意味を理解したら、次に押さえたいのが文法上の位置と発音です。
more or lessの発音は「モア・オア・レス」more or lessの発音は、カタカナでは「モア・オア・レス」に近い音です。
more or less

モア・オア・レス
アメリカ英語のIPA表記の一例:/mɔr ɔr lɛs/
- more:モア(より多く)
- or:オア(または)
- less:レス(より少なく)
発音するときは、3つの単語を一つずつ区切りすぎないことがポイントです。
特に「or」は前後の音とつながりやすいため、自然な英語のリズムを意識しましょう。アメリカ英語とイギリス英語では母音やRの響きに違いがあります。
品詞は副詞的な慣用表現more or lessは、文中で動詞・形容詞・名詞句などを修飾する副詞的な慣用表現です。
代表的な文型を整理します。
① 主語+more or less+一般動詞
- I more or less understand the situation.
- 私は状況をおおむね理解しています。
② 主語+be動詞+more or less+補語
- The work is more or less complete.
- 仕事はほぼ完成しています。
③ 助動詞・完了形の助動詞+more or less+動詞
- We have more or less completed the project.
- 私たちはプロジェクトをほぼ完成させました。
④ 数字・数量+more or less
- The room can hold 100 people, more or less.
- その部屋にはおよそ100人入れます。
基本的には、修飾したい語句の近くに配置します。
ケンブリッジ辞典のEnglish Grammar Todayでも、more or lessは主語と一般動詞の間、助動詞の後、be動詞の後など、文中の中間位置で使うと説明されています。ややくだけた表現という位置づけです。
more or lessを年齢に使うのは避けたい注意したいのが年齢の表現です。
例えば「彼女は35歳くらいです」と言いたい場合、次のように表現します。
- 自然:She's about 35.
- 自然:She's approximately 35 years old.
- 避けたい:She's more or less 35.
ケンブリッジ辞典も、人の年齢の前にmore or lessを使うことは通常ないと説明しています。
年齢やプロフィールなどの情報を伝える場合は、aboutやapproximatelyを使うほうが自然です。
【徹底比較】more or lessとapproximately・roughly・類語の違い
more or lessを覚えるうえで、多くの人が迷いやすいのが類語との使い分けです。
特にapproximatelyとroughlyは、日本語にするとどちらも「およそ」「だいたい」と訳せるため、違いが分かりにくくなります。
しかし、それぞれ得意とする場面は異なります。
主要な類語・関連表現の比較表| 英語表現 | 主な日本語訳 | ニュアンス・使用場面 |
|---|---|---|
| more or less | ほぼ・おおむね・多かれ少なかれ | 数量から状態、程度まで幅広い |
| approximately | 約・およそ | 数字や時間を比較的正確に概算する |
| roughly | ざっと・大まかに・約 | 精密さより大まかな見積もりを重視 |
| about | 約・だいたい | 日常会話で使いやすい一般的な表現 |
| around | 約・前後 | 時間・数量・場所などの概算 |
| nearly | ほとんど・もう少しで | 目標や基準にかなり近い状態 |
| almost | ほぼ・もう少しで | 完成や達成まであと少しという感覚 |
| mostly | 主に・大部分は | 全体の中で大部分を占めること |
approximatelyは、数字・数量・時間などを比較的正確に概算するときに適しています。
例えば、
- The project will take approximately three weeks.
- そのプロジェクトには約3週間かかります。
という表現です。
一方、more or lessは次のように使えます。
- The project is more or less complete.
- プロジェクトはほぼ完成しています。
approximatelyは基本的に数値の近似に強く、more or lessは数値だけでなく状態や完成度にも使えるという違いがあります。
また、Oxford Learner's Dictionariesでは、approximatelyはaboutよりもフォーマルな表現として説明されています。
more or lessとroughlyの違いroughlyは、細かい精度を求めず、大まかな数字や規模を伝えるときに便利です。
- There were roughly 200 people.
- およそ200人がいました。
- The cost is more or less $200.
- 費用はだいたい200ドルです。
両者は数字の概算で置き換えられる場合もあります。
ただし、roughlyは大まかな計算・見積もりという印象が強く、more or lessは「おおむね同じ」「ほぼ終わった」など、状態や程度を表す場面にも自然に使えます。
ケンブリッジ辞典の解説でも、approximatelyとroughlyは数量の概算を表す表現として紹介されています。roughlyはapproximatelyよりややくだけた言い方です。
more or lessとalmost・nearlyの違いalmostとnearlyは「ほとんど」「もう少しで」という意味を持ちます。
例えば、
- I'm almost finished.
- もう少しで終わります。
- I'm more or less finished.
- ほぼ終わっています。
どちらも完成に近い状態を表せますが、more or lessには「大筋では完了している」「細かい部分は残っているかもしれない」という含みがあります。
almostやnearlyは、ある基準に到達する直前という感覚が比較的強い表現です。
more or lessとmostlyの違いmostlyは「大部分は」「主として」という意味です。
- The participants were mostly students.
