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産後の恨みは一生なぜ残る?2026年最新の育休取得率・取得期間と夫婦関係修復の鍵を徹底解説

津田 美咲 津田 美咲 • 更新: • 公開: • 読了約 25 分
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「産後の恨みは一生」と言われるのはなぜなのか。出産後、夫の何気ない一言や家事・育児への消極的な態度が、何年経っても忘れられないという女性は少なくない。その背景には、出産直後の身体的なダメージ、慢性的な睡眠不足、育児への不安、そして夫婦間で生じる負担の偏りがある。単なる夫婦げんかではなく、最も助けを必要としていた時期に、パートナーから十分な支援を受けられなかったという経験が、信頼関係に深い傷を残すのだ。

2026年7月31日に厚生労働省が公表した「令和7年度雇用均等基本調査」では、男性の育児休業取得率が50.9%となり、初めて5割を突破した。一方、取得期間を見ると、男性の約6割は2週間以上3か月未満にとどまっている。最新統計と総務省の社会生活基本調査を照らし合わせると、育休を取得する男性が増えても、産後の夫婦間の負担が必ずしも均等になっていない実態が見えてくる。

【理由を解説】産後の恨みは一生と言われるのはなぜ?忘れられない心理的背景

産後の恨みは一生

産後の恨みが長く残る最大の理由は、出産後の母親が心身ともに大きな負担を抱えている時期に、夫婦間の協力関係が崩れやすいことにある。

出産は赤ちゃんを迎える喜ばしい出来事である一方、母親にとっては身体の回復と育児が同時に始まる大きな転換点だ。そこに夫の理解不足や協力の欠如が重なると、単に家事を手伝ってもらえなかったという不満を超えて、パートナーへの信頼そのものが揺らいでしまう。

1. 出産直後は身体の回復と育児が同時進行する

出産後の女性は、出産による身体的なダメージから回復する必要がある。自然分娩でも会陰部の痛みや出血、ホルモンバランスの急激な変化などがあり、帝王切開の場合は手術後の傷の回復も必要になる。

その一方で、新生児の授乳やおむつ交換、寝かしつけなどは昼夜を問わず続く。赤ちゃんが数時間おきに目を覚ますため、母親はまとまった睡眠を確保できないことも多い。

このような状態で、夫が普段どおり仕事を続け、帰宅後は休息を優先していると、妻は身体を休める時間さえ確保できなくなる。

夫に悪意がなかったとしても、妻にとっては「自分だけが生活を大きく変え、負担を引き受けている」という感覚が強くなる。これが産後の不満の出発点になる。

2. 家事・育児の量だけでなく、責任の偏りが不満を生む

夫婦間のトラブルでは、実際に手を動かす時間だけでなく、家事や育児を管理する負担も見落とされやすい。

例えば、赤ちゃんのおむつ交換を夫が担当していても、おむつの在庫確認、購入、交換後の処理まで妻が管理していれば、育児の責任が完全に分担されているとはいえない。

予防接種の予約、乳幼児健診の日程管理、保育園の情報収集、必要な衣類やミルクの準備など、目に見えにくい作業も育児の一部だ。

こうした負担は、いわゆる「名もなき家事」や育児のマネジメント業務として捉えられる。夫が妻から指示されたことだけを実行する状態では、妻側の管理負担が残り続ける。

3. 最も助けが必要だった時期の記憶が信頼を左右する

産後の恨みが長引くのは、過去の出来事そのものだけが問題なのではない。困っていたときに頼れなかったという経験が、その後の夫婦関係にも影響するためだ。

例えば、妻が夜中に何度も授乳している横で夫が眠り続けていた、体調が悪くても食事の準備を求められた、育児の相談をしても真剣に受け止めてもらえなかったといった経験が重なると、夫への期待が失われていく。

出産後に夫婦の関係が変化することは、個人の性格だけで説明できるものではない。2025年に公表された日本人女性752人を対象とする縦断研究でも、妊娠中の抑うつ症状や家事・育児の負担感などと、出産後の夫婦関係の満足度の変化との関連が報告されている。

