されたといった場合は、警察への相談も選択肢です。

- #8103(ハートさん): 性犯罪被害相談電話。24時間受付。
- #9110: 警察相談専用電話。犯罪被害やトラブルについて相談できる。
- 110: 現在進行中の暴力や差し迫った危険がある場合の緊急通報。

警察に相談するかどうか迷っている場合も、まずワンストップ支援センターに相談し、必要な支援について一緒に考えてもらえます。

映像の削除について相談できる窓口

AV出演被害では、出演契約の問題と、インターネット上で映像が拡散する問題を並行して対応する必要があります。

内閣府が案内する相談先には、次の機関があります。

- 法務局・地方法務局: 性的な画像を含むインターネット上の人権侵害について相談できる。事案に応じてプロバイダ等への削除要請も行う。
- 違法・有害情報相談センター: インターネット上のプライバシー侵害や削除依頼の方法について助言を受けられる。
- 法テラス: 犯罪被害者支援制度や弁護士費用などに関する情報を得られる。

契約解除の問題だけでなく、映像の削除や二次被害についても、複数の窓口を利用できます。

【AV出演被害の予防策】契約前に確認したい5つのポイント

AV出演被害を防ぐには、勧誘を受けた段階で相手の説明や契約内容を慎重に確認することが大切です。

1. 仕事内容が明確になるまで応募・契約を進めない

モデルや撮影スタッフの募集であれば、具体的にどのような仕事をするのか、撮影内容は何か、どの会社が依頼しているのかを確認してください。

「面接で説明する」「現場に行けば分かる」といった説明だけで進めるのは避けましょう。

2. 契約書をその場で署名しない

契約書や登録書などは、自宅に持ち帰って内容を確認してください。

その場で署名する必要があると説明されても、納得できないなら断って構いません。

3. 身分証明書や個人情報の扱いを確認する

身分証明書の画像や住所、電話番号、学校・勤務先などの情報を安易に渡さないようにしましょう。

個人情報を理由に脅された場合も、相手の要求に従う必要はありません。

4. 一人で事務所や撮影現場に行かない

初めて会う相手との面談や撮影では、事前に家族や信頼できる人に予定を伝えておくことが大切です。

待ち合わせ場所や帰宅手段も確保してください。

5. 少しでも不安があれば第三者に相談する

AV出演被害防止・救済法は、出演後だけでなく契約前の不安についても理解しておきたい法律です。

出演を断りたいときや、契約内容に疑問があるときは、相手方だけで判断せず、ワンストップ支援センターや法律の専門家に相談してください。

【騙されてAVに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:騙されてAVに出演させられた場合、契約を取り消せますか?

出演契約の内容や契約時の説明、撮影・公表の状況によって、任意解除、契約取消し、法定義務違反による解除などを検討できます。任意解除は法律で定められた期間内なら理由を問わず行えます。まずは#8891に相談してください。

Q2:AV出演契約を解除すると違約金を払わなければいけませんか?

法律に基づく任意解除では、出演者が解除によって損害賠償義務を負うことはありません。違約金を要求されても、すぐに支払わず専門機関に相談してください。

Q3:すでにAVが販売・配信されていても削除できますか?

契約を取り消したり解除したりした場合などには、法律に基づいて販売・配信停止や公表の差止めを請求できる場合があります。制作会社だけでなく、販売会社や配信サイトなども対象になり得ます。

Q4:AV出演に同意して撮影した場合でも契約解除できますか?

できます。任意解除権は、撮影時に同意していた場合でも行使できます。ただし、公表の時期と契約締結日によって解除できる期間が異なります。

Q5:AV出演被害は女性だけが対象ですか?

いいえ。AV出演被害防止・救済法は性別を問わず適用されます。男性も含め、被害を受けた出演者が救済を求められる仕組みです。

Q6:契約書に署名していなくても相談できますか?

相談できます。契約書が存在しない場合でも、望まない撮影や映像の無断公表などについて相談することが可能です。契約がないのに映像が公表された場合も、公表停止などを請求できる場合があります。

Q7:2026年12月22日を過ぎると、すべてのAV出演契約を解除できなくなりますか?

いいえ。2026年12月22日は、2024年6月23日から2025年6月22日までに締結した契約について設けられた経過措置の重要な期限です。2025年6月23日以降の契約は原則として公表から1年間の任意解除期間があり、説明義務違反などによる取消しや法定義務違反による解除も別途検討できます。

「騙されてAV」という問題の本質は、AV出演という仕事そのものではなく、本人が十分な説明を受けないまま契約させられたり、撮影内容の変更や違約金を理由に拒否できなくなったりする状況にあります。

2026年11月現在、AV出演被害防止・救済法には、出演契約の説明義務、撮影までの1か月、公表までの4か月、任意解除権、映像の販売・配信停止を請求する仕組みなどが設けられています。

特に覚えておきたいのは、次の3点です。

1. 契約したからといって、望まない撮影に応じる必要はない。
2. 撮影や公表の後でも、契約時期や状況によって解除・取消しを求められる。
3. 違約金を要求されたり、映像が拡散したりしても、#8891などの公的相談窓口を利用できる。

内閣府が2026年9月に公表した資料でも、相談体制の整備や警察による取締りが継続して報告されています。法律の存在を知っておくことは、被害を未然に防ぐだけでなく、すでに被害に遭った人が救済を求めるためにも重要です。

もし現在、AV出演を迫られている、契約解除を妨害されている、違約金を請求されている、映像が無断で公開されているという状況なら、相手と一人で交渉しようとせず、まずは全国共通番号「#8891」に相談してください。

自分の意思を尊重されることは当然の権利です。契約や撮影を断ることに、後ろめたさを感じる必要はありません。

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白河 凪

アイドルと音楽シーンを担当。公式サイトのスケジュール、リリース情報、本人の発表を照合してから構成しています。

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