- 参加者の大部分は学生でした。
一方、
- The participants were more or less the same age.
- 参加者はおおむね同じ年齢でした。
more or lessは、全体としての近さや一致度を表しています。
つまり、mostlyは構成の割合、more or lessは状態や程度の近似という違いがあります。
【プロの結論】more or lessの使い分けで失敗しない3つの判断基準
more or lessを自然に使うためには、単純に「ほぼ」と暗記するだけでは不十分です。
実際の英会話では、何について話しているのか、どの程度の正確さが必要なのかを考えると、適切な表現を選びやすくなります。
判断基準1:数字ならapproximately・aboutも候補にする金額・人数・時間などを伝える場合は、次のように使い分けます。
- 正確さを意識した説明:approximately
- 日常的な概算:about、around
- 大まかな見積もり:roughly
- 数字の前後を柔軟に示す:more or less
例えば、ビジネス資料で所要時間を説明するならapproximately three weeksが適しています。
友人との会話ならabout three weeksでも自然です。
判断基準2:状態や完成度ならmore or lessが便利仕事の進捗、計画の完成度、意見の一致などを表現するときは、more or lessが活躍します。
- more or less ready:ほぼ準備ができている
- more or less complete:ほぼ完成している
- more or less identical:ほとんど同じ
- more or less agreed:おおむね合意している
こうした表現では、完全な状態ではないものの、大筋では成立しているというニュアンスを伝えられます。
判断基準3:「多かれ少なかれ」なら程度に注目する人による差や影響の大小を伝える場合は、more or lessを「多かれ少なかれ」「ある程度」と訳すと自然です。
例えば、
Everyone experiences stress more or less.
という英文なら、「誰もが多かれ少なかれストレスを経験する」という訳が適しています。
ここで「ほぼ全員がストレスを経験する」と訳しても意味は近いものの、程度の違いを含む原文のニュアンスが弱くなります。
英語を日本語に訳すときは、単語の意味だけでなく、何を曖昧にしているのかを考えることが大切です。
よくある間違いと避けたい使い方| 間違いやすいポイント | 自然な考え方 |
|---|---|
| 常に「ほぼ」と訳す | 文脈に応じて「おおむね」「ある程度」などに変える |
| approximatelyと完全に同じと考える | approximatelyは数値の概算に強い |
| 完全に終了した意味で使う | 完了に近いが、多少の未完了を含む場合がある |
| 年齢の前に使う | aboutやapproximatelyを選ぶ |
| フォーマルな数値報告に多用する | 必要な精度に応じてapproximatelyなどを選ぶ |
【more or lessの意味】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:more or lessの意味を一言で表すと何ですか?
more or lessは「ほぼ」「だいたい」「おおむね」という意味です。文脈によっては「多かれ少なかれ」「ある程度」と訳します。
Q2:more or lessは「多かれ少なかれ」という意味でも使えますか?
はい。程度や影響の大小を表す場合に使えます。Everyone is affected more or less.なら「誰もが多かれ少なかれ影響を受ける」という意味です。
Q3:more or lessとapproximatelyは同じ意味ですか?
どちらも「およそ」「だいたい」という意味で使えます。ただし、approximatelyは数字や時間の比較的正確な概算に適しており、more or lessは状態や程度の近似にも使えます。
Q4:more or lessとroughlyの違いは何ですか?
roughlyは大まかな数量や見積もりを表す表現です。more or lessは数量だけでなく、完成度や意見の一致などにも使えるため、用途がより幅広い表現です。
Q5:more or lessは日常会話で使えますか?
はい。日常会話でも自然に使えます。Is it finished?と聞かれたときにMore or less.と答えれば、「まあ、だいたいね」という意味になります。
Q6:more or lessの発音は何ですか?
カタカナでは「モア・オア・レス」に近い発音です。アメリカ英語の発音記号の一例は/mɔr ɔr lɛs/です。
Q7:more or lessの類語には何がありますか?
主な類語・関連表現には、approximately、roughly、about、around、almost、nearly、mostly、somewhatなどがあります。それぞれ数字・完成度・程度など、得意な使い方が異なります。
more or lessは、単に「ほぼ」と覚えるだけでは使いこなせない英語表現です。
今回紹介したポイントを整理すると、次のようになります。
- ほぼ・ほとんど: 完成度や状態を表す。
- だいたい・およそ: 金額・人数・時間などを概算する。
- おおむね: 全体的な状態や意見の一致を示す。
- 多かれ少なかれ: 影響や程度の違いを表す。
また、approximatelyは比較的正確な数値の概算、roughlyは大まかな見積もり、almostやnearlyは基準への接近を表すなど、類語との違いを理解しておくことも大切です。
英会話で迷ったときは、まず「数字の話なのか」「状態の話なのか」「程度の話なのか」を考えてみてください。
その判断ができれば、more or lessの意味を正しく理解できるだけでなく、英語で自分の状況や考えをより自然に伝えられるようになります。