全15試合の中でも、特に大会の流れを左右したのが準々決勝と準決勝だった。
大阪桐蔭、智弁和歌山という全国的な実績を持つ強豪が準々決勝で姿を消す一方、明石商と京都国際は接戦を勝ち抜いて決勝に進んだ。
準々決勝① 明石商が大阪桐蔭を8-5で撃破10月31日の第1試合では、明石商が大阪桐蔭を8-5で下した。
大阪桐蔭は1回戦で龍谷大平安を9-0と圧倒していたが、明石商との試合では投手陣の制球が課題となった。
注目された左腕・川本晴大投手は自己最速の155キロを記録したものの、四死球が重なり、6回途中で7失点。大阪桐蔭は一度リードを許した後、6回に4点を奪って追いつく粘りを見せたが、明石商がその後に勝ち越した。
明石商にとっては、単なるベスト4進出以上の意味を持つ勝利だった。春の選抜優勝校を直接破ったことで、チームの実力を強く印象づけた一戦となった。
準々決勝② 智弁学園が彦根総合に6-2智弁学園は滋賀1位の彦根総合を6-2で破った。
彦根総合は1回戦で関西創価を1-0で下した守備力が持ち味だったが、智弁学園は複数の得点機を生かして主導権を握った。
この勝利で智弁学園はベスト4入り。2026年春の選抜大会で準優勝した実績を持つチームが、秋も近畿の上位争いに残った。
準決勝では明石商との接戦に敗れたものの、選抜選考に向けて評価材料を残した。
準々決勝③ 京都国際が智弁和歌山に延長10回サヨナラ勝ち今大会屈指の好ゲームとなったのが、京都国際と智弁和歌山の一戦だ。
序盤から智弁和歌山がリードし、京都国際は7回まで無安打に抑え込まれる苦しい展開だった。
しかし、終盤に流れが変わる。
- 8回:京都国際が初安打から1点を返す。
- 9回:京都国際が追いつき、試合を振り出しに戻す。
- 10回:タイブレークで京都国際が勝ち越す。
京都国際は0-3から4-3まで試合をひっくり返した。
智弁和歌山は夏の甲子園を制した実績を持つ強豪。京都国際にとって、この勝利は優勝への大きな転換点となった。
準々決勝④ 報徳学園が八幡商を延長10回で下す報徳学園と八幡商の試合も、最後まで勝敗が分からない展開だった。
報徳学園は序盤からリードを奪ったが、八幡商は終盤に反撃。9回には3点を奪って一時逆転し、報徳学園を追い詰めた。
報徳学園も9回裏に同点とし、延長10回のタイブレークへ突入。最後は代打・植田慎一郎のスクイズでサヨナラ勝ちを収め、6-5でベスト4進出を決めた。
報徳学園は接戦をものにする勝負強さを見せた一方、八幡商も兵庫県大会優勝校を相手に5得点を奪った。この試合内容は、センバツ選考でも注目すべき材料となる。
準決勝① 明石商が智弁学園に5-4で競り勝つ11月1日の準決勝第1試合では、明石商が智弁学園を5-4で破った。
明石商は初回に2点を先制。その後、智弁学園に追いつかれるものの、3-3で迎えた5回裏に試合が動いた。
主将で4番捕手の大塚弥選手が左翼越えのソロ本塁打を放ち、勝ち越しに成功。8回にも追加点を挙げ、最後までリードを守り切った。
投手陣では仲吉泰清投手が救援登板。5回1/3を2失点に抑え、明石商を8年ぶりの決勝進出へ導いた。
準決勝② 京都国際が報徳学園を4-0で完封もう一つの準決勝は京都国際が報徳学園に4-0で勝利した。
京都国際は1回に2点、4回にも2点を追加。試合序盤に主導権を握った。
最大の注目は先発した越沼優悟投手だ。
報徳学園打線を6安打に抑え、完封勝利を達成。報徳学園は安打数で相手を上回る場面もあったが、得点につなげられなかった。
京都国際は秋季近畿大会で初めて決勝へ進出。明石商との決勝に向け、投手力の高さを改めて証明した。
【決勝速報・詳細】京都国際が明石商を4-2で破り初優勝
4-2
京都国際 WIN
京都国際
4
京都府代表
VS
11月3日
明石商
2
兵庫県代表
2026年11月3日・わかさスタジアム京都・決勝
京都国際
5安打
明石商
3安打
試合時間
2時間
| イニング | 京都国際 | 明石商 |
|---|---|---|
| 1回 | 1 | 1 |
| 2回 | 0 | 0 |
| 3回 | 0 | 0 |
| 4回 | 1 | 0 |
| 5回 | 0 | 0 |
| 6回 | 0 | 0 |
| 7回 | 0 | 0 |
| 8回 | 0 | 0 |
| 9回 | 2 | 1 |
| 合計 | 4 | 2 |
試合が動いたのは初回だった。
京都国際は1番の藤本玄岐選手が二塁打で出塁。得点圏に走者を進めると、2死三塁から相手遊撃手の悪送球によって先制点を挙げた。
明石商もすぐに反撃する。
