今回の大会で興味深いのは、ショートプログラムとフリーの順位が大きく異なった選手がいたことだ。
特に注目されたのが、アメリカのイザボー・レビトと韓国のシン・ジアである。
イザボー・レビトはフリー6位でも総合表彰台レビトはショートプログラムで78.50点を獲得し、2位につけていた。
しかし、フリーでは133.72点で6位。技術点は65.42点だった。
それでもショートで築いた得点のリードが生き、合計212.22点で総合3位を確保した。
注目したいのはPCSが68.30点だったこと。これはフリー上位6人の中で最も高い数字である。
一方、TESは65.42点にとどまった。演技全体の評価は高かったものの、技術要素で十分に得点を伸ばせなかったことが、フリー6位という結果につながった。
ペトロキナはショート3位から総合2位へエストニアのニーナ・ペトロキナは、ショートプログラム77.24点で3位。
フリーでは143.83点を記録し、島田に次ぐ2位となった。
特筆すべきはPCS69.90点。今回のフリーで最も高い演技構成点を獲得している。
島田との比較では技術点に11.72点の差があったものの、演技構成点ではペトロキナが2.22点上回った。
結果としてフリー2位、総合2位を獲得。技術的な得点力と演技全体の完成度が異なる形で評価された大会だった。
シン・ジアはフリー3位でも総合6位もう一人の注目選手が韓国のシン・ジアだ。
ショートプログラムは65.38点で6位だったが、フリーでは139.14点を獲得し、3位に浮上した。
しかし、ショートでの得点差を埋めきれず、総合は204.52点で6位。
フリーだけを見れば表彰台に近い成績だったが、2種目の合計では順位を上げられなかった。
この結果は、フィギュアスケートの大会が一つの演技だけでは決まらないことを示している。
【グランプリシリーズ2026女子結果】島田麻央はポイントランキングでも首位

2026年スケートカナダの結果は、個別大会の順位だけでなく、2026/27シーズンのグランプリシリーズ全体にも影響する。
ISUが公表した11月1日22時08分UTC時点の女子ポイントランキングでは、島田麻央が15ポイントで1位となっている。
同じ15ポイントの2位には日本の中井亜美が入り、ニーナ・ペトロキナは13ポイントで3位だった。
注目選手のランキングは以下のとおり。
- 1位:島田麻央(日本)15ポイント
- 2位:中井亜美(日本)15ポイント
- 3位:ニーナ・ペトロキナ(エストニア)13ポイント
- 5位:イザボー・レビト(アメリカ)11ポイント
- 7位:三宅咲綺(日本)9ポイント
- 11位:シン・ジア(韓国)5ポイント
ここで注意したいのは、グランプリシリーズのポイントと大会の合計得点は別の数字だということ。
例えば、島田の235.44点はスケートカナダにおけるショートとフリーの合計得点。一方の15要点はシリーズランキングに反映される順位ポイントである。
両者を混同すると、シリーズ全体の状況を正しく把握できなくなる。
2026年シーズンの女子フリー最高得点にも注目ISUの2026/27シーズン女子フリーのシーズンベスト統計では、11月1日時点で島田麻央の153.33点がトップに掲載されている。
同じランキングには、10月24日のグランプリ・ド・フランスで149.08点を記録した中井亜美も入っている。
ペトロキナの143.83点も上位に位置し、三宅の138.14点もシーズンベストとして記録された。
島田がスケートカナダで残した153.33点は、単に今大会の優勝を決めた数字ではなく、2026/27シーズンの女子フリーを代表する高得点となった。
【ISU公式リザルトの見方】TES・PCS・合計得点で間違えやすいポイント
フィギュアスケートの結果を見るとき、特に理解しておきたいのがTES、PCS、TSSの違いだ。
ISUの採点システムでは、技術要素と演技全体の評価を分けて採点し、それらを合算して各プログラムの得点を決定する。
TES(技術点)とは?TESはTotal Element Scoreの略称で、ジャンプ、スピン、ステップシークエンスなどの技術要素に対する得点だ。
各要素には基礎点が設定されており、難易度や実施内容に応じて評価される。
加えて、ジャッジがGOE(出来栄え点)を付け、技術要素ごとの得点が決定する。
今回の島田はTES85.65点。高難度ジャンプを含む技術要素で得点を積み重ねたことが、優勝の大きな要因となった。