つまり、産後の恨みは単なる感情的な問題ではなく、身体的負担、精神的な不調、家庭内の役割分担が複雑に絡み合って生じる問題なのだ。

【具体例】出産後の夫への不満とは?産後の恨みにつながりやすい5つのエピソード

産後の恨みとして問題になりやすいのは、特別に大きな事件だけではない。日常の中で繰り返される小さな無理解や、負担の押し付けが積み重なっていくケースも多い。

ここでは、産後の夫婦関係で典型的に問題となる場面を整理する。特定の夫婦の実話や個人の証言ではなく、家事・育児の分担を考えるための具体的な事例である。

エピソード1:夜泣きに対応せず、夫だけが眠り続ける

赤ちゃんが夜中に何度も目を覚まし、妻が授乳や寝かしつけを繰り返しているにもかかわらず、夫は翌日の仕事を理由に夜間の育児に参加しない。

仕事への配慮は必要だが、妻も産後の回復途中であり、睡眠不足の影響を受けている。夜間の対応を一方だけに任せ続ければ、身体的な疲労だけでなく、不公平感も強くなる。

夜間授乳を母親が担当する場合でも、夫が授乳後の寝かしつけやおむつ交換、早朝の育児を担当するなど、休息を確保する工夫はできる。

エピソード2:家事を頼むと、やり方を聞いてくる

妻が食事の準備や洗濯、赤ちゃんの世話に追われているとき、夫が家事を始める前に毎回やり方を確認するケースだ。

どこに洗剤があるのか、赤ちゃんの着替えはどこにあるのか、何を買えばよいのか。こうした質問に答えること自体が、妻の負担になっている場合がある。

家事を一つ担当するだけでなく、必要な物の把握から実行、後片付けまで自分で完結できるようになることが、本当の分担につながる。

エピソード3:産後の体調不良を軽く扱われる

出産後の身体の痛みや疲労を訴えているのに、夫が普段どおりの生活を求めたり、家事をできないことを不満に思ったりするケースもある。

母親の身体が回復する速度には個人差がある。産後の回復を、単に出産から何日経過したかだけで判断することはできない。

特に帝王切開後や、出産時に大きな負担があった場合は、医療者の指示に従って休息や活動量を調整する必要がある。

エピソード4:育児の大変さを理解せず、休日は自分の時間を優先する

夫が平日は仕事、休日は趣味や睡眠を優先し、妻には休日も育児と家事が続くという状況だ。

育児には休日がない。赤ちゃんの世話は毎日続き、母親が仕事に復帰した後も、保育園の送迎や食事の準備などの負担は残る。

夫が休日に育児を担当し、妻が一人で外出したり、まとまった睡眠を取ったりできる時間を確保することは、負担の偏りを改善する具体的な方法になる。

エピソード5:夫の親族への対応まで妻に任せる

出産後は、親族への報告や面会の日程調整、お祝いへの対応なども発生する。妻の体調が十分に戻っていない時期に、こうした対応を一方的に任せることも不満の原因になる。

面会の可否や時期を夫婦で決め、夫が自分の親族との連絡を担当すれば、妻の負担を減らせる。

これらの具体例に共通するのは、夫が育児を全くしていないかどうかだけではなく、妻の負担や状況を理解し、家庭の責任を主体的に引き受けているかどうかという点だ。

【2026年最新データ】男性育休取得率50.9%でも残る夫婦の家事・育児分担の実態

産後の夫婦関係を考えるうえで、男性の育児休業取得率は重要な指標になる。ただし、育休を取得した男性がどれほど育児に参加しているか、どのくらいの期間休業しているかは、取得率だけでは判断できない。

男性の育休取得率は令和7年度に50.9%へ上昇

厚生労働省が2026年7月31日に公表した「令和7年度雇用均等基本調査」によると、男性の育児休業取得率は50.9%となった。前回の令和6年度調査の40.5%から10.4ポイント上昇し、過去最高を更新している。