1回裏、2死二塁から4番の大塚弥主将が右前適時打を放ち、1-1の同点に追いついた。
4回表・川北健瑠の適時打で京都国際が勝ち越し同点で迎えた4回、京都国際は再び得点圏に走者を進める。
1死二塁から5番・川北健瑠選手が適時打を放ち、2-1と勝ち越しに成功した。
京都国際の先発・末永桜雅投手は5回を1失点にまとめ、試合を作った。
6回から越沼優悟が登板6回からはエースの越沼優悟投手がマウンドへ。
今大会、準々決勝では延長戦を経験し、準決勝では報徳学園を完封していた越沼。決勝でも明石商の強力打線に対し、粘り強い投球を続けた。
京都国際は投手交代によって試合の流れを保ち、終盤まで1点のリードを守った。
9回表・大嶋健生の2点適時打が決定打優勝を大きく引き寄せたのが9回表だった。
京都国際は2死二、三塁の好機を作り、8番の大嶋健生選手が中前へ2点適時打を放つ。
これでスコアは4-1。明石商にとっては、最終回の攻撃に大きなプレッシャーがかかる展開となった。
9回裏、明石商は2死一塁から代打・中井選手の適時二塁打で1点を返したものの、反撃はここまで。
最後は越沼投手が空振り三振を奪い、4-2で試合終了。京都国際の初優勝が決まった。
京都国際の優勝を支えた投手陣決勝で特に評価したいのは、先発と救援の役割分担だ。
| 選手 | 決勝での役割 | 評価ポイント |
|---|---|---|
| 末永桜雅 | 先発 | 5回1失点で試合を作る |
| 越沼優悟 | 6回から救援 | 終盤までリードを維持 |
高校野球ドットコムの大会レポートによれば、越沼投手は今大会で23回1/3を投げてわずか1失点。決勝の9回に初失点を記録するまで無失点を続けていた。
この数字は、京都国際が優勝できた理由を端的に示している。
打線の爆発力だけではなく、接戦を勝ち切る投手力があった。特に準々決勝の智弁和歌山戦で延長戦を制し、準決勝で完封、決勝でも終盤を任された越沼投手の働きは大きかった。
明石商業は8年ぶりの決勝進出も初優勝には届かず明石商業も今大会を通じて高い競争力を見せた。
和歌山東を13-0で破り、準々決勝では大阪桐蔭に8-5、準決勝では智弁学園に5-4。強豪校を連続して下し、2018年以来8年ぶりの決勝進出を果たした。
決勝では大塚弥主将が同点適時打を放ったが、最終的には京都国際の守備と投手力に苦しんだ。
神戸新聞の決勝後の報道では、明石商は3失策を記録。大塚主将も守備面の課題を振り返っている。
それでも準優勝という結果は、来春の選抜を見据えるうえで大きな実績だ。新戦力の台頭も含め、冬の練習を経たチームの成長が期待される。
【2027年センバツ選考予想】近畿6枠はどの高校が有力か
2026年秋季近畿大会の結果を踏まえ、次に注目されるのが2027年春の第99回選抜高校野球大会だ。
近畿地区の一般選考枠は6校。加えて、京都国際が出場する明治神宮大会で近畿代表が優勝すれば、近畿地区に神宮大会枠が追加され、7校になる可能性がある。
まず注目されるベスト4の4校現段階で有力視されるのは、次の4校だ。
1. 京都国際(京都)
優勝校として最も強い実績を残した。4試合を通じた投手陣の安定感、智弁和歌山との延長戦を制した勝負強さ、決勝での継投策が高く評価される材料となる。
2. 明石商(兵庫)
準優勝に加え、大阪桐蔭と智弁学園を連破した実績がある。決勝でも終盤まで粘り、準々決勝以降の戦いぶりは選考材料として強い。
3. 智弁学園(奈良)
彦根総合を6-2で破り、ベスト4進出。準決勝は1点差の惜敗だった。2026年春の選抜で準優勝した実績もある。
4. 報徳学園(兵庫)
八幡商との延長10回の接戦を制した。準決勝では京都国際に完封されたが、ベスト4入りという結果は大きい。
この4校は、秋季近畿大会の上位進出を根拠に、選抜出場が有力視されている。
残り2枠を争う4校の評価難しいのは5校目、6校目の選考だ。
準々決勝で敗退した4校は、それぞれ異なる強みと課題を残した。
智弁和歌山(和歌山2位)
京都国際に延長10回で4-3の惜敗。試合途中まで3点をリードし、終盤まで優勝校を苦しめた。投打のポテンシャルと接戦の内容が評価材料。
八幡商(滋賀2位)
報徳学園に延長10回タイブレークで6-5のサヨナラ負け。9回に逆転する粘りを見せ、強豪相手に5得点した攻撃力がアピール材料。
大阪桐蔭(大阪1位)
明石商に5-8で敗退。1回戦は9-0で勝利したが、準々決勝では投手陣の四死球が課題に。春の選抜優勝校という実績やチームの潜在能力も比較材料となる。
彦根総合(滋賀1位)