PCS(演技構成点)とは?PCSはProgram Component Scoreの略称。
2026/27シーズンの女子シングルでは、次の3項目が評価される。
- Composition(構成): 振り付け、プログラムの展開、空間の使い方、音楽との調和。
- Presentation(表現): 表現力、動きの多様性、音楽への反応や演技への取り組み。
- Skating Skills(スケーティング技術): エッジワーク、滑走の流れ、バランス、スピード、身体のコントロール。
今回の島田は、構成8.14、表現8.57、スケーティング技術8.64という評価だった。
ペトロキナはPCS69.90点、レビトは68.30点を記録しており、技術点とは異なる評価軸で選手の特徴が表れている。
フリーの得点と総合得点はどう計算する?基本的な計算は次のとおり。
\[
TSS=TES+PCS-減点
\]
そして大会の総合得点は、
\[
総合得点=SP得点+FS得点
\]
となる。
島田の場合は、ショート82.11点とフリー153.33点を足して235.44点。
三宅の場合は、ショート71.95点とフリー138.14点を足して210.09点となる。
つまり、フリーで1位を獲得しても、ショートの得点差によって総合優勝を逃すことはある。
ISUの公式ジャッジスコアでは、各ジャンプの基礎点やGOE、PCS、減点まで確認できる。結果の数字だけでなく、採点の内訳まで見ることで、選手ごとの強みや課題がより具体的に分かる。
【よくある質問】2026年スケートカナダ女子フリー結果について
Q1:2026年スケートカナダの女子フリーで優勝したのは誰?
A1:日本の島田麻央。153.33点を獲得してフリー1位となり、ショートプログラムとの合計235.44点で総合優勝した。
Q2:三宅咲綺の女子フリーの得点と順位は?
A2:138.14点でフリー4位。TES72.51点、PCS65.63点で、ショートの71.95点と合わせて総合210.09点の4位だった。
Q3:ニーナ・ペトロキナは何位だった?
A3:フリー143.83点で2位。ショート3位から総合2位に浮上し、合計221.07点を獲得した。
Q4:イザボー・レビトは女子フリーで何位だった?
A4:フリー133.72点で6位。ショートでは78.50点で2位だったため、合計212.22点で総合3位となった。
Q5:女子フリーのTESとPCSは何が違う?
A5:TESはジャンプやスピンなどの技術要素に対する得点、PCSは構成・表現・スケーティング技術という3項目から演技全体を評価する得点。両者を合算し、減点を差し引いてフリーの得点が決まる。
Q6:2026年スケートカナダの公式結果はどこで確認できる?
A6:国際スケート連盟(ISU)の公式リザルトで確認できる。女子シングルの最終順位、ショートプログラム、フリー、ジャッジスコアの各資料が公開されている。
2026年スケートカナダ女子フリーは、島田麻央が153.33点で1位となり、総合235.44点で優勝を飾った。
日本勢では三宅咲綺も138.14点でフリー4位、総合4位と健闘した。
大会の主な結果を振り返ると、次のようになる。
- 島田麻央:フリー153.33点、総合235.44点で優勝。
- ニーナ・ペトロキナ:フリー143.83点、総合221.07点で2位。
- イザボー・レビト:フリー133.72点、総合212.22点で3位。
- 三宅咲綺:フリー138.14点、総合210.09点で4位。
- シン・ジア:フリー139.14点で3位ながら、総合6位。
【プロの結論】
今回の結果を正しく評価するための要点は、フリー順位だけでなく、TES・PCS・ショートプログラムとの合計を一緒に確認することだ。
島田の優勝は、特に高い技術点によって裏付けられている。一方、ペトロキナはPCSで島田を上回り、レビトはショートでの貯金を生かして総合表彰台を獲得した。
三宅についても、138.14点というフリーの得点だけでなく、技術点と演技構成点の両面から評価することで、今後の競技を見守る際の具体的な判断材料が得られる。
2026/27シーズンのグランプリシリーズはまだ続く。島田麻央、中井亜美、三宅咲綺ら日本女子の今後の得点争いと、ペトロキナ、レビトら海外勢との競争が引き続き注目される。
今回のスケートカナダは、女子シングルの勢力図を考えるうえでも見逃せない大会となった。