女性の取得率は88.3%であり、男女の間には依然として差があるものの、男性の取得率が初めて5割を超えたことは大きな変化だ。

政府が掲げていた2025年までの男性育休取得率50%という目標も達成された。今後は2030年までに85%という目標に向け、取得率だけでなく、取得期間や職場環境の改善が課題となる。

なお、この50.9%は、2023年10月1日から2024年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、2025年10月1日までに育児休業を開始した人などの割合だ。全男性労働者の半数が育休を取ったという意味ではない。

育児休業取得期間は男性の約6割が2週間以上3か月未満

取得率の上昇に対して、取得期間には別の課題がある。

同調査によると、男性の育児休業期間は「1か月以上3か月未満」が30.3%で最も多く、「2週間以上1か月未満」が28.0%、「5日以上2週間未満」が14.1%だった。

2週間以上3か月未満を合計すると58.3%となる。一方、2週間未満の取得者も合計20.9%を占める。

つまり、育休を取得する男性は増えているものの、出産直後の数週間から数か月にわたって育児を継続的に担う体制には、まだ改善の余地がある。

令和3年社会生活基本調査が示す家事・育児時間の男女差

総務省の「令和3年社会生活基本調査」も、家庭内の負担を考えるうえで重要な資料だ。

6歳未満の子どもがいる夫婦と子どもの世帯では、週全体の1日当たり平均で、夫の家事関連時間は1時間54分、妻は7時間28分だった。

家事関連時間とは、家事、介護・看護、育児、買い物を合わせた時間である。夫の家事関連時間は増加しているものの、妻との間には依然として大きな差がある。

同調査では、夫の育児時間は2016年の49分から2021年には1時間5分に増加した。一方、妻の育児時間は3時間27分から3時間54分に増えている。夫の参加が進んでいることと、妻の負担が十分に軽減されていることは、必ずしも同じではない。

2026年時点で確認できる育休・家事育児関連の主要データ
調査・制度 確認できる数値・内容 夫婦関係への示唆
令和7年度雇用均等基本調査・男性 育休取得率50.9% 男性の取得は広がっているが、取得率だけでは育児参加の実態は分からない。
令和7年度雇用均等基本調査・女性 育休取得率88.3% 男女の取得率には依然として37.4ポイントの差がある。
男性の育児休業取得期間 1~3か月未満30.3%、2週間~1か月未満28.0% 約58.3%が2週間以上3か月未満の期間で取得している。
令和3年社会生活基本調査 夫の家事関連時間1時間54分、妻7時間28分 6歳未満の子どもがいる世帯では、家庭内の負担に大きな男女差がある。
産後パパ育休 出生後8週間以内に通算28日まで、2回に分割可能 出産直後の家庭生活を夫婦で支えるための制度。

ここで注意したいのは、育休取得率と取得期間の統計では対象期間や集計対象が異なることだ。取得率は配偶者が出産した男性などを対象とする一方、取得期間の割合は、2024年4月から2025年3月までに育休を終了して復職した人を対象にしている。

また、社会生活基本調査の数値は2021年の調査結果であり、2026年の家庭をそのまま表すものではない。最新の育休統計と過去の生活時間統計を組み合わせることで、制度利用の進展と家庭内の負担の違いを読み解くことができる。

【制度を解説】産後パパ育休とは?2026年に知っておきたい取得条件と注意点

出産後の夫婦のすれ違いを防ぐために、活用したいのが産後パパ育休だ。

これは育児・介護休業法に基づく出生時育児休業で、2022年10月1日から適用された制度である。通常の育児休業とは別に取得でき、男性が出産直後の育児に参加しやすくすることを目的としている。

産後パパ育休の基本的な仕組み
  • 取得可能期間:子どもの出生後8週間以内。
  • 取得可能日数:通算4週間、28日まで。
  • 分割取得:2回まで可能。
  • 申出期限:原則として休業開始予定日の2週間前まで。
  • 通常の育児休業との関係:別制度として取得できる。

産後パパ育休は、単に男性が会社を休むための制度ではない。母親の身体的な回復を支え、授乳以外の育児や家事を夫婦で分担するために活用できる。

例えば、出産直後の期間に夫が休業して、食事の準備、洗濯、買い物、上の子の世話、赤ちゃんのおむつ交換などを担当すれば、妻が休息を取れる時間を増やせる。

育児休業中の給付金はどうなる?