1回戦は1-0で勝利したが、準々決勝では智弁学園に2-6で敗れた。上位校との比較で、最後の枠を争うには厳しい立場となった。
特に議論になりそうなのは智弁和歌山と八幡商だ。
両校は準々決勝で延長戦に持ち込まれ、最後はサヨナラ負け。単純な敗戦スコアだけでは測れない競争力を示した。
一方、大阪桐蔭は春の選抜優勝校であり、大阪1位として近畿大会に出場している。準々決勝での敗戦内容は課題だが、チーム全体の実力や選手層をどう評価するかも論点となる。
選考は単純な得失点差の比較ではない。近畿大会の成績、対戦相手、試合内容、チームの実力などを総合的に判断する必要がある。
【プロの結論】選抜予想はベスト4だけで終わらない今回の選考を考える際、重要なのは次の3点だ。
1. ベスト4の実績を最優先すること。 京都国際、明石商、智弁学園、報徳学園は近畿大会で3勝以上を挙げており、有力な位置にいる。
2. ベスト8の敗戦内容を比較すること。 智弁和歌山と八幡商の延長戦、大阪桐蔭のチーム力と投手面の課題は、異なる評価軸を生む。
3. 明治神宮大会の結果を待つこと。 京都国際が近畿代表として優勝すれば、近畿地区の選抜枠が1校増える。
現時点の予想では、ベスト4の4校が先行し、残る2枠は智弁和歌山、八幡商、大阪桐蔭を中心とする比較になる。彦根総合も候補の一つだが、現状では厳しい。
なお、正式な出場校発表はまだ先だ。第99回選抜大会の選考委員会は2027年1月29日に予定されている。開幕は3月19日、組み合わせ抽選会は3月5日だ。
京都国際が明治神宮大会で優勝した場合はどうなる?秋季近畿大会の優勝校には、明治神宮大会への出場権が与えられる。
2026年は京都国際が近畿代表として11月19日開幕の明治神宮大会に出場する。
この大会で京都国際が優勝した場合、近畿地区に神宮大会枠が追加される仕組みだ。
つまり、一般選考6校に加えて1校が選ばれる可能性がある。これは、ベスト8で敗退した学校にとっても大きな意味を持つ。
2027年センバツを予想するなら、近畿大会の結果だけで判断を終えず、11月の明治神宮大会まで確認することが重要だ。
【秋季高校野球近畿大会に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:秋季近畿大会2026の優勝校はどこですか?
京都国際です。11月3日の決勝で明石商業を4-2で破り、秋季近畿大会で初優勝しました。
Q2:明石商業と京都国際の決勝結果は?
京都国際が4-2で勝利しました。京都国際は1回に先制し、4回と9回にも得点。明石商業は9回に1点を返しましたが、逆転には届きませんでした。
Q3:秋季近畿大会2026の出場校は何校ですか?
近畿6府県から16校が参加しました。大阪、兵庫、京都、奈良が各3校、滋賀と和歌山が各2校です。
Q4:準決勝の結果はどうなりましたか?
11月1日に2試合が行われ、明石商が智弁学園に5-4、京都国際が報徳学園に4-0で勝利しました。
Q5:準々決勝の結果は?
明石商が大阪桐蔭に8-5、智弁学園が彦根総合に6-2、京都国際が智弁和歌山に4-3、報徳学園が八幡商に6-5で勝利しました。京都国際と報徳学園の試合は、いずれも延長10回の決着でした。
Q6:2027年センバツの近畿地区の出場枠は何校ですか?
一般選考枠は6校です。近畿代表の京都国際が明治神宮大会で優勝した場合は、神宮大会枠が加わり7校となる可能性があります。
Q7:2027年センバツの出場校はいつ決まりますか?
2027年1月29日に選考委員会が開かれる予定です。大会は3月19日に開幕し、組み合わせ抽選会は3月5日に予定されています。
2026年秋季近畿大会は、京都国際が明石商を4-2で破り、初めて近畿の秋の頂点に立った。
大会を振り返ると、京都国際の投手力と接戦を勝ち切る能力が際立った。特に越沼優悟投手の23回1/3で1失点という成績は、優勝を支えた大きな要素だった。
一方、明石商も大阪桐蔭と智弁学園を連破し、8年ぶりの決勝進出を果たした。智弁学園、報徳学園もベスト4に入り、2027年センバツの有力候補となっている。
今後の注目点は3つある。
- 京都国際が明治神宮大会でどこまで勝ち進むか。
- 近畿の5校目、6校目にどの高校が選ばれるか。
- 1月29日の選考委員会で、各校の試合内容がどう評価されるか。
秋季近畿大会の優勝校だけでなく、準々決勝で敗れた学校の戦いぶりにも、センバツ選考を読み解くヒントがある。
2027年春の甲子園に近畿からどの6校、あるいは7校が進むのか。京都国際の明治神宮大会での挑戦とともに、今後の高校野球から目が離せない。