一定の雇用保険上の要件を満たす場合、産後パパ育休中には出生時育児休業給付金が支給される。

給付額は原則として休業開始時賃金日額の67%相当額で、支給日数は28日が上限だ。

加えて、一定期間内に本人と配偶者の双方がそれぞれ14日以上育児休業を取得するなどの要件を満たす場合、出生後休業支援給付金として13%相当額が追加される。対象となる最大28日間について、合計80%相当の給付率となり、社会保険料の免除などを含めると手取り10割相当となる仕組みだ。

ただし、給付には個別の要件があるため、実際の支給額や対象期間については勤務先やハローワークで確認する必要がある。

育休を取得しても産後の負担が解消されない理由

育休取得率が上昇しても、それだけで夫婦間の不公平感がなくなるわけではない。

例えば、育休中の夫が家事を妻から頼まれるまで行わなかったり、赤ちゃんの世話をしていても家事全般の管理を妻に任せていたりすれば、妻の負担は残る。

育休の目的は、会社に行かない時間を増やすことだけではない。家庭の一員として、子どもの世話と生活維持に必要な仕事を主体的に引き受けることにある。

また、2025年4月と10月には育児・介護休業法の改正が段階的に施行され、柔軟な働き方や仕事と育児の両立を支援する仕組みが拡充された。育休取得後の働き方も含めて、夫婦双方が仕事と育児を継続できる環境を整えることが求められている。

【夫婦関係の修復】産後の恨みを解消するには?信頼を取り戻す5つの方法

産後の恨みを抱えている夫婦に必要なのは、過去の出来事を無理に忘れることではない。何が問題だったのかを理解し、今後の生活を変えることだ。

特に、夫が「もう何年も前のことなのに」と考えている場合、妻との間で問題の認識に大きな隔たりが生まれている可能性がある。

1. まずは過去の出来事を否定せずに受け止める

夫婦関係の修復で最初に必要なのは、妻が当時どのような状況に置かれていたのかを理解することだ。

妻が出産直後の対応について不満を話したとき、夫が仕事の忙しさや自分なりに努力していたことを説明してしまうと、妻は再び気持ちを理解してもらえなかったと感じることがある。

大切なのは、夫の事情を説明する前に、妻の負担やつらさを認めることだ。

例えば、当時の夜間育児を任せきりにしていたこと、体調が悪いときに家事を求めていたことなど、具体的な行動を振り返る。何が相手を傷つけたのかを理解し、言葉にして謝罪することが修復の出発点になる。

2. 家事・育児を「手伝う」から「担当する」に変える

夫婦関係を改善するには、家事や育児をその都度お願いする形から、担当者を決める形に変えることが効果的だ。

例えば、次のような分担が考えられる。

  • 食事:夫が朝食と夕食の準備、食器洗いまで担当する。
  • 洗濯:夫が洗濯物の仕分け、洗濯、干す作業、収納まで行う。
  • 夜間育児:授乳以外のおむつ交換や寝かしつけを夫が担当する。
  • 買い物:日用品や育児用品の在庫確認から購入まで夫が管理する。
  • 子どもの予定:健診や予防接種などの予定を夫婦で把握し、予約や移動を分担する。

要点は、妻が指示を出さなくても作業が進む状態を作ることだ。

3. 妻が休める時間を具体的に確保する

産後の母親にとって、休息はぜいたくではなく、身体と精神の回復に必要なものだ。

夫が赤ちゃんの世話を担当している間に妻が眠れるようにする、休日の数時間を妻の自由時間にする、夜間の育児を交代するなど、休息時間を具体的に確保することが大切だ。

単に「疲れていたら休んでいい」と伝えるだけでは、妻が休むための段取りや家事が残ってしまう場合がある。夫が自分で家事や育児を引き受け、妻が安心して休める状態を作る必要がある。

4. 定期的に夫婦で生活の負担を確認する

家事・育児の分担は、一度決めたら終わりではない。子どもの成長や仕事の状況によって、必要な作業は変化する。

週に一度でも、家事や育児で負担に感じていることを確認する時間を設けるとよい。

このとき、どちらがより大変かを競うのではなく、負担が集中している作業を見つけ、改善することを目的にする。

夫婦で話し合うのが難しい場合は、夫婦カウンセリングや自治体の相談窓口を利用する方法もある。

5. 一度の謝罪ではなく、継続した行動で信頼を取り戻す

産後の恨みは、謝罪の言葉だけで解消できるとは限らない。

妻が本当に求めているのは、今後同じ状況になったときに、夫が自分から動いてくれるという安心感かもしれない。

約束した家事を継続して担当する、妻の体調を気にかける、子どもの世話を自分の責任として行う。こうした行動の積み重ねが、少しずつ信頼関係を修復していく。

妻に過去のことを早く忘れるよう求めたり、謝罪を受け入れる期限を設定したりするのは逆効果になりやすい。関係修復には、相手の気持ちを尊重する姿勢が欠かせない。

【産後うつにも注意】パートナーのサポートと公的支援を活用する方法

産後の夫婦関係を考えるとき、忘れてはならないのが母親のメンタルヘルスだ。

産後の気分の落ち込みや不安定さは、単なる気持ちの問題として片付けられない。身体の回復、ホルモンバランスの変化、睡眠不足、育児のプレッシャーなどが重なり、医療的な支援が必要になることもある。

マタニティブルーズと産後うつは同じではない

出産後には、涙もろくなる、不安になる、気分が落ち込むといったマタニティブルーズが生じる場合がある。

一般にマタニティブルーズは産後数日から始まり、10日程度で落ち着くことが多い。一方、産後うつは気分の落ち込みや意欲の低下、不眠、食欲不振などが2週間以上続くことがあり、治療や専門的な支援が必要になる場合がある。

こども家庭庁の妊娠・出産に関する情報でも、産後うつについて、長引く症状を放置せず、医療機関や地域の相談窓口につなぐことが案内されている。

産後うつのハイリスクを示す公的データ

こども家庭庁が公表した母子保健施策の資料によると、2022年度の市区町村調査では、産後1か月までにエジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)を実施した褥婦479,304人のうち、9点以上だった人は47,632人だった。

割合にすると9.9%となる。

ただし、EPDSで9点以上という結果は産後うつのハイリスクを示すスクリーニング上の目安であり、全員が産後うつ病と診断されたという意味ではない。必要に応じて医師や保健師による評価につなげることが重要だ。

夫ができる具体的なサポート

産後うつの予防や早期対応において、パートナーの役割は大きい。

  • 母親が十分に睡眠を取れるよう、夜間や早朝の育児を分担する。
  • 食事、洗濯、掃除などの家事を主体的に引き受ける。
  • 気分の落ち込みや不安について、否定せずに話を聞く。
  • 医療機関や自治体の相談窓口への相談を一緒に進める。
  • 必要に応じて産後ケアや家事支援サービスを利用する。

特に、母親がつらい気持ちを話したときに、育児を頑張るよう励ますだけでは十分ではない。休息を確保し、実際の負担を減らすことが必要になる。

厚生労働省・こども家庭庁が案内する公的支援

自治体のこども家庭センターでは、妊娠期から子育て期までの相談や情報提供、必要な支援機関との連携などを行っている。

また、産後ケア事業では、助産師などの専門職による心身のケアや育児支援を受けられる。自治体によって利用条件や費用、実施方法は異なるが、宿泊型、通所型、訪問型などのサービスがある。

夫婦だけで解決しようとせず、専門職や地域の支援を組み合わせることも大切だ。

【プロの結論】産後の恨みを解消する鍵は、育児の共同責任と安心できる関係づくり

産後の恨みを単なる夫婦間の感情的な問題として扱うと、本質を見失ってしまう。

出産後の母親が経験する身体的・精神的な負担は大きく、その時期にパートナーから支援を受けられなかったという経験は、夫婦の信頼関係に影響する。

2026年の男性育休取得率は50.9%に到達した。しかし、育休を取得したかどうかだけでは、家庭内の負担が均等になったかどうかは分からない。重要なのは、休業期間中に何を担当し、復職後もどのように育児を続けていくかという点だ。

夫婦関係を修復するための判断基準は、次の3つに整理できる。

  • 過去の問題を認識できているか:相手の負担や傷ついた経験を否定せず、具体的に理解しているか。
  • 責任を継続的に分担できているか:指示を待つのではなく、家事・育児を自分の役割として完結できているか。
  • 母親の心身の健康を守れているか:休息や医療的支援を含め、無理をさせない家庭環境を作れているか。

この3つが改善されないまま、時間の経過だけに期待しても、夫婦間のわだかまりは解消しにくい。反対に、問題を正面から受け止め、日々の行動を変えることができれば、関係を立て直す余地はある。

【産後の恨みは一生】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:産後の恨みは本当に一生続くのでしょうか?

A1:必ずしも一生続くわけではない。夫婦関係の修復や負担の改善によって、過去の出来事に対する気持ちが和らぐ場合もある。ただし、傷ついた経験を軽視されたり、同じ問題が繰り返されたりすると、長期的に不信感が残る可能性がある。

Q2:産後の恨みを夫に伝えるときはどうすればよいですか?

A2:当時の出来事と、そのときに感じた負担を具体的に伝えることが大切だ。何が嫌だったかだけでなく、今後どのような家事・育児の分担を希望するのかまで話し合うと、改善につながりやすい。

Q3:2026年の男性育休取得率は何%ですか?

A3:厚生労働省の令和7年度雇用均等基本調査では50.9%となっている。前回の40.5%から10.4ポイント上昇し、初めて5割を超えた。

Q4:産後パパ育休は通常の育児休業と何が違いますか?

A4:産後パパ育休は、子どもの出生後8週間以内に通算28日まで取得できる制度で、2回まで分割できる。通常の育児休業とは別に取得できるため、出産直後の支援に活用しやすい。

Q5:産後うつと夫への恨みは関係がありますか?

A5:産後うつと夫への不満は同じものではないが、睡眠不足や育児負担、夫婦関係の問題などが重なる場合がある。気分の落ち込みや不眠などが2週間以上続く場合は、産婦人科や精神科、地域の保健師などに相談したい。

「産後の恨みは一生」と言われる背景には、出産直後の身体的な負担だけでなく、家事・育児の分担の偏りや、パートナーから理解を得られなかった経験がある。

2026年7月公表の厚生労働省の最新調査では、男性の育休取得率は50.9%に達した。一方で、男性の育休取得期間は2週間以上3か月未満が約58.3%であり、女性との取得期間の差も残っている。制度が普及することと、家庭内で実際に負担が分担されることは別の問題だ。

夫婦関係の修復には、過去の不満を否定せずに受け止め、家事・育児を具体的に分担し、継続的な行動で信頼を取り戻すことが欠かせない。

また、産後うつなどの心身の不調が疑われる場合は、夫婦だけで抱え込最初に、医療機関や自治体の支援を活用することも重要だ。

産後の恨みを一生の問題にしないために必要なのは、妻に忘れる努力を求めることではない。夫婦が互いの負担を理解し、子どもを育てる責任をともに引き受ける家庭へと変わっていくことだ。

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津田 美咲

スポーツ報道7年。連盟の公式記録、試合結果、会見の書き起こしで数値と経歴を確認しています